エネルギーや食料危機でハイパーインフレに陥る日本(?)
いつも見ている非常に為になるブログで、残念な記述に遭遇しました。経済の事は分からないようです。影響力のあるブログだけに残念です。これではマスコミの報じるまんま、じゃないでしょうか。以下参照
今後に予測されているわが国の「財政破綻」などによって、国民の多数が経済苦に陥ることは十分考えられます。またエネルギー危機や食糧危機によってハイパーインフレなどが起こった場合、巷には日常の生活にも事欠くような人たちがあふれ出すことになるかもしれません。
マスコミからは遠ざけられている経済評論家、あるいは学者の中には、的を射た経済理論を展開する人も多いのですが、その声は、日本人のマジョリティには届いていないようです。
実は何を隠そう世界で一番「財政破綻」から遠い国は日本なのです。当ブログの常連の方には「耳たこ」でしょうが、事実は事実として理解の輪が広がるように、何度でも書かなければなりません。
常識で考えれば分かる事なのですが、世界のバランスシート(貸借対照表)を見れば瞬間的に理解出来ます。尤も、そんな便利なものはないので、自分で考えるしかないのですが、簿記の貸方と借方さえ分かれば、難しい事ではありません。
そこで動かしようのない明らかな事実は、日本は世界最大の債権国(金融資産が黒字)だと言う事です。中国とドイツが続きます。一方の最大の債務国は勿論ダントツでアメリカです。最近騒がれているスペイン、ポルトガル、ギリシャ、イタリアなどの小規模債務国が続きます。(下の表は2008年で少し古い)
これだけでも日本の破綻はあり得ないな、と分かるのですが、財政破綻論者は政府の国内債務を問題にしているのです。ここで理解しなければいけない事は、国内の貸借(プラスマイナス)は必ずゼロになるという事です。
従って政府の債務は誰かの債権になります。この場合政府系金融機関や民間銀行などが債権者ですが、原資は国民の貯蓄です。そこでよく陥る間違いは、「リタイヤ高齢者が貯蓄を食いつぶせば国債を買い支えられなくなる」という事です。
立派な肩書きを持つ先生がテレビで堂々と言ったりしますから看過出来ないのですが、基本的な事が理解されていません。個人の資産が減るという事は海外へ出て行かない限り国内の、例えば企業の貯蓄(金融資産)などに回るだけなのです。国民の貯蓄に変わりはありません。
さらに、政府の借金である国債を発行すれば、その分の金融資産が増えるという事実が抜けています。発行して売れた国債は当然現金になりますが、その現金を政府は誰の為に使うのでしょうか。そうです。国民(公務員も国民)の為に100%使うのです。そこに消費性向などと言う経済用語は介在しません。
つまり投資した分の現金は100%戻って来るのです。さらに国債は債券ですから、その分も金融資産としてカウントされます。売る事も出来れば、勿論将来的には現金になりますから、お金の一種と考えるべきではないでしょうか。
従って、民間の投資意欲(借金)が弱い時には政府が国債を発行(借金)して莫大な金融資産の一部を動かす事が理にかなっているのです。その分の経済成長が見込めます。その場合の懸念材料はインフレだけです。ところがデフレの国でインフレの心配する人が日銀にもいますから話はややこしいのです。
私は日銀は日本の中央銀行ではないと思っています。政府が55%の株を持ってはいますが、実権は日本人ではない人達が握っていると思えば、やっている事やこれまでやって来た事が納得出来るのです。
それにしても平気で国民に対して嘘をつく体質が空恐ろしいです。日本の不景気(デフレ)の原因は労働人口が減ったからとか、構造改革して労働生産性を上げなければいけない、などとデフレの原因とは正反対のことをしゃーしゃーと言います。デフレは供給過多ですから、これ以上供給力を増やしてどうしようというのでしょうか。
デフレ分は、その国の「経済的ゆとり」と考えれば分かり易いかも知れません。そこまでは資金量を増やせるからです。そのゆとり(デフレギャップ)は年間100兆円とも言われていますが、随分もったいない話ではないでしょうか。そんな国が財政破綻(?)笑い話にしてもレベルが低過ぎます。
では、なぜそんなに日本はゆとりがあるのでしょうか。これまで米からの貿易摩擦やプラザ合意、中韓からは特許侵害などで痛めつけられたのに(笑)摩訶不思議です。
結論から言えば、それらを克服する力があるからですが、世界中のどの国からも技術貿易収支で黒字を計上している事が証明しています。さらに簡単に真似が出来ない自動車生産が売り上げ、台数共にダントツの世界一と言う事も如実に日本の技術力、供給力を物語ります。
ここまで言っても未だ理解出来ないなら、そんな国の通貨が高止まりし、債券が史上最低の金利をつける矛盾を説明して欲しいものです。それでもと言うなら、さじ投げますが。。。(笑)恐ろしい事に、それでも日本は破綻すると言う人は、少なからずいるようです。
そこまで徹底して洗脳されているのかと唖然とするのですが、新聞テレビの力は大きいのです。素直な日本人は騙し易いのでしょう。しかしながら、さすがにここまで来れば度が過ぎてバカが付きます。
そういう人達はエネルギー危機や食糧危機によってハイパーインフレになったら困る、と思うのかも知れませんが、近い将来のエネルギー大国の日本がエネルギー危機に陥るならば、その時はどこかの国に乗っ取られている時です。(実はこれが危ない/笑)
食料危機?当面TPPさえ回避すれば大丈夫です。全く輸入がなくなれば国内で作るだけです。輸入さえしなければ、国内の食糧供給力はすぐに100%になります。一時的に値上がりしてもハイパーとまでは行かないでしょう。
日本は世界と関わるからおかしくなるのです。江戸時代に飢えていたかと言えばそんな事はありません。ものがなくて不幸だったかと言えばそんな事もないでしょう。
元禄文化が栄えた事が、豊かで幸福だった事の証ではないでしょうか。植民地主義を進める残忍非道な欧米列強から身を守る十分な防衛力さえあれば、いかがわしい不平等条約も締結せず、開国の必要もなく、明治以降の苦難の道を歩まずに済んだのです。
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コメント
大手新聞が我が国の弱体化、中国/韓国へのへつらい、隷属化の推進の強化に益々磨きがかかっている感じがします。日本の弱体化(外国人の選挙権を認めたがったり、中国人のビサなし入国を推進)を企立てている民主・社民党を擁護する記事が多い。インフレとかデフレとかの評論も、論理がおかしい人を出したりしてマスコミも日本を滅ぼしたがっている風潮がはびこっている・・・なぜだ???
投稿: AZ生 | 2011年6月11日 (土) 16時48分
日本が建国以来そして明治維新以後、営々と育んできた・英知・品格・誇り・文化・文明・まともな経済活動の成果としての富・国難解決へ向かっての団結・家族愛・本当の敵は誰なのか、何処の国なのか等の判断力が少し弱まって来た気配。
新人類っぽい、ずるがしこいホリエモン(個人攻撃のつもりはではありません)と硬直化/思考停止した日本病の旧世代との対決・・・等は両者とも賛同するつもりは全くありませんね、私は。
天災と人災の複合パンチでちょっと弱った日本。インチキ政治家/インチキな外国の脅かしと甘い言葉/真実を隠してB層情報弱者の生産に励むインチキな新聞、テレビを警戒しましょう。これ等のマスコミのトップは害人が入っちゃっているらしき。
投稿: 心配性君 | 2011年6月11日 (土) 18時36分