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2009年1月12日 (月)

衣食足りて礼節を知らず

先週末は木金とクルマでの移動が多く、走りながら国会中継を聞いていました。民主党議員が麻生さんや閣僚に対して色々質問をしているのですが、定額給付金に関するものが多く、今更そんな議論に貴重な時間を費やす意味が何処にあるのだろうかと思いながらボーッと聞いていたのです。

その中で民主党の枝野さんの聞き捨て難い質問内容に、弛緩していた脳が反応します。
遡って、一ヶ月程も前でしょうか、私がたまに見る、ネットのある危ない系サイトで、麻生財閥の事に触れ随分ひどい事を書いているのを見ました。先の大戦中に連合軍捕虜や、強制連行した朝鮮人を炭坑で働かせて、搾取をしていたという内容です。さらに女性に関する事でも目を疑うような事が書かれていました。

余りにひどいので信憑性に関しては、大いに疑問だと思ったのです。それから数日後、何とラジオでイギリスの新聞か何かに、それに近い事が報道されたと言っているのです。麻生内閣にとっては痛手になるのではないかと言うのを聞いて大変に驚きました。
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枝野さんが追求していたのは正にその件です。外務省のHP上で、「かつて麻生鉱業が行った強制労働への非難に対する反論記事が出ていた、ところが最近それが削除されたが、それはどういう理由によるものか」というものでした。取りあえず、問題が大きくなっていない初期の段階では否定をしたものの、逃げ切れないと見て観念したのでしょうか(?)

国の公式HPを私的な事に使っていいのかという疑問もわきますが、それより恐らくその強制労働が事実であろうという事がショックです。当然首相の答弁は要領を得ません。

話は飛びますが、これでは田母神論文の正当性を主張するのは限りなく空しくなります。勿論一論文に期待出来る事など限られますが、都合の悪い事に全て蓋をしたのでは偏向のそしりは免れません。

どういう権限でそういう蛮行が行われたのかは知りませんが、出身母体が外国人の犠牲と搾取をベースに財を築き今日あるとすれば、直接本人の責任ではないとしても、日本の顔として適任とは言い難いのではないでしょうか。日本のマスコミはこの件に関してはなぜか沈黙を保っています。

更に枝野さんは元キャノンの御手洗さんについても厳しく追及していました。派遣切りの糾弾という単純な事ではなく、法律すれすれのところで、会社が有利になる様に雇用形態を変えて来ているのはいかがなものかという話です。労働分配率は年々低くなるのに、逆に内部留保と配当は飛躍的に増えて来ています。明らかに時代に逆行しているのです。経団連の会長であり、内閣府経済財政諮問会議の議員も務めた人として、企業の理念とか倫理に関してはどう考えているのでしょうか。

悲しいかな、まともな事をしていたのではお金は稼げないとでも言うのでしょうか。こういう非常事態になると、色々見えて来るものがあります。麻生さんも首相にさえならなければ身辺を洗われる事もなかったでしょう。残念ながら一部の日本人の品性を、、、疑わざるを得なくなりました。


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