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2010年12月23日 (木)

中小企業こそ日本の活力(最終編)

要するに、人間が存在する以上、需要がないなどという事はあり得ないのです。「日本には需要がない」と言うのは、とんだ嘘っぱちだという事がよく分かります。問題は供給力なのです。ものやサービスを作る力がなければ、どんな経済政策も破綻します。重要なのは供給側だという事を忘れてはいけません。

そこで日本の供給力ですが、何度も言うように世界屈指の、潜在的には世界最強の供給力があります。さらにこの不況で増々進化しているのです。中小企業始めとする企業人の努力は涙ぐましいものがあります。

需要があって、供給力もある、これで経済が活性化しない筈はありません。では一体、何が足りないのでしょうか。もうお分かりでしょう。そうです。ものとものの流れを円滑にする潤滑油、すなわちお金です。日本に足りないものは政治力以外では、お金しかありません。

ところでお金はどうやって作られるかと言えば、造幣局が輪転機を廻して作ります。しごく簡単な作業です。兌換紙幣でもない日本のお金は、政府がその気になり日銀に命令しさえすれば、いくらでも刷れるのです。

中国やアメリカは、リーマンショック後、目も眩むような莫大なお金を市場に供給しました。そのせいで円高になりましたが、通貨の量が為替を動かす事も忘れてはいけません。相対的に円が少ない事が円高要因になるのです。

ではなぜ日銀は中国や米並にお金を供給しないのでしょうか。白川日銀総裁は、単純に通貨の量を増やす量的緩和では、デフレも克服出来ないし、円安にも誘導出来ないと思っているようです。

原因として円のキャリートレードをあげています。金利差があるので、国際金融資本は、低金利の円を調達して高金利のドルで運用します。従ってこれまで行ってきた量的緩和は、海外にバブルを作っても国内には効果がなかったのです。

また白川総裁は、G20で演説して、日本の経済が停滞している理由を「人口が減った事と、それに伴って労働人口が減った事が響いた」と言っていました。これは流石に吃驚です。金融のプロ中のプロがデタラメな事を言っています。

日本の人口は未だ減っていません。労働人口も失業者がいるくらいですから、減ったという表現は無理があります。しかも実際の数字の6300万人というのは、特に変わっていないのです。

それより何より、労働人口が減る事は供給力が減る事を意味しますから、デフレには有利です。どう考えてもデフレの原因にはなりようがありません。何を考えて、そんなことを言ったのか謎です。日本の中央銀行の総裁が、デフレの意味も知らないなどという事があるのでしょうか。

ともあれ、日銀総裁の能力に関わらず、政府さえその気になれば、政府主導の金融政策は出来るのです。なぜそれをしないかと言えば自信がないからではないでしょうか。政府側に知識がなく、驚いた事に満足なブレーンさえいないのです。

従って金融政策は消極的且つ、政治家でもないので結果責任を取りたくない、しかもデフレの意味もよく分かっていない日銀主導で行われる事になります。これでは日本の景気がよくなる筈などないのです。

また横道にそれました。肝心の景気を良くする手段としては、オーソドックスですが、財政出動による公共投資が手っ取り早く確実です。もちろん国債の発行が前提となります。

50兆円を超えるような、思い切った額で新時代に対するインフラ整備を進めていけば、その分は確実に経済成長に貢献しますから、乗数効果もあって中国並みの経済成長は約束されているのです。必然的に税収も増え、次年度の国債発行額が減るという訳です。

その繰り返しで、毎年償還する金額を発行額が下回るようになれば、自然に財政赤字は減っていきます。好循環ではないでしょうか。ところが、財務省にも日銀にもそういう発想がありません。景気というものは自立成長するものという時代錯誤の間違った認識があり、政府主導の必要性が理解出来ないのです。

昔と違って、電子化や高効率化で設備にあまりお金がかからなくなった現在、信用創造によって経済を膨らませる事は期待薄と言えます。それは日本だけが経験している未体験ゾーンともいえる超先進国の領域に入り込んでいるからですが、今後の日本経済は政府主導でなければ成長しない可能性が高いのです。

政府主導でドラスティックに内需の拡大をすれば、外に向いている目が反転します。さらに輸出依存度が高い国が集まっているTPPの考え方に逆行する、日本経済自立の為の施策を行えば、元々あまりない外需に依存する事もありません。貿易全体の依存度も引き下げていく事が、世界平和に繋がり、安全保障上も有利な事は明らかではないでしょうか。

T02200308_0423059210932226023       (TPP関連国の輸出依存度/対GDP)

またまた竜頭蛇尾の結論になってしまったようですが、経済を難しく考え過ぎて、あるいは他国に遠慮し過ぎて思い切った手が打てないのかもしれません。いずれにしても、100年に一度と言う不景気のときに財政再建を言うバカは早く消えろ、世界の宝、日本の中小企業を守れ、と思われた方、クリックをお願いします。

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コメント

今年の初夢;
ミンス党にとって変わったXX政権がようやく内需拡大に動きました。成田のB滑走路延長と羽田の第4滑走路使用開始で羽田から国際便が飛び立ち成田も便数が増加するようになったのは昨年末でしたが「羽田の便利さと両空港を有機的に結合する」という素人でも考えられるこのことにやっと気づいた国土交通省が成田ー羽田間に大深度リニア新幹線を通し両空港間を20分で結ぶことになりました。しかも今まで新空港開設に使って不要新空港を作り続けてきた特定財源を利用し、乗り継ぎ客には無料で羽田へ、成田へ移動できるようにしたのです。
 おかげでお隣のインチョンから海外に飛び立っていた地方の旅客も戻ってきて「ひのもと航空」も12月31日に首切りをした170人のパイロットや客室乗務員の再雇用をはじめました。
 なお、この事業には多額の投資が必要でしたが新線開通により利害の生じるJR東日本、京成電鉄、京浜急行、アイポートリムジンなどが積極的に投資していたのでした。
 そしてまた、この大深度リニア新幹線の技術はタイ王国にも輸出され、ドンムアン旧空港とスワナプン新空港を結ぶことにもなりました。
 というところで目が覚めました。明日5日にBangkokに飛びます。

投稿: けいしくん | 2011年1月 4日 (火) 23時17分

なあんだ!夢ですか。一瞬本当かと我が目を疑いました。(笑)まさかねえ。。。あのミンスがそんな気の利いた事を考える筈がありません。

リニア網と首都圏の道路建設はいくらお金がかかってもやるべきです。現状、渋滞によるガソリンと時間の無駄が多すぎます。

投稿: 田中徹 | 2011年1月 4日 (火) 23時54分

 初夢の続きを見ました。羽田についてCheck in したらターミナルがVとなっていました。Vの案内板にしたがって進んで行ったらそこはリニアの乗り場でした。3分おきに出ているリニアにのって到着したターミナルは滑走路が1本の茨城空港でした。
 そうだ、今日はLLC(格安航空会社)の便だっただ。「そういえば格安便は茨城空港に集約されたという記事があったなあ。」とうなづきながら北京の新空港ではチェックインしてから延々と45分も搭乗口まで歩かされた事を思い出しながらリニアのこれなら余り歩かないでも済むなあと納得。
 成田を起点に考えれば羽田まで10分、茨城まで10分、空港名もNRTだHNDなどではなくて全部TYOでターミナル番号で出発空港が決められていたのでした。巨大空港よりリニアでいくつかの空港を有機的につなぐこのやり方で日本はハブ空港としてのポジションを確立できたのでした。不要な空港として開港した茨城や静岡空港の活用はこれしかない。

 次の選挙はこんなことを実現できる政党に投票したい。

投稿: けいしくん | 2011年1月 7日 (金) 02時58分

ヒェー、流石のけいしくん・・・初夢の続編ですか!ハブ空港を有機的に構築し、ついでに内需拡大+公共投資でデフレ克服・・・いいかも!!!

投稿: Carly | 2011年1月 7日 (金) 11時59分

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