タイムマシン(1)
7月中旬になっても夜は爽やかで涼しい日が続いています。その日もさわやかな風が吹いていたので、食後にバルコニーに出て残ったワインを飲んでいました。
照明を消して、キャンドルライト(充電式)だけで年甲斐もなくロマンティックな気分にひたり、珍しくよく見えている星を見ていたときの事です。ひときわ明るく南西の空に輝く星を見てカミさんがあれは何の星かと聞くのです。
私は「宵の明星すなわち"VENUS"にきまっているだろう」と言うと疑わしい目つきをするではありませんか。それならばネットででも調べようとした時、子供が横槍を入れてきます。その横の赤い星が気になる、と言うのです。
私は火星かもしれないし、既に消滅している何千光年も遠くの星かもしれない、と適当なことを言いました。「だとすれば我々は過去を見ている事になるね」との子供の言葉に、成る程、そういう事かと気がついた事があります。
タイムマシンがもし出来たとして、過去は見られても未来は見る事が出来ないだろうと言われている理由が分かった様な気がしたのです。
確かに光速以上の速度で移動すれば、今は既にない星を見るように過去を見る事は可能です。問題はいかにして超光速で移動する乗り物を作るかです。
これは難問ではないでしょうか。もし出来たとすれば映画「コンタクト」に出て来たような大げさな惑星間移動装置みたいなものかもしれません。どう転んでもデローリアンではないような気がします。
現在のスペースシャトルには怖くて乗る気がしませんが、タイムマシンには多少のリスクがあったとしても、ちょっと乗ってみたい気がしているのです。
梅雨明けを待つ束の間の涼しい夜の、地球という巨大なタイムマシンに乗って、罪のない清涼感ある話題に久々心和みました。(続く)
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