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2008年6月23日 (月)

経営者の資質(1)

数日前の夕食時の出来事です。前沢牛の事を松坂牛と一緒くたにして松沢牛と言ったところ、女房に「そんな事も知らないの」と、呆れられました。。。もし松沢牛というのが存在するならご免なさい。

確かに私はものを知っている方ではありませんが、何もそこまでいう事はないだろうとムッとしたのです。そこで気になるのが最近の風潮です。

雑学の為のTV番組、特にお手軽なクイズ番組がやたら多いのです。広く浅い知識を持つ事を奨励しているかのように見えます。かと思えば、"おばか"がもてはやされたりと、両極へ振れるのがTV界の常ではありますが、このところ特に極端になってきているのではないでしょうか。

確かに日本人は世界でも好奇心旺盛な国民です。広範囲に渡って知識を持つ人は多いと思います。ところが知識はそれだけでは機能しません。

知識が肥やしとなり人間的にも成長して教養へと醸成しなければ宝の持ち腐れなのです。知っているだけでは単なる雑学オタクで終わってしまいます。合コンでその場しのぎは出来ても社会は騙せないのです。

また高度に熟成された教養は感性を磨きます。感性とは直感的に物事を見抜く目、即ち「洞察力」と、新しいものを作り上げる力「創造力」と、一を聞いて十を知るイマジネーション「想像力」を指します。

経営者に求められるのは、正にその感性なのです。感性なくして企業に最も必要な攻めの経営戦略はたてられません。攻めの戦略なく守勢に回れば、いつの世でもじり貧は目に見えているのです。

感性はまた、一芸に秀でる事によっても磨かれます。専門分野に特化し探求し続ける事によって感性は研ぎすまされていくのです。この事は、各分野の一流アーティストが前衛的な思想家である場合が多い事で証明されます。この好循環に乗ると年齢的な感性の衰えはかなりカバー出来るのではないでしょうか。(続く)


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