窮鳥懐に入れば猟師もこれを撃たず
以前のブログで横暴なジャイアンのようなアメリカに対して散々悪口を書きましたが、かと言って私が嫌米派かというと、そんな事はありません。親米でもなければ嫌米でもないのです。むしろ何とかまともな国になって、日本の強い味方でい続けて欲しいと願っているのです。
日本を取り巻く環境、状況は決して日本人が考えている程楽観視出来るものではありません。何をしてくるか分からない国が21世紀と言えども結構存在しているのです。勿論その国にも大義名分はあります。自国の利益を最優先すると、日本の利益とは一致しない場合が往々にしてあるのです。話し合いで解決出来るくらいなら苦労はしません。
既に主権は侵害され続けています。スパイは東京を闊歩し、人は誘拐され、領土内には居座られ、排他的経済水域内の地下資源は吸い取る、領海、領空侵犯は日常茶飯事で、驚くべき事に国籍不明の潜水艦が豊後水道を悠々と航行したりしているのです。これらに対して福田さんではないですが、相手を刺激したくない(?)日本は見て見ぬ振りをしています。図に乗った相手は段階的にエスカレートして来る事は明らかです。
自国を守る有効な手段も意思も持たない国が主権を守れる筈がありません。これまでこの程度で済んでいる事自体奇跡です。従って誰かに守ってもらうしかないのですが、幸か不幸か日本は以前からアメリカと安全保障条約を結んでいます。しかも日本国内に米軍基地があって一見頼もしく見えるのです。
ところがアメリカにとっての大問題は日本が集団的自衛権すら行使出来ない事です。アメリカが攻められても日本は助けないとはっきり言っているのです。これではアメリカからいつ安保条約を破棄されても仕方がありません。国内にいる米軍と言えども現状では日本を守る義務なんてないのです。
日本以外は善とする進歩的文化人と言われる人達が未だ多く存在するせいか、改憲論もいつしか聞こえてこなくなりました。世界的金融危機が地球を覆い、これからの世界情勢がどう転んで行くか分からない時に相変わらず利権と政局が最大の関心事で、自分の選挙区に向かってしかメッセージを出せない政治家を見ていると、バカにされ、叩かれながらも当分はジャイアンのポチでいくしかないのかと自虐的に思ってしまいます。
栄養が行き届き、丸々と太ったポチはジャイアンに見捨てられた途端に猛獣の餌食になります。そうならないよう、ジャイアンの顔色をよく見てご機嫌をとりましょう。お金で解決出来るならメッケものです。お金をたんまり持ってジャイアンの懐に飛び込んで行けば、守ってもらえるかもしれません。間違っても二度と力で負かそうなんて事を考えてはいけないのです。
(PHOTOはジャイアンが誇る原子力空母ジョージ・ワシントン)
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