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2009年1月 2日 (金)

日本の常識

昨日の続きです。日本の常識をおさらいします。80年代の日本叩きと80円台まで上がった円高対策として、日本企業は海外生産に乗り出しました。地道な努力の積み重ねの結果、2007年度には自動車の場合、日本メーカーの総生産量の50%強を海外で生産するまでに至ったのです。(棒グラフ参照)そのお陰で輸出比率は26%まで減少しました。更に海外生産が増える傾向は右肩上がりで続いています。

Photo_3

それは何を意味するのかと言うと、今回世界的に販売台数が減った分を輸出に振り替えれば円高の影響は無くなるという事なのです。今回の派遣切りはその具体例の実践と言えます。社会的な問題、影響を度外視すれば、それくらいの危機に対する備えは各メーカー共、出来上がっているのです。

Gdp

従って、輸出と円高に対する対策をする意味は日本の産業にとって殆どありません。逆に輸入と円高で儲かっている企業に対して折角のチャンスを失わせる事になります。

対策すべきは失業問題とセーフティネットです。ここには公的資金を使う意味はあるのではないでしょうか。具体的に言えば、民間をサポートする形で省エネ環境産業を公共事業として立ち上げるとか、福祉の充実とかですが、従来型箱もの公共事業以外にも色々あるのではないでしょうか。

財源は埋蔵金や、減らされるべき外貨準備高などが考えられます。最悪赤字国債だって逡巡する場合ではないかもしれません。勿論行革、公務員改革が出来れば言う事がないのですが、一朝一夕に出来るとは思えないので、これは段階的に進めるしかないでしょう。

意図的かどうかは知りませんが、企業の体力が未だか弱かった20年前の認識のままの政治家と評論家では、残念ながら国益を損なう発想しかないのです。誰かブレーンとして民間から教育係を差し向けて欲しいのですが、霞ヶ関の抵抗にあうのでしょうか。

何より、この自由主義経済のシステム、ルールを再考しなければならない時に、もっと大所高所から日本の、いや世界の進むべき道を模索するような議論を聞きたいのですが、相変わらず、定額給付金をどうするとか、消費税を上げる上げないのとチマチマした事を長々と言い合っているようでは、見通しが暗いのです。望むだけ無理なのでしょうか。

(棒グラフは"日本政策投資銀行"の資料です。円グラフは日本のGDP内訳を示しています。出典は"新世紀のビッグブラザーへ"  ご覧の通り、貿易比率は諸外国比で、決して大きいとは言えません。1.4%は輸出マイナス輸入です。)


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