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2010年6月17日 (木)

禁断の蜜の味セーニアリッジ

  日本人が自信を失ってしまった最大の原因は経済の没落であり、その原因と なったのがデフレと国の借金の増大である。しかし、それらを克服する方法は単純であり、適切な規模の景気対策をすればよいだけだ。先週、筆者が示したの は、日本で最も信頼されている日経新聞社の経済モデル「NEEDS」を使ったシミュレーションだ。

「はやぶさ」もシミュレーション通り、ピタリと予定の時 刻に予定の場所に着陸した。筆者の提案した通りに政策が実行されればシミュレーションの予測する通り、日本経済は急拡大をするのは間違いない。50兆円の 景気対策を5年間続ければ、なんと名目GDPで33.6%、実質GDPで29.7%も増加することが分かった。

 内閣府が最近発表した『世界経済の潮流』によれば、2009年から2030年までの21年間でのGDPの伸びは、たった27%なのだそうだ。きちんと景気対策をやれば、僅か5年間でこれ以上の経済の拡大を達成できることが示された。

 このような大規模な景気対策でハーパーインフレにならないかと心配する人が いるかもしれないので、次のグラフで日経の経済モデルNEEDSで計算したインフレ率を示す。このように数十兆円規模の景気対策を複数年度続けなければ、 ハイパーインフレどころかデフレ脱却すらできないことが分かる。

 こんな話しをすると、この景気対策の財源はどこになるのかと聞かれるに違い ない。自民党時代は、景気対策をするときは赤字国債に決まっていて、財源はどこにあるなどという馬鹿なことは聞かなかった。ここでも財源はすべて赤字国債 と仮定している。そうすると、国が借金まみれになってしまうと思ってしまう人も多いだろう。次に国の債務のGDP比を計算してみよう。



驚くべき事に結果は、一般の予想とは全く逆だ。実際、筆者もこの計算をするまで、まさかこのような結果になるとは思いもしなかった。思い切って大規模に赤 字国債を発行して景気対策を行うと、国の借金は実質的に減少する。それはGDPが急激に上昇するから債務/GDPという比の分母が急拡大するのと、税収の 増加のため分子の上昇が抑えられるためである。つまり大規模な景気対策によって国の借金は実質的に減ってくる。GDPの増加速度のようが借金の増加速度よ り大きいために、実質的に国の借金は減ってきて、将来世代へのツケを減らすことができるのだ。数年後には、赤字国債の発行を0にすることができるという結 果も得た。
小野盛司(日本経済復活の会 会長)

日頃、私が言っているような事を、シミレーションをして、表に表してくれているサイトを見つけましたので引用します。毎年50兆円(真水)くらいの財政出動は返って日本経済を強くするというものですが、正に我が意を得たりです。

小野会長は財源に赤字国債を発行すればいいと言っていますが、税収難のこの時期、一般予算外で50兆円規模を何年も続けるのは流石に抵抗があるでしょうし、長期金利上昇懸念も払拭出来ません。

一番いいのは政治家が真実を国民に伝え、国債を日銀引き受けとする事ですが、今度は日銀が根拠の薄弱な日銀ルールを盾にとり、滅多な事では「うん」と言わないでしょう。独立性、あるいは権威(財政規律)を尊重するあまり、あるいは失敗を極端に恐れて、国の事が見えなくなっているからです。

ならば政府紙幣という手があり、一部法改正は必要なものの、これが一番簡単かもしれません。政府紙幣と言っても別に大量に紙幣を印刷する必要などなく、仮に50兆円札を1枚刷って、日銀内の政府当座預金口座に入金するだけで、政府が自由に使える財源が手に入る訳です。

これで味をしめた政府は、この禁断の打ち出の小槌を頻繁に使うようになり、いつしかハイパーインフレが日本を襲う、、、というのが政府紙幣(セーニアリッジ)反対派の言い分のようですが、日本をインフレに導いただけで私などは、その政府を尊敬してしまうでしょう。

いい加減に根も葉もない事を言いふらすのは、やめてもらいたいものです。膨大なデフレギャップ、あるいは世界屈指の供給力を知らないにも程があります。よしんばインフレになったらなったで悪い事ばかりではないのですが、古い経済知識しかない日本の経済学者やエコノミストにも、ほとほと困ったものです。

日本と世界の事を真剣に考えれば考える程、日本政府の役割は大きいのですが、菅総理には選挙しか眼中にないようです。他の政治家に期待するにしても、財政では期待の星だった中川昭一さんは変死してしまったし、さてどうしたものかと途方に暮れます。

政治家が育たない土壌なのか、育てさせてもらえないのか、裏の事情はよく分かりませんが、世界が不穏な動きを見せる今程、強いリーダーが望まれる時はない、と思われた方、クリックをお願いします。

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コメント

6月17日(木)のテーマ『禁断の蜜の味セーニアリッジ』での小野盛司さんの記事内容は私の直感では(ビンゴ!)なのですが、実施にあたっては上下左右に(馬鹿の壁)だらけで推進は困難が付き纏うでしょう。教科書にも出てこない未体験ゾーン突入への恐怖、知性/英知の不足、自信/度胸の不足、マクロ経済理論の不在…などですね。対策としては、小野盛司さん等の切れ味の良い官民を含めた智恵者を含めた人材を中心に与野党超党派で対策を始めませんか? 誰が推進するのか?…国士でて来いよ!

投稿: Carly | 2010年6月19日 (土) 03時05分

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