放射能は体にいい(?)
放射線の健康被害が話題になるが、メディアはそのメカニズムについて全くと言って説明しようとしない。ただ放射線の健康被害としては、白血病や甲状腺ガンの増加や脱毛が挙げられている。ところがここにきて「低レベルの放射線はむしろ身体に良く、ガンで死ぬ人も減る」というとんでもない説を唱える者が現れた。しかしこの人の話がとても説得力があるのだ。
この人物は、放射線医師で大阪大学の名誉教授の中村仁信氏である。この人物はただの放射線医師ではなく、日本放射線防護委員会の委員長であり、さらにICRP(国際放射線防護委員会)の委員(単なる委員だけではなく理事にも就いていたようである)をやっていた。まさに本物の放射線医学の権威である。
ICRPは1956年に設立され、また前身は第二次世界大戦の前(1928年)に設立されている。ICRPは放射線防護の専門家の総本山であり、WHOの諮問機関である。放射線防護に関するWHOの基準値は、ICRPが決めていると言える。一般に知られている基準値は、平時において年間1ミリシーベルト、緊急時は年間20~100ミリシーベルト(どういう訳か上限を500ミリシーベルトに設定)というものである。ただ各国はこれを弾力的に運用していて、今回、日本は福島原発の作業員に年間250ミリシーベルトまで許容している。
放射線防護については、ICRP以外にも独自に安全基準を定めているところがあるが、国際的にはほとんど相手にされていない。中には環境保護団体をバックにしたものがあり、今回の福島原発事故に乗じて、日本のマスコミに登場しいい加減な事を言っているケースもあるようだ。
中村仁信教授によれば、放射線の身体への影響は「活性酸素」を発生させることに尽きるという。活性酸素は、人間の細胞を壊し、さらに遺伝子の配列に影響を与える。そしてこれによって細胞がガン化するというリスクが発生する。
また短時間(または一瞬)のうちに高い放射線を浴びると、火傷を負ったり毛が抜けたりする。これは活性酸素が身体に大量に発生するからである。最悪の場合、高レベルの放射線を受けると死にいたる。これらのメカニズムを基にICRPは放射線被曝の安全基準値を定めている。
ところが4月17日の「たかじんのそこまで言って委員会」(読売テレビ・・この番組は日本中に放送されているが、意識的に関東圏だけはネットしていない人気番組)に登場し中村教授は、低レベルの放射線なら継続的に被曝しても健康に害はないと断言している。もちろん現在警戒区域に指定されている福島第一原発の20km圏内に、住民が戻っても影響はないという。現在、問題なのは、原発事故処理で高レベル放射線を浴びる可能性のある作業員だけという口振りであった。
さらに驚くことに、教授は低レベルの放射線はむしろ健康に良いと言うのである。この番組で中村教授がこの発言をしたのは2回目である。3月に登場し「低レベル放射線はむしろ健康に良い」という衝撃的な発言を行った。その話を詳しく聞こうということで、4月17日の番組に再び登場したのである。
まず教授は、低レベルであってもICRPが言っているように、身体に発生した活性酸素は細胞や遺伝子を傷つけると述べている。しかし活性酸素で傷ついた細胞や遺伝子のほとんどは、修復されかあるいは体外に排泄されるという。また遺伝子が傷ついてガン化した細胞も大半は排泄される。教授は、人間の身体にはこのような免疫機能が備わっていると説明していた。そして重要なのは、低レベルの放射線が発生させる程度の活性酸素は、むしろこの免疫機能を高める働きがあるということである。
活性酸素は運動しても発生する。しかし軽い運動で発生した活性酸素は身体の免疫機能を高めると教授は主張する。そして低レベルの放射線は、軽い運動と同じように免疫機能を高めると説明しているのである。ただしここでの低レベルの放射線に、レントゲン照射、CTスキャンそして放射線治療は当てはまらないと筆者は理解している。
問題はどの程度までの放射線レベルなら健康に良いのかということになる。中村仁信教授は、年間500~1,000ミリシーベルト程度(筆者の聞き違いでなければ)なら良いのではないかと発言していた。筆者の計算では、これは57~114マイクロシーベルト/時となる。(以上、経済コラムマガジンから転載)
東大の稲教授とほぼ同じ事を言っているようです。どちらもきちんとしたデータを元に言っているので説得力があります。素人が軽々に判断は出来ませんが、脅威を煽る側と、このように正反対の主張をする側とに真っ向から二分された場合、どちらに自らが受けるリスクが高いのかを考えると、見えて来るものがあるのかも知れません。
煽る側は、問題がなくても責められる立場ではない訳ですから全く気が楽と言えます。反対に安全であると主張する方は大きなリスクがあります。もし結果的に安全でなければ責任が重大だからです。そのリスクを冒してまで主張するのは、それによるリスクに対して、メリットが、あまりに大きいからではないでしょうか。
つまり、日本国で見た場合に、煽って無駄にする時間や土地、人的被害は甚大です。もし問題がなければ重大なサボタージュとさえ言えます。それを避ける事のメリットは何もしないメリットに比べてはるかに大きいのです。
自らのリスクを顧みずに国全体のメリットを優先して考えるからこそ、この時期の、この主張であると理解する事に合理性があります。つまり、ミズーリ大学のラッキー博士やホルミシス仮説でも言っているように、「微量の放射線は細胞を活性化させて健康になる」というのは正しいのではないでしょうか。
ところで宇宙からの放射線を浴びまくる宇宙飛行士のデータがあります。
これによると、このレベルでの被曝量と癌との因果関係は、あるとは言えません。
(資料 宇宙航空研究開発機構宇宙医学グループ 矢部志津 氏)
皮膚に関しては驚くべき事に年間で7シーベルト、という事は7000ミリシーベルトですよね。これを見る限り政府が福島でやっている、住民にさえ原発から半径20キロ内には罰金を払わせても立ち入らせない規制というのは一体何なのか、納得のいく説明が求められます。
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コメント
友人で長崎生まれで被爆者手帳を持っているのがおります.
20年ぐらい前に被爆のことでなく「彼女は健康」国の保証について話したことがあります.
手帳を持った人は当時で月/4万円.医療費は生涯無料
彼女の戦後に生まれた弟は聾唖者.妹は.健常者.被爆の家系ではない.私の甥にも聾唖者が居ますので彼女の弟は被爆と関係ないでしょう.
ご近所のご主人は73歳「健康」本人は爆心地で被爆したと言っている.此処の3人の娘は健康で美人.孫にも異状は無し.
彼も彼女も戦後もズート成人するまでそこで生活をしていた.何も問題はなく.60年70年生きています.
投稿: 田舎の主婦 | 2011年4月27日 (水) 06時43分