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2008年9月17日 (水)

モラルハザード

リーマンブラザーズを米政府はあっさりと見捨てました。桁違いの負債額を見て全くピンと来ませんが、いよいよ来るべきものが来たのか(?)という感じです。勿論裏で色々あったのでしょうが、一社を救済するとモラルハザードがおき、際限なく他も救済ぜざるを得なくなるというのがその理由のようです。

そこで門外漢ながら、違和感を感じたのはモラルハザードという言葉です。モラルハザードはとっくにおきているからこそ今日のような事態に至ったのではないでしょうか。ハゲタカファンドや獲物を狙って土足でよその国に入って行き、儲からないと見ると一斉に莫大な資金を引き上げるヘッジファンド、結果として企業を存亡の危機に晒し、国単位でも金融危機に陥らせる、これは十分モラルハザードと言えるのではないでしょうか。

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このキーワードはそもそも主にアメリカが輸出して世界を汚染してしまったものだと解釈しています。その真似事をして破綻を来たしたのがライブドアであり、村上ファンドでした。日本の風土には思い切りそぐわないのです。昔からお金がお金を生んだためしなどないのです。

人のふんどしで相撲を取り、その上澄みをごっそりかすめ取るようなビジネスがあること自体、不思議でなりません。マネーゲームは短期的に見ればゼロサムゲームです。数千万円のボーナスの陰で泣いている人は必ずいる筈なのです。システムとして不完全なものが力を持っても、いずれは破綻が訪れます。因果応報と言えるのかもしれません。

海外発のモラルのハザードは相撲の世界でも吹き荒れています。あまりにも馬鹿げているのでとっくに沈静化したかと思っていたのに、よこしまな魂胆から裁判をおこす(?)それに付き合う日本人は愚かにしか見えません。

もっとも日本もお役人に関しては自前のモラルハザードという言葉を持っているようで、今回の事故米の騒動でもその健在ぶりを如何なく発揮しています。薬害エイズ問題が教訓として何も活かされていないという事を白日の下に晒してくれました。悲しい事にアメリカを悪く言える立場ではないのかも知れません。


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