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2009年7月 1日 (水)

前門の虎、後門の狼

あれほど連日マスコミを賑わした、かんぽの宿売却問題ですが、うやむやの内に日本郵政は、社長以下の幹部人事に関して、再任という形で政府の承認を受けました。「民間の会社だから政府が口出しするのはいかがなものか」と言っていたにしては「承認」という言葉自体、そぐわない印象があります。
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さらに株主総会には、日本郵政側10人以上に対して、株主側に政府関係者がぽつんと一人いるだけというのも不思議な光景でした。100%もの株を有する株主には、絶対的な権限がある筈なのに、多勢に無勢的な印象さえ受けます。

西川社長の表情は、鳩山さんから追求されていた頃とは全く違って、余裕さえ見せていました。憎き鳩山さんが大臣の首を切られたのに対し、自分の処分は減給3ヶ月だけ、というのが、よっぽど嬉しかったのかも知れません。

ともあれ、この一件で自民党は致命的なダメージを受けたのではないでしょうか。麻生さんの決断に関しては、ぶれた事より、誰かの影響、あるいは脅しに屈した姿が垣間見えたからです。任期切れ間近の臨時首相に、何を失うものがあるのか、良く分かりません。続投をイメージしているとすれば、とんでもないノー天気と言えます。

ところで民営化前の郵政三事業には、関連する子会社が291社もあり、天下りの温床になっていた事は意外に知られていません。従業員の平均給与が600万円もある優良企業かんぽの宿もその一つだったのですが、簡保、郵貯そのものが民業圧迫的存在であった事も併せて、巨大利権を断ち切る民営化は正しい選択と言えます。

ところが、民営化した途端に別の利権構造が生まれて、海外も含め魑魅魍魎が群がって来るのです。そもそも推進した当時の政府関係者への利権すげ替えでは、郵政解散総選挙に踊らされた国民は泣くに泣けません。

結局、今回の郵政事業民営化に関しては、進んでも引いても、そのどちらかの利権集団を利するだけという構図になるようです。正に「前門の虎、後門の狼」状態ではないでしょうか。

しかし、良くしたもので、今回の騒動では、国民の大多数はうすうす事実を感じ取って来ているように見えます。小泉さんの人気凋落ぶりや、自民党の支持率の落ち込みを見れば明らかではないでしょうか。(かと言って民主党に票が集まるのは、ある意味もっと恐いと言えますが・・・おっと、余談でした。)

偏向報道が多いと言われながらも、新聞、テレビ、雑誌、インターネットを通じて、自然に浮かび上がって来るものがあるのかも知れません。いつの間にか日本人の情報リテラシー(判断能力)が上がって来ているのでしょう。

そうだ、サイレントマジョリティ(もの言わぬ大多数)である国民を、昔のように簡単に騙せると思ったら大きな間違いだ、今度の選挙では目にもの見せてくれる、と思われた方クリックをお願いします。

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