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2010年10月27日 (水)

新世界経済秩序では保護主義が台頭し貿易立国が衰退するだろう

月曜日のブログで、ホンダの世界展開について肯定的な見解を述べたのは、日頃の当ブログの論調と違う、いかがわしい世界とは、なるべく関わりを持たない方がいい、というのが持論ではなかったのか、とカミさんから突っ込まれました。

確かに言われる通りです。世界中に幾つも拠点を持つ世界企業は円高の影響を受け難いし、ある程度の数を必要とする自動車産業にとって、世界との連携は欠かせないのです。

今さら国内外を併せて2500万台もの生産能力を持つ、日本の基幹産業を、国内に閉じ込める事など不可能です。部品メーカーも含めて莫大な投資を海外に行って来てました。さらに現地に対する貢献度も半端ではありません。

そういう意味で、日本と世界は抜き差しならない関係に陥っていると言っても過言ではないのです。言い換えればグローバリゼーションの罠にどっぷり嵌っているのです。

だからと言って、未来永劫その関係が続くとも思えません。そもそも日本の自動車会社が米などに本格的に進出したのは80年代後半からです。未だ四半世紀しか経っていないのです。

つまり20年後、30年後の姿が今現在、正確に予測出来ると考えるのは無理があるのではないでしょうか。そんな先の話は全く分からないのです。世の中、一寸先は闇です。

そこで今回のG20ですが、米財務長官のガイトナーさんが興味深い提案をしていました。反対国が多く採択はされませんでしたが、各国、経常収支(赤字でも黒字でも)をGDP比で4%以内に抑えようと言うものです。

この本音は各国へのドル安容認押し付けと、中国の元を切り上げさせる為の呼び水的なものだったのでしょうが、あまりに身勝手な為に黒字国ドイツなどの不評を買ったようです。

しかし言っている事自体は的を射ていると言わざるを得ません。アメリカの一人経常赤字で成り立っていた経済パラダイムが崩れた訳ですから、黒字国が今までのように利益を受け続ける事などあり得ないのです。

無理矢理現状を維持しようとすれば、ドイツとギリシャのような関係の国で世界が溢れる事になります。とても持続可能とは思えないのです。せめて4%以内にでもすれば、瞬間的には借金も何とかなるかもしれないし、中国や韓国のような輸出立国も成り立つのかも知れません。

しかし、最近盛んに推進されている、TPP  EPA  FTA などは自国、あるいは特定地域の得意分野で荒稼ぎしようといういかがわしいものです。基本的に4%理論に反します。このやり方では例え4%に抑えられたとしても全ての国家間でウィンウィンの関係などあり得ないのではないでしょうか。

という事は、米の一国集中赤字が期待できない今後は、産業基盤の弱い国は保護貿易に傾かざるを得ないのです。それは貿易の自然消滅を意味します。世界の貿易量は今後激減して行くのではないでしょうか。

持続可能な対外財政赤字など、宇宙のどこにも存在しないのです。従って好むと好まざるとに関わらず、日本と世界との関係は薄れて行く事になります。国のアイデンティティを守る限りそうなるのではないでしょうか。

内需拡大を叫んでいるのは、そういう理由なのです。日本のような自己完結型先進国は、政府さえその気になれば十分に単独でやって行けます。過度に貿易に依存していないからですが、先端技術力によって、さらに依存度を下げる事も可能です。

困るのは世界の方です。当面は日本はエネルギー関係、あるいは天然系資源が買えるだけの外貨(円高が貢献)を稼げばいいのですが、それらの加工品である十分な生産財、資本財の供給がなければ途上国の輸出産業は成り立ちません。

それでも心配は無用です。人間は食料さえあれば生きて行けるのです。贅沢をしなければ何の問題もありません。人間の原点に戻って、世界に対する妙な野心を捨てれば、こんなに快適な事はないのです。

流石にそこまで行けば、海外に進出している日本企業の有り難みが増して、大切にしてくれるのではないでしょうか。

確かに世界はいかがわしいし、日本が積極的に関わる意味もあまりないのですが、その選択権は我々にあります。段階的に世界から引き上げる事も選択肢の一つだし、相手国によっては留まって貢献を続けるのも意味があるかも知れません。

その時点で、それからの事は考えればいいのですが、100%世界との関係を絶つ事は考えられないので、相手をじっくり選んで付き合うしかないのかな、と思われた方、クリックをお願いします。

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