エピソード(1)
半年ちょっとの間に十数回の日米欧出張の間には面白いエピソードが山ほどあります。イタリア人の食欲(美食)には度肝を抜かれましたし、ストックホルムでは紅毛碧眼の美女群に大変驚かされました。6月初めで時期が良かった事もあったのですが、運河のテラスにトップレスで日光浴しているまぶしい女性を見た時は、流石スウェーデンと大いに感心したものです。
SAABの工場見学をした時は衝撃でした。何とホットパンツにTシャツ姿のうら若き乙女の作業員だらけなのです。休憩時間にはラインの新車のボンネット上で寝そべっているし、カメラを向ければにっこり笑ってポーズをとります。「これは決定的に日本と違うぞ!!」 心の中で誰かが叫んでいます。日本のメーカーで工場実習した経験ある私には天国に映りました。
人を語るならば何と言ってもスウェーデン人の大らかさ、人を疑う事を知らない人間性の良さは特筆に値すると思います。基本的に裕福で近年に戦争の歴史があまりない国の人は必然的にこうなるのでしょうか。地理的にも違法越境して来る難民もなく、単一民族国家という事も良い方に働いたか、実に素晴らしい人達なのです。日本人より気のおけない人達が存在する事を初めて知りました。
殆どが白人の国なのに人種差別的なものは一切感じません。朝は早くから勤勉に働き、夜は遅くまで食事にスポーツにと楽しむのです。滞在中食事の接待がありましたが、9時にホテルに迎えにいくというので、ホテルでの食事になるのかと思うと大間違いでした。1時間ほどかけてフィヨールドの海辺のレストランに行き、ゆっくりと世間話をしながら夕食をとるのです。ホテルに戻ったのは朝の2時近い時間でした。勿論翌朝8時頃から仕事は始まります。
SAAB、いやヨーロッパの自動車会社のデザイン部長クラスは世界中を飛び回っています。年に大きいものだけで7〜8回はある世界のモーターショーで飛び、人材探しでアメリカ辺りまで平気で飛ぶのです。前述のロスでのミーティングもアートセンターへ人材を捜しに来たついでという事でもあったのです。
我々日本人とは体力が違うなあ!!と実感しました。これはついていけない、下手についていくと大変な事になるとその時感じたのです。まして闘うなんてとんでもない? 相手はバイキングの末裔ですぞ!(続く)
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