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2008年3月29日 (土)

インターナショナル

海外の仕事をしていてグローバリゼーションとかインターナショナルという言葉を考える事があります。前者は状況を表す言葉で最近よく耳にするようになりました。その状況は自然な流れとして受け入れざるを得ないし、その事によってむしろメリットを享受する方が大きいと言えるでしょう。

インターナショナル(社会主義組織という意味でなく)は昔から使われている言葉ですが、その割にインターナショナル化は意外に進んでいないように見えます。そもそも意味すらもよく分かっていない場合が多いのです。

Redsun昔レッドサンという映画がありました。アランドロン、チャールズブロンソン、そして日本から三船敏郎が参画するアメリカは西部が舞台の国際映画です。カウボーイ達の間でサムライ姿の三船はひどく違和感がありました。下手をすると国辱映画になりかねないシチュエーションです。

ところが話が進むにつれ彼の格好良さ存在感が浮き彫りになってきます。あくまでも侍のアイデンティティを守りながら人間としての優しさ、良識を貫く姿は敵からも一目置かれるのです。

勿論英語がしゃべれる訳もありません(映画としてはしゃべる事になっている?)。異国の習慣、考え方もまるで分からないのです。ところが一本芯の通った姿勢は相手に雄弁に伝わって行くのです。

外国語を勉強する事はビジネス上必要な事です。相手を知る為の努力をする事も国際化と言う点で欠かせません。その為に海外に行く事や文化を学ぶ事はとても重要な事です。

しかしそれ以上に、根底に人間としての良識があり、その上で自分のアイデンティティを守りながら相手のアイデンティティを尊重する姿勢がなければ、本当の意味での国際(インターナショナル)人とは言えないと思います。

今の日本を振り返って、インターナショナルと言いながら、実は西洋化(アメリカナイズ?)しただけで、侍の時代よりもアイデンティティが薄くなっているのではないかと、とても心配になります。


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