生肉を食らう野蛮人(?)
もう30年近くも前でしょうか。自動車会社にいた頃、市場調査という名目の出張で2週間くらいヨーロッパへ行きました。ノルマが何もない気楽な出張だったのですが、記憶に残る思い出が沢山できました。
出発点は、そこを拠点に仕事をしていたロスだったのですが、まずドイツに降り立ち、フランス、イタリー、スイス、オーストリアと回るコースです。それぞれ特徴ある料理を楽しみました。中でもイタ飯にはやられてしまったのです。何を食べても、何を飲んでも美味かったのです。
次に記憶に残る料理は、南仏はシャモニーの、とある田舎のレストランで食べた「ステーキタルタール」です。初めての生肉だったのですが、マゼマゼしてくれるお姉さんの、あまりの美しさに見とれてしまい、そのせいもあってでしょうか、とても美味しく感じたのです。(笑)
ブロンズにグリーンアイの、そのお姉さんは今で言えば、フィギュアスケートの「キーラ・コルピ」(フィンランド)(PHOTO)のような、とびきりの美人でした。何でこんな人が、こんな所にいるのか、不思議でならなかったのです。
今回のユッケ事件で、そう言えばステーキタルタールと似ていたなあ、と思い出し、調べてみました。Wikipedia によりますと、
生の牛肉または馬肉を粗いみじん切りにし、オリーブオイル、食塩、コショウで味付けし、タマネギ、ニンニク、ケッパー、ピクルスのみじん切りなどの薬味と卵黄を添えた料理。全体を均一になるように混ぜて食べる。日本ではマグロなどの赤身の魚で作られることもある。
タルタルステーキの名前の由来は、「タタール人」が訛ったタルタル人に由来しているのだそうです。タタール人は中国ではダッタン人と呼ばれていましたから、元々は11世紀から12世紀にかけて強大な勢力を誇ったモンゴル系遊牧民族の料理だという事になります。
その連中は、メチャクチャ野蛮だという事でヨーロッパ人から恐れられていましたが、生肉を食うなんて、なんて野蛮なのでしょう、という意味でも名付けられたのだそうです。
やはり生肉を食べるのは野蛮なのか(?)きっとゲルマンやアングロサクソン系は食べないのでしょうね。日本の場合、刺身を食べますから、比較的、生に抵抗はないのではないでしょうか。
韓国料理のユッケも、実はダッタン人の馬肉の叩きから来ているようです。香辛料が違うだけで最後の卵黄まで、見え方はそっくりなのです。私なども大好きで、焼き肉屋に行けば必ず食べていたのですが、今回の事で、それは叶わなくなりました。
でも、安心して下さい。日本には鯨の刺身や馬刺があります。長野や熊本の馬刺を食べればユッケの代用になるのです。(いや、むしろ、より美味い)ニンニクで食べる鯨の刺身も捨て難いものがあります。
従ってユッケが食べられなくても全く問題はありません。馬や鯨の場合は生食用があるそうなので安心出来るのです。シーシェパードに見つからなければ、ですが。(笑)
ところで、日本の肉の輸入量は年々増えているそうですが、円高のせいもあって、随分安い肉が食べられるようになりました。ところがハンバーガーのような加工された肉は原産地表示の義務がありません。
世界を回り回って、いかがわしい肉が入り込まないとも限らないのですが、この場合安ければいいという事は全く言えないのです。特にミンチになれば何がなんだか分からない訳ですから、よく知らない店の安い肉には要警戒と言えます。
今日は週末なので、取り止めのないグルメの話題にしました。なんて気楽なんでしょうか。。。
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