やはり3号機は核爆発
3月14日、福島第一原発のプルサーマル型3号機の爆発には肝を冷やしましたが、素人ながら、色や形、勢いなどからどう見ても1号機の爆発と同じ水素爆発とは思えなかったのです。
これまで、その問題についての説明がされて来なかったのですが、スリーマイル原発事故の事故調査団のメンバー、フェアウィンズ・アソシエーツ社のチーフエンジニア アーニー・ガンダーソン氏が Youtube で解説しています。
それによると爆発には Detonation と Deflagration の二種類があって、音速を超える凄まじい衝撃波の爆発は Detonation というのだそうです。3号機の爆発がこれに当たります。水素爆発は Deflagration で衝撃波が音速だそうですから、画面から受けた印象通りの差という事になります。
では3号機の爆発が水素爆発でないとすれば、一体なんだったんでしょうか。氏はあっさりと核爆発の可能性を示唆しました。そうだとすれば14日に一気に放射性物質が拡散して周辺を汚染し、それ以降は各地における放射線濃度が下がり続けた理由が分かります。
原子炉外での核爆発以外には、考えられない事が起きた訳ですから、日本の専門家もそこまでは想像が及ばなかったようです。これなら建屋の鉄骨が溶けたのも納得出来ます。
では一体何が核爆発を起こしたのでしょうか。氏は水素爆発と同時に使用済み燃料棒が即発臨界を起こし、冷却プールが銃の筒の役割を果たして、あのような上に吹き上がる大爆発になったのでは、と言うのです。
これに対しては異論もあるようです。濃度5%前後の核燃料が少し振動を受けただけで核爆発まで至るでしょうか。臨界は起きるかも知れませんが、そんな簡単に核爆発に至るのであれば、使用済み燃料棒の保管方法に重大問題があると言わざるを得ません。
という事は、使用済み燃料棒さえ保管場所を移せば原発自体の安全性は飛躍的に上がると言えます。また、仮に今回の爆発が小型核爆弾によるテロであったとしても、ボーイング747がぶつかっても壊れないと言われる格納容器に守られた原子炉自体の損傷は極めて軽微であった(あるいは無傷?)事から、原発の安全性は逆に立証されたのではないでしょうか。
ところで菅首相は唐突に浜岡原発の全面停止を言い出しました。海江田経産省が当原発を視察して、今月半ばまでに緊急対策が十分かどうかの判断をすると言った翌日の発表ですからメチャクチャです。お得意の単独パフォーマンスではないでしょうか。これに日本は泣かされて来ました。
しかし予備電力の当てもないのに、いきなりの中部電力の15%以上を占める原発の運転停止は想定外です。何の為に耐震補強工事をやって来たのでしょうか。今回の福島原発の事故を参考に、より確実な安全対策も可能だと言うのに、「羮に懲りて膾を吹く」では賢明な政治決断とは言えません。
既に浜岡原発では予備電源と給水ポンプを原子炉建屋の2階屋上(海抜15~30m)に移設する工事が行なわれており、予定されている防潮堤は大した意味は持たないのです。にも関わらず、その完成まで運転を停止するというのは科学的根拠が薄弱と言わざるを得ません。
さらに浜岡の原子炉は東芝/日立製なので、構内にある予備の電源車も使える訳ですから、二重三重のフェールセイフティシステムが完成されていると言えます。テロでもない限り、福島と同じような事には、なりようがないのではないでしょうか。
例えテロがあっても、さっき言ったように最悪で福島第一並みですから、そこをどう判断するかは、正に政治的判断です。政治家としての力量、勘が問われるところではあります。
いずれにしても、夏の電力供給が心細くなりました。産業の要である電力に不安を抱えて、日本経済が立ち直るきっかけを失うような事だけは避けなければいけないのですが、民主党には全く関心のない事のように見えます。
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コメント
私も.ほぼ寝たきりの義母も暑がりです.
今年の夏の冷房をどうしたらよいか
心が重い
本当に心から民主党は嫌だ.
投稿: 田舎の主婦 | 2011年5月 7日 (土) 19時47分