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2009年4月29日 (水)

税制改革なくして成長なし(2)

その肝心の税制が改革の名の下、改悪が行われました。バブル崩壊前後からだと思いますが、特定の産業や不労所得取得者に対して段階的に減税が行われたのです。それを補う為の一般庶民への増税は、選挙が怖くて出来る筈もありません。その結果、税収不足に陥ります。

大借金時代の到来です。そうなると、好景気時代には問題にされなかった税制の不備、ひずみが浮かび上がってきます。大きく利益を出している産業のうち、銀行、保険等の金融業、不動産、パチンコ、宗教法人等への課税が優遇されているのです。

その結果、無価値産業(パチンコと一部カルト宗教法人以外は必要ではありますが、建設的、創造的価値は生まない産業)とも言うべきこれらの産業に巨大な資金が蓄積される事になります。それは停滞し、経済活動に殆ど貢献しません。反対に経済活動の主役とも言うべき中産階級に消費税アップ等の増税の皺寄せが来ます。

悪循環の始まりです。製造業は稼げば稼ぐ程、課税される事になります。日本の誇りであった1億総中産階級が、低所得階級に格下げされ、あげくの果ては借金まみれになり、無価値産業が潤うのです。ところが潤ったこの無価値産業は応分の税金を払いません。

資金はあり余る程あるのに、偏在して蓄えられた富が消費に向かう事はなく、国への貸し付け(国債購入)にまわるという訳です。幸い未だ発行済国債の55%を政府あるいは日銀が保有しているので、最悪な状態とは言えないのですが、その金利はそれらの産業(特に金融業)に還元されます。その為にまた国債発行額を増やす悪循環に陥り、雪だるま式に膨らんで、いずれ破綻するのは明らかなのです。

ではなぜこれらの産業が優遇されるのでしょうか。銀行に関してはバブル崩壊後に甘やかしたのが一因かもしれませんが、他の無価値産業はこれと言った原因が見つかりません。パチンコに関しては脱税天国であり、課税分類にも無理があるので事実上タックスヘイブン化しています。なぜ野放しなんでしょうか。

政治資金収支報告書に記載されている膨大なデータを一々検証出来ないので正確な数字は出せませんが、原因は政治献金にあるのは明らかです。お金を提供してもらうところに対して、厳しく課税出来る筈がないのです。従って、政治献金を廃止しない限り、あるいはその産業の息のかかった族議員を落選させない限り、正常な税制は施行出来ないと言って差し支えないのではないでしょうか。

因に2007年の政治資金収入金額ランキングは以下のようになっています。

1中川秀直(自)  44955万円 
2亀井静香(国)  37725万円 
3平沼赳夫(無)  29512万円 
4古賀 誠(自)  27879万円 
5山田俊男(自)  27695万円 
6松木謙公(民)  27695万円 
7森 善朗(自)  27021万円 
8麻生太郎(自)  23383万円 
9鳩山邦夫(自)  23182万円
10
鳩山由紀夫(民) 22194万円

資料は植草一秀氏のブログ「知られざる真実」より引用しました。

日本はまず、政治献金を完全禁止するところから再出発しなければならないのです。それが出来れば利権構造も崩れて、健全な政治が行われるようになります。アメリカのように無価値産業大国が、国内にとどまらず、莫大な政治献金を海外からも受け取るのが当たり前になると、国の本質まで変わってしまうのです。

政治が自国民に向かなくなり、パトロン国の利益や無価値産業の存続の為に奔走するようになります。その為には戦争もいといません。そうなったらお終いです。民主主義は崩壊し、国は滅んで行くのみです。

従って今回のアメリカ発の危機金融危機にとどまらず、政治危機でもあり民主主義の危機でもあるのです。むしろ第二次世界大戦前より悪い状態と言えるのかも知れません

日本はそれに巻き込まれないようにガードを固めるべきですが、取りあえず改革の一歩として政治資金規正法を改正し、政治献金を禁止すべきだと思う方、クリックをお願いします。

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