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2009年2月24日 (火)

日本の奸計30年(2)

日本人と日本のマスコミは、世界でも珍しいと思われますが、表現がかなり控えめで、むしろネガティブな事しか言いませんから、世界の人はそれを真に受けます。知日派(親日とは言えない)の米財務長官のガイトナー氏(PHOTO)は、日本の90年代を失われた10年などと言っていました。どう考えても日本マスコミの受け売りとしか思えません。
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実際はと言えば、不良債権処理が進み、日本企業は世界へと躍進して行った新しい日本システム作りの10年だったのです 。確かにGDPは毎年平均で2%弱の成長しかしていませんから、それだけを見ると黄昏て見えるのかも知れません。

ところがその間、海外投資が進み、製造業、非製造業全体の海外売り上げは200兆円/年を越える程までに成長していたのです。この数字は日本のGDPには含まれません。しかも最近ようやく見直されたのですが、今まで海外での利益は課税の問題があって国内には還元されて来なかったのです。

日本人でも気付いていませんでしたが、実は日本の製造業はこの間、質、量共に確実に成長していました。次の2000年から始まる10年は省エネ環境技術の10年です。増えない労働分配率に関しては大いに疑問が残るところですが、企業は莫大な内部留保を蓄積し新技術開発資金を手にしたのです。

そんなある日、米発の金融パニックが起こるべくしておきました。バブルでしかなかった金融に頼ってきた国は一たまりもありません。次々と国家破綻の危機に陥っているのです。当然の事ながら製造業が見直される事になります。

気がついたら、クリーン環境省エネを担保すべき新時代製造業でのキーとなる殆どの技術、開発力、生産の為の主要資本財を日本が握っていたのです。これを日本の奸計と言わずして何と言うのでしょうか。国民一人一人は実直で控えめですが、国家という単位となった時、狡猾で抜け目のないなキャラが浮かび上がってくるのです。

それは世界中に経済のシステムとして複雑に組み込まれ、相手国の中でも重要なポジションを占めるに至っています。このように武力を用いないで相手国から利益を得るやり方は、戦争抑止の点からも非常に有効ではないでしょうか。

勿論、不測の事態は常に想定しなければなりません。いざという時の為に、必要最低限の軍事力を放棄するわけにはいかないのです。しかしながら相互利益を目的とする共存共栄経済が上手く行っている場合は、それ程大きな軍事力を必要とするとは思えません。

文字通り最近アメリカが提唱し始めたソフトパワーをベースとしたスマートパワーを行使すればよい訳です。けがの功名かも知れませんが、誰が仕組んだ訳でもないのに、これからの10年で日本は世界に先駆けスマートパワーによる平和的覇権国家としてのポテンシャルを具現化して行くのではないでしょうか。

Untouchables ところで余談ですが、ガイトナー財務長官は、昔の米TVドラマ アンタッチャブルのエリオットネス FBI 捜査官(ロバートスタック)に酷似しています。オバマさんはアンタッチャブル(買収されない)財務長官という意味も込めて任命したのでしょうか(?)それなら期待出来るかもしれません。

(訂正) 昨日の記事の中で超伝導ケーブルを開発したのは、住友電工単独のような誤解を与えかねない表現があった事を訂正します。実際は米の国家プロジェクト オルバニープロジェクトに参画して重要な役割を担ったという表現が適切であると思われます。


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