« きちんと検証はなされたのか(?) | トップページ | いいニュース、悪いニュース、どちらとも言えないニュース »

2011年9月27日 (火)

悪性デフレと良性デフレの国を混同してはいけない。

朝夕めっきり涼しくなって来ました。日没も早くなり、寂しい黄昏の秋が始まりましたが、9月に予定されていた天変地異は台風15号だけで終了したようです。いつの間にか3.11始め地震の原因と言われていたエレーニン彗星も消滅したようで、まずはほっとしています。

さて、こちらも黄昏のアメリカでは「失われた10年」が始まったそうです。(文法的におかしい?)日本のように、バブル崩壊後のバランスシート不況が景気を悪化させ、デフレに向かうのでしょうか。米独の日本化と揶揄されるのも仕方ないのかもしれません。

Img_791461_30036004_0

日本は政府、日銀の無策でデフレ不況が10年から20年に延び、さらに30年40年にもなりそうな勢いですが、金融政策さえドジらなければ日本のような体たらくにはならないのではないでしょうか。

ドイツの場合は産業構造が日本に似ていて、万年経常黒字国という点でも日本と並ぶ優等生です。EU諸国相手に、しこたま儲けています。唯一、日本と大きく違うのは輸出依存度です。日本がGDP比で20%にも満たないのと比較すれば、ドイツの50%弱は余りに大きいのです。

Photo_2

EU圏という貿易摩擦が起き難い環境にあったので、善し悪しはともかく生産拠点の海外進出が日本に比べ遅れました。この貿易依存の大きさが今となっては諸悪の根源となります。GDP拡大の為には輸出を継続しない訳にいかず、それは結果的にEU圏に経常赤字国を量産する事になるのです。

ところが今回のギリシャようにデフォルトされると元も子もありません。貸している資金が回収出来なければ、何の為の貿易だったのかという事になります。従って何とかデフォルト回避に動かざるを得ないのですが、下手をすれば借りるだけ借りてデフォルトした方が得という、モラルハザードを生みかねません。

結局貿易というものは、一時的に経済強国を富ませても、反面貿易弱国を増々弱らせてしまい永久に美味しい汁を吸い続ける事など出来ないのです。最後には平準化して行くか孤立化するかの選択を迫られる事になります。世の中に美味い話などないという事でしょうか。

一方アメリカは基軸通貨国として、長年美味い汁を吸い続けました。日本と言うポチがいたからですが、中国の貢献も忘れてはいけないでしょう。ドルペッグのためとは言え米国債をあれだけ買い支えるのですから、米に取っては応えられません。

ところが盤石と見えた、この米中心のシステムは強欲金融資本の無暴とも言えるベバレッジを効かせ過ぎた金融取引によって破綻を招きます。実体経済より膨らませ過ぎた部分は必ず破裂するのです。今回その規模がデカ過ぎました。崩壊進行中という事もあり実態すら把握出来ません。今後何年に渡るのか想像も出来ませんが、企業個人併せて数千兆円の返済が待っているのです。

日本の場合は、あくまでも国内に対する負債でしたが、米の場合、殆どが海外への借金です。ここが致命的に違うのですが、対外借金大国の返済資金は国内に還流しません。従って、バーナンキさんが量的金融緩和でいくらヘリコプターからドルをバラまいてもデフレが収束する筈がないのです。悪性のデフレです。

7eb9ce8648d3092ad966b188180bb45c

もうお分かりでしょうが、国内への返済という形で不良債権処理の終わった日本とは全く異なります。日本経済に死角はありません。金融と非金融の純資産合計(国富)が2900兆円とダブついており、垂直統合型の先端産業も国内に健在です。さらに有休生産資産(国富に含まれる)も数十兆円に上り、供給体勢は万全と言えます。

後は有効な経済政策、金融政策さえあれば日本再生は容易なのです。これは米の真逆で極めて良性のデフレと言えます。すなわちデフレギャップ分だけ経済成長するポテンシャルがあるという訳です。しかも内需で殆どが賄えると来ては何の問題もありません。

ところが、最後にどんでん返しで申し訳ないのですが、現政権のやっている事は正反対です。増税に、未だ決めていはいませんが、米の圧力に屈する可能性の高いTPP、さらにインフラ輸出、観光立国等の外需依存政策、これらは結局最後に自分の首を絞めます。円高デフレをさらに推し進め、それこそ末代までツケを廻す事になるのです。

政府も経団連も未だに貿易偏重ですが、EUを見れば明らかなように、ドイツが一人勝ちしても、結局相手がいなくなればパーです。(笑)企業単位で見れば輸出によって業績を上げる事は可能であっても、国全体、マクロで見て貿易立国は幻想なのです。これを合成の誤謬と言います。

従って、日本のように天然資源以外、殆ど全てのものが国内で揃う国はひたすら内需拡大に邁進すればいいのです。日本と言えども残された時間は多くはありませんが、未だ間に合います。その為に政権再交代は必須です。

ブログランキングに参加しています。共感いただければクリックを!!

|

« きちんと検証はなされたのか(?) | トップページ | いいニュース、悪いニュース、どちらとも言えないニュース »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

本ブログの主張(模索?!)している我が国の製造業/経済/金融などに於けるパラダイム・進化の未来への在るべき姿へ向けての現在進行形が私なりに見えて来た感じです。(金融に重きを置きすぎた資本主義国家と一党独裁主義国家の両者はフルモデルチェンジの真っ最中)

欧州は優等生のドイツでも、輸出が多すぎるのが弱点になりそう。
米国は製造業が衰退、超ハイテクと農業は未だに優勢であるが、金融と軍事に重点を置きすぎて不安定になってしまっている・・・米国もドイツもどっぷり日本病≪国家に於ける大企業病/官僚組織の硬直化≫に罹ってしまっている。

我が国は国際収支バランスが実は健全。いんちき新聞/テレビの偽情報を鵜呑みにせず、近隣他国にあやつられているM主党の毒に染まらなければ日本の未来は明るい・・・でしょう!

投稿: AZ生 | 2011年9月27日 (火) 03時50分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« きちんと検証はなされたのか(?) | トップページ | いいニュース、悪いニュース、どちらとも言えないニュース »