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2010年11月10日 (水)

しつこいようですが、TPPに反対です。

11月9日(ブルームバーグ)財務省が9日発表した9月の国際収支状況(速報)によると、海外のモノやサービスの取引状況を示す経常収支は前年同月比24.3%増の1兆9598億円の黒字となった。このうち、貿易収支の黒字額は同53.2%増の9269億円と2カ月ぶりに増加。所得収支は海外企業からの配当金や再投資収益の受け取りが増加し、同9.4%増の1兆1810億円だった。所得収支の増加は2カ月連続。

併せて発表された2010年度上半期(4−9月)の国際収支(速報)では、経常収支の黒字額は前年同期比13.9%増の8兆3615億円だった。輸出が26.6%増の32兆3259億円と過去最大の増加額・伸び率を示し、貿易収支の黒字額が62.3%増の4兆747億円と拡大したことが背景にある。

まるで円高に反比例して経常収支が増えているように見えるのですが、私が日頃言っている事の証明になり嬉しい限りです。なんて日本経済は強いのでしょうか。

と言って喜んでばかりはいられません。政府や財界が事の本質を見抜いていないからです。為替のスタビライザー効果で円高に逆らえば逆らう程円高は進みます。その結果、生産拠点は海外にシフトし、国内はデフレになるのです。

この悪循環を断つ意味でもTPPやFTAを推進すべきではありません。世界全体の経常収支で見れば、既に日本の取り分は十二分に確保されているのです。これ以上となると新たな摩擦を引き起こしかねません。

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上の表でも明らかなように、日本は貿易と言うより投資立国と言えます。逆に言えば貿易の取り分は、所得収支の黒字が減らない限り、限られる事になります。ところが対外純資産世界一の国ですから、利息や配当収入を減らす事は困難なのです。それらがまた利息や配当を生んで雪だるま式に膨らんで行きます。

今は未だリーマンショックが尾を引き、円高にも振れているので、黒字幅が抑えられていますが、諸外国から見れば垂涎の的ではないでしょうか。何と言っても不労所得がコンスタントにガッポリ入って来るのですから。。。

さらにマスコミなどは、貿易の自由化をしなければ韓国や中国始め、諸外国との輸出競争に負けるなどと的外れな、思い切り寝たぼけた事を言っていますが、事実を知らなさすぎます。経済学者レベルでさえ似たようなもので、呆れ返って空いた口が塞がりません。

例えば車の場合ですが、中国は先進国に輸出出来るような車の開発は、日米欧の外資系を除けば、未だ出来ていません。韓国は途上国や先進国の貧困層に食い込んでいますが、車両の価格が極端に安いのです。

売り上げを販売台数で割った一台当りの単価で見ると、韓国車は70万円台にしかなりません。アメリカや仏、伊で100万円台後半、一部高級ブランドを除いた日独が200万円台と、住み分けがかなり進んでいるのです。

そこで注目すべきは、やはり日本車です。平均で200万円以上する車を2322万台(2008年)も世界で売っている事実はかなり凄い事ではないでしょうか。ドイツ車は一部高価格車群を有してはいますが、世界販売は940万台(2008年)に過ぎないのです。

日本車の全販売に占める輸出割合は25%程度なのですが、世界中に生産拠点を展開している以上、日本からの輸出を伸ばす意味は全くありません。むしろ2009年では20%にまで落としているのです。

以上の事から、2.5〜10%の自動車に対する関税が撤廃されたからと言って、日本車が大いに有利になるとは思えません。逆に、関税がゼロの日本で成功しない外車陣を見るにつけ、日本車のアドバンテージが揺らぐ材料を発見するのは困難なのです。

日本はいつまでも、国単位で見て実りが少なく、今後さらに縮小されるであろう外需に頼る事なく、安全で安心な内需を拡大する努力をすべきだ、円高を活かせ、と思われた方、クリックをお願いします。

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コメント

政府や財界が事の本質を見抜いていない・・・のみならず、新聞/TVに出て発言する経済学者(昔の教科書のまんま)さん達も、M主党,日銀のお眼鏡にかなった人達が発言するだけなので、マクロな物/物流(事の本質)が把握出来ていない(私も含めて)ので、専門家(本当に実力の有る人)を4~5人緊急指名して時間を限定し知恵を出したら如何でしょうか?・・・(田中徹氏もスタッフに入るのかも!)

投稿: AZ生 | 2010年11月10日 (水) 15時48分

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