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2009年6月 4日 (木)

時代遅れの恐竜に、果たして未来はあるのか(?)

GMの破産法審理が1日、ニューヨーク市の破産裁判所で始まりました。米製造業で過去最大の企業破綻の再建手続きは、複雑な利害関係から難航が予想されています。さらに米政府は、7月10日までにGMの優良資産を新会社に譲渡する手続きが承認されなければ、政府支援を打ち切ると言っているようです。厳しい試練が続きますが、これら問題のクリアは限りなく難しいのでは、と言われています。
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そんな中、あの重厚長大の代表格ハマー(PHOTO)が中国四川省の名も知らない重機メーカーに買収されると伝わりました。中国はアメリカブランドの買収に熱心ですが、勝算はあるのでしょうか(?)GM本体だって今回の危機を乗り切り、新GMとして首尾よく再生出来たとしても、前途は多難と言わざるを得ないのです。

米市場が最盛期の2/3程度の1200万台規模になったとして、売上は半分程度にしかならないのではないでしょうか。それが意味する事は、大型車や高級車には極めて不利な時代が来るという事なのです。さらにドル安から原油の価格が上がり、リッターあたり5キロも走らない車なんて、とてもこの先、生存出来るとも思えないのです。

GM始めアメ車の魅力は、そんなちっぽけで省エネ云々の車とは無縁のものでした。デカクて豪快、豪華、これでなければ、そもそも存在価値などないのです。それを今更180°方針転換して、欧州や日本車のような商品を開発しようとしても、とてもうまくいくとは思えません。

エンジン一つとっても、日本車の場合、小排気量で効率よく出力を出す技術は芸術的とさえ言えます。大衆車レベルで比較すれば、とても他の追随を許すものではないのです。唯一ドイツ車に限っては競争相手になり得るのですが、ガソリン車の燃費の点では、いつの間にか差がついてしまいました。

更に、日本車の外観品質、仕上げの高さには増々磨きがかかり、遥か前方を走っています。これだって一朝一夕に成し遂げられた訳ではありません。車の開発に携わる技術者のオタク的とさえ言える執念の賜物と言えるのではないでしょうか。これに世界一のエレクトロニクス技術が加わりますから、これからの省エネ、環境対応で言っても日本車の独壇場は約束されているのです。

結局、日本から特許を買ったり、部品を買ったりしなければ世界に通用する車は出来ないので、いずれにしてもビッグスリーの存続は日本を利する事にしかならず、老婆心ながら、それに気がついた時のオバマさんや、関係者の逆恨みの矛先が日本に向かうのではないかと、心配せざるを得ません。
Kyoru_kyo01中国は自動車だけにとどまらず、今回の世界同時不況に際し、狡猾な動きを世界中で、あらゆるジャンルで展開しています。金融界でも、CIC(中国投資銀行?)が49%の株を取得し、モルガンスタンレーの筆頭株主になるシナリオが米との間で進行中と一部英国メディアが伝えました。

昨年の金融危機の時に真っ先に支援を表明した三菱UFJフィナンシャルの顔は、日本の政治力のなさもあり、潰されるのが時間の問題のようです。

そんな恩知らずで、礼儀も知らない時代遅れの、うすらデカい恐竜は、確かに昔日のロマンがあり、興味深い対象ではあるのですが、かと言って今の時代に居座られたのでは問題だらけです。とても共存なんて出来ません。博物館や映画の中でのみ存在し続ければいいのだと思われた方、クリックをお願いします。

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