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2008年8月 8日 (金)

戦艦大和

ハワイ、マレー沖海戦で日本軍は航空戦力による対艦船攻撃の圧倒的な優位性を立証しました。その時点で米英の誇る精鋭戦艦群は殆ど壊滅状態となったのです。

その事実は大鑑巨砲時代の終焉を告げるものでした。アメリカは以降空母の建造に心血を注ぎます。その結果半年後には圧倒的だった制空権が奪われ、敗退に敗退を重ねる事になるのですが、日本軍首脳部は自分たちで変えた筈の時代の流れに反して超弩級戦艦の建造を進めていました。

基準排水量6万5千トンの超大型戦艦、大和、武蔵、信濃が姉妹艦として順次戦線に投入される予定だったのです。もっとも、終戦間近で信濃は空母に設計変更されるのですが、時既に遅しでした。

67年前の今日8月8日に進水式を迎えた46センチの主砲を持つ世界最大の戦艦大和は残念ながら神話として語られるような不沈戦艦ではなく、魚雷攻撃に対する弱点を持っていました。巡航最大速度も27ノットと当時としても決して早いとは言えなかったようです。

案の定、期待された戦果を挙げる事もなく、多くの犠牲を伴って海の藻屑となる訳ですが、悲運の戦艦にはある種ロマンのようなものがあり、戦争とは別の次元で日本人(特に男性)の心のどこかに存在し続けるのです。

そのおどろおどろしいとさえ言えるたたずまいは日本武士の甲冑に通じる独特のテイストを感じます。当然ながら機能最優先で、冷たく人間味のない厚い鉄板に覆われた不気味な姿は不思議な存在感があるのです。

余談ですが、見え方とは裏腹に艦内にはビールやとら屋の羊羹が満載されていたと、元乗組員の家族から聞きました。海軍の柔軟で洒落っ気のある気質が垣間見えます。

Photo

この孤高の軍艦にはイラストのモチーフとして、非常にそそられるものがあります。デジアートの題材の一つに選び、トライする事にしたのです。

何しろ資料がないので、正確な表現をする為に大変苦心しました。色々なところから寄せ集めたものを好きなアングルに集約します。艦橋部と船体部を少し角度を変え、船体を長めに見せたり、設定として若干実際と違うところもあるのですが、雰囲気重視としました。南方の島影で戦火を避け、束の間の休息をとる大和という設定です。(画像はクリックすると大きくなります)


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