連帯責任
今年も高校野球の季節がやってきました。汗と土でドロドロになりながら、ひたむきにグランドを走り回る姿は爽快で、若いエネルギーには無限の可能性を感じるのです。昔はよく同郷のチームを応援していたものです。
先日のニュースでどこやらのチームの補欠選手が痴漢行為を働いたと報じていました。それ自体は珍しくもないのですが、どうも以降の話の展開がおかしいのです。夏の大会を辞退するかどうかというところにまで飛んでいるのです。
野球部員が不祥事を働いた事による連帯責任で出場辞退というのは前にもよくありました。部員が組織的に行った事なら当然かもしれませんが、部員一人のプライベートな不祥事での連帯責任というのは間尺にあいません。
それくらいの事で責任取っていたら、しまいには社会自体が身動きとれなくなるのではないでしょうか。しかも今回のは放課後、学校外での事件です。先生や仲間に責任の一端があるとは思えないのです。
記者の追求姿勢が気になります。記者会見に出て来た学校側責任者に対して、「被害者の心情に配慮しないのか」と詰め寄っていました。親に言うのならまだしも、先生が気の毒です。
このような連帯責任体質は全体主義的考え方に通ずるところがあり、よからぬ為政者の思うつぼになりかねません。知的な筈のマスコミがこういう調子ですから、頭が痛いです。
お隣の韓国でもマスコミが事実を歪曲して煽動するような伝え方をした為にBSE問題では大騒動に発展しています。どこの国も同じなのかもしれませんが、冷静で正確な客観報道が望まれます。メディアはあくまでもメディアに徹するべきで、決して容疑者やその関係の人々を追求する立場、役割ではないのですから。
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