木を見て森を観ず
日曜日に久々映画館に足を運びました。シャマラン監督のハプニングです。テレビの予告編の印象が気味悪く、ネット上での評価も芳しくなかったので躊躇したのですが、監督を信頼して e チケットを購入しました。最近はネットで席まで選べるのが凄く重宝です。
話はいきなり人の死ぬシーンから始まります。その後もずっと色々な自殺の仕方のオンパレードで、気持ちいい映画とは言い難いのです。そのお陰で緊張感があり、飽きる事は全くありませんでした。
今回の主役はいつもと毛色が違います。割と普通に見える人を起用したようです。物語が異常なだけに、あえて個性的な人は使わなかったのでしょう。その点同じような怖さを感じた“宇宙戦争”ではトムクルーズ他の強い個性が恐怖感をややスポイルしていたのかもしれません。対照的なキャスティングです。
見終わって、今回は謎解きがありません。後は自分たちで考えてくれというスタンスのようです。
こういうシンプルなテーマで、ずっと同じ恐怖感を繋いでいくやり方はスピルバーグの初期の頃の手法に似ています。“激突”や“ジョーズ”に通じるものを感じました。言わば良く出来たB級映画という感じなのですが、そのへんが映画としては一番面白いのかもしれません。
ネットでの評価は大きく分かれ、むしろ零点に近いような酷評の方が多かったのですが、私の評価は星4(5が満点)というところです。酷評の根拠としては、ディテールにこだわったものが多かったように思います。
一本の木からは何も見えてこないのですが、風で大きく森が揺れる度に凄い恐怖が襲って来ます。森単位になれば、映画の中で言っていたように、人間によく効く毒素が作れるのかもしれないと、環境を破壊している人間としては考えさせられました。
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