EV(電気自動車)テスラ
昨日に続いて電気自動車の話です。最近、海外の電気自動車の話題が増えて来ています。先日、東京12チャンネルのワールドビジネスサテライトでは米テスラモータースのテスラロードスター(PHOTO)の特集をしていました。
ロータスエリーゼをベースにしたオープンタイプのスポーツカーは、一見ガソリン車と見分けがつきません。この車はゼロ100キロ/hを3.7秒で駆け抜ける俊足で最高速も200キロを超えると言います。
さらに一回の充電(高速充電)3.5時間で400キロの航続距離と言いますから、ガソリン車との比較でも殆ど遜色ありません。ネックは年数百台という少量生産の為、価格が約1000万円もする事です。半分近くが電池にかかるコストかと思われますが、搭載するリチウムイオン電池は日本製だと言っていました。なぜかメーカー名は明かしてくれません。
TVに登場していた、やらせくさいユーザーが、充電は太陽電池(ソーラーバッテリー)からするので問題ないと、屋根を指差して言っていました。見るとせいぜい20平米くらいの太陽電池が設置されているのですが、1平米150Wしか発電出来ない装置から何週間かかって充電するつもりなんでしょうか。
逆に3.5時間で充電可能なソーラーバッテリーとなると、体育館の屋根クラスの面積が必要です。コストは20平米で安くても200万円くらいですから、数千万円という途方もない数字になってしまうのです。全くの非現実的な話と言えます。
同じ番組で別の日に、2011年発売予定の、これもテスラ社製4ドアセダン(PHOTO下)を取り上げていました。どう見てもクラウンクラスの立派な車が、ロードスターの例から言っても、500万円というコストで製作可能とは思えないのです。スポンサー探しの為のアドバルーンでも打ち上げているのでしょうか。
日本もベンチャービジネスで、テスラの様な少量生産メーカーが現れると個性が色々出て来て面白いのですが、販売やサービス、PL問題を考えると二の足を踏んでしまうのでしょうか。作るだけなら我々の様な車屋と組めば簡単なのですが・・・
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コメント
コンニチハ。
住んでる親戚によるとカリフォルニアでロードスターは見かけるそうですよ。
ロスに去年販売店もオープンしたそうです。
去年の分1000台ほどが完売したそうで今年分も予約だけで完売。5万㌦のモデルSは1週間で520台ほど予約が入ったそうです。
有名人にも購入者が多いのでただで宣伝になってると思いますね。
カリフォルニアは今すごく太陽光発電が普及してきて家庭用蓄電池も普及してきてるそうです。
テスラモーターズが確実に存在感を増してきてるなと思います。ドイツのダイムラーからもバッテリーと充電システム
1000台分を受注したんですね。
投稿: 河童 | 2009年4月 7日 (火) 13時25分
河童さん情報有り難うございます。年に1000台程度で採算が合うのであれば面白いビジネスモデルになりますね。1000万円の車を1000台もさばくのは、腐ったりとは言えさすがアメリカです。500万円のセダンはコスト的には魅力的なのですが、商品性を是非じっくり見てみたいものです。
投稿: 田中 徹 | 2009年4月 7日 (火) 15時21分