くだらない議論に時間を空費してる場合か
野田佳彦財務相は25日午前の参院決算委員会で、みんなの党が国債整理基金特別会計の資金を東日本大震災の復興財源に転用すべきだと主張していることについて「国債償還のためのお金だ。安易に使ってしまうと将来の世代へのつけ回しになる。財政規律を守っている国と見られるか。マーケットはどう反応するか」などと述べ、否定的な見解を示した。(日本経済新聞 ネット版)
毎度の事ではありますが、ここまで経済音痴だと何も言うことはありません。即刻解任して経済の分かる人を財務大臣に据えるべきです。みんなの党の主張は全く問題あるとは思えません。
江田さんあたりが言っているのは、国債償還の為と言うより、不足の事態や変動金利に備えた予備費は無駄だから使えと言っているのです。金利は今後むしろ下がる事が予想されるのに積み立てる意味はありません。何より、増税よりははるかにましです。
しかし、昨日の中国人記者の話ではありませんが、日本の政治家や経済評論家のレベルは恐ろしく酷いものがあります。特にマスコミに頻繁に出る人達のレベルは酷すぎて悲しくなります。国辱ものです。。。
まず、この人達に言える事は、近代の経済に対する基本的知識がなく、日本経済が強靭であるという大前提が抜けて落ちている事です。くどいようですが、日本は世界最大の債権国なんです。貸借対照表が見れる人ならすぐに分かりますが、270兆円もの資産(外貨資産)がある世界一の経済優良国なのです。
一般家庭に例えても、事故などで特別な支出が必要な時に、まず借金を前提にする家庭があるでしょうか。特に使う予定のない貯蓄があるなら、それを使うべきです。
270万円の貯金があるのに、事故ったお父さんが家族に5万円づつ出せと言ったら子供達は間違いなく抵抗するでしょう。今回の被害総額が15兆とも、25兆とも言われていますが、270兆円の貯蓄から見れば痛くも痒くもありません。
国債の日銀引き受けに対してアレルギーがあるなら、有り余る外貨を有効活用すればいいのではないでしょうか。さすがに米がデフォルトの危機だという時に、米国債を売る同盟国はないでしょうから、民間の外貨建て資産(下の表)を活用すればいいのです。
つまり国が復興目的限定のプレミアム付き国債を発行し、銀行が世界で一番多く保有する外貨建て資産を売却する、あるいは担保にして資金を捻出する等、で何の不都合があるのでしょうか。
テクニカルなところは素人の悲しさで何がベストかはよく分かりませんが、マクロ的に見て外貨活用の巧い手がないとは思えません。大量の外貨売りは円高になると言われるかも知れませんが、供給が災害によって毀損した今は、ものによっては輸入に頼らざるを得ないのです。従って、どう考えても円高は有利です。
地震でサプライチェーンが寸断され、当然ですが3月4月は貿易収支が赤字になりました。バカなマスコミやエコノミストは大変だと騒ぎますが、数千億円くらいの貿易赤字は日本にとって屁でもないのです。そのくらいでは年15〜20兆円もある経常収支が赤字になりようがないからです。
対外純資産というのは経常収支の積み重ねです。日本の場合、その内の大半を占めるのは所得収支で、月にコンスタントに一兆円以上もあるのです。対外投資が生み出す利子収入や配当がその内訳ですが、ここは減りようがありません。
放っておいてもどんどん増えるという事が、日本一国に限ってはいい事かも知れませんが、財政赤字に悩む国、すなわち対外債務国から見れば複雑です。黒字国は憎い存在でしかないのです。
少し外貨貯蓄を使って被災地を救済する事は世界の経常収支のバランスにも貢献する訳ですから、躊躇する意味など全くありません。中小企業のオヤジでも分かる理屈がなぜ分からないのでしょうか。無能政府、四の五の言わず、さっさとっ仕事しろ。。。
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