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2009年1月27日 (火)

ゼロエミッションカーへの道(2)

インフラと価格の問題があって、実用化の目処が全く立たない究極のゼロエミッションカーである燃料電池車や水素エンジン車ですが、そこへ行く前のステージとして電気自動車やハイブリッドカーが現在世界中で色々試行錯誤されています。最近話題のプラグインハイブリッド車などは次世代ハイブリッド車として大いに有望視されているのです。

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先頃発表された3台目のプリウスは当初プラグインハイブリッドになるのではと言われていましたが、今回は電池の安全性の問題で見送られました。やはり、この場合のキーは電池である事は間違いがないようです。小型で高出力が要求されますが、将来有望なこのデバイスに関しては、世界の電気会社で開発にしのぎが削られています。

数ある電池の候補の中でも、今のところリチウムイオン電池に優位性が認められます。ところが自動車に大量に搭載する場合、安全性がネックとなるのだそうです。現在はパソコン用がメインで、日本は世界の60%の生産量を誇り、技術的にもリードしていると言います。先頃パナソニックに買収されたリチウムイオン電池生産量、世界一のサンヨー電気は、自動車用の電池生産に意欲的で、既に生産設備に投資したと伝えられました。近い将来、量産車に搭載される事は間違いないでしょう。

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例えばプリウス型のハイブリッド車に搭載した場合は、全くのEV状態で13キロの走行が可能と言います。それは近距離の通勤などでは一切ガソリンを使わない事になる訳で、環境省エネに対する貢献度は飛躍的に上がるのではないでしょうか。

ただプラグインハイブリッド車や、プラグインEVの場合、家庭用にせよ、スタンドからにせよ、電気の供給を受けなければならない点で発電側の問題は残ります。それによって化石燃料による電力需要が増えたのでは意味がないからです。

従って夜間電力を利用する場合を除けば、大量普及の可能性は考え難い事になります。電力が完全にクリーンにならない限り、全ての車をプラグインEVにする事などあり得ないのです。やはり色々あるつなぎの一つと解釈するべきと思われます。

このように、電力会社側の脱化石燃料化、あるいは水素供給の為のインフラ等が整備されない限りゼロエミッション時代は臨むべくもないのですが、政府がどのくらい本腰を入れて民間と連携、投資をして行くかにかかっています。今回のような経済危機などは一つのきっかけになりうるのですが、そういうメンタリティを持った政治家は日本に果たしているのでしょうか。 (PHOTOはデザイン的にはキープコンセプトの3台目プリウスの内外装)


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