消え行くかっての名ブランド
GMがついに連邦破産法11章(民事再生法)の申請となりました。米政府は301億ドルを追加融資し、新GMの60%の株式を保有、事実上国営化となります。まさかと思われていた事が現実になった訳です。今後の各方面への影響が懸念されますが、政府が事前に根回しを周到に行ったお陰で、CDS爆弾の破裂だけは回避されたようです。
社債を購入している個人債権者は最後までGMの出す妥協案に抵抗を示していたのですが、最終的には譲歩案を大半が飲んだようです。得意のごり押しもあったのでしょうか(?)債権者は債券額のたった25%のGM株で、生き残った優良ブランドの今後に賭けるしかないのですが、どう見ても不安要素一杯にしか見えません。オバマさんや債権者達は、新GMの未来に希望の光を見ているのでしょうか。
キャディラック、シボレー、ビュイック、GMCが残り、後のブランドは廃止か売却となるそうです。オペルは先頃カナダの部品メーカーの大手、マグナ社が買収を決定したと報じられていました。オールズモビルやポンティアック、ハマー、またスェーデンの名門で、私が独立した時、最初に仕事をくれた SAAB は消滅してしまうのでしょうか(?)寂しい限りです。
http://ust.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/post_ab38.html
http://ust.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_3e4e.html
日本の部品メーカーへの影響も必至です。売掛金を踏み倒される企業が続出する事は間違いありません。米政府は米国内の企業への支払を優先すると言っていますから、絶望的な気持になっている企業も多いのではないでしょうか。アメリカも背に腹は代えられないのかもしれませんが、公平とは言い難く、いつも痛い目にあうのは、善良で優良な中小企業と相場が決まっているようです。日本政府の支援が待たれます。
日本のある評論家は、これで米における日本車のシェアは50%くらいになるかもしれないと言っていました。でもよく考えてみると、圧倒的供給力と魅力的な商品ラインアップを持つ日本車は、米市場規模が今後暫くは最盛期の3割ダウンとして1200万台/年前後で推移するならば、販売実績から言って600〜700万台くらいを占めても全く不思議ではありません。
更に将来的に、適正な需要が日本の3倍(人口比)として、1500万台規模に戻った時には、新GM フォード クライスラーの一部(フィアット?)と今後進出が予想される欧州勢の合計が、600万台くらいの供給能力を持ったとしても900万台は日本と韓国とでシェアする事になるかもしれないのです。日本車800万台体制も夢ではないかも知れません。
そんな事を考えながら運転している時に、携帯電話がなります。つい取ると仕事仲間からです。話は簡単に終わりそうもありません。流れに乗ってそのまま走り続けていると、原チャリに乗ったお巡りさんが左前方に現れ、止まれと合図しているではありませんか。
「いけねえ、やっちまった」と思った時は既に遅し、青切符を切られる羽目に(!!)6000円なら仕方ないかと思いつつも、先日買ったブルートゥースのハンズフリーイヤフォンが性能悪く、使う気にならない事を呪うしかなかったのです。
車内に相手の声が響き渡るタイプのハンズフリーにする訳にもいかず、かと言って有線タイプは煩わしく、ブルートゥースタイプは充電が面倒だし使い勝手も悪く、性能の点でも今一です。結局どれも帯に短し、たすきに長しで、役に立たないと思われた方、クリックをお願いします。
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