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2011年10月26日 (水)

謙譲の美徳は世界では通用しない。

昨日の夕方変な雲を見ました。地震雲のようでもありますが、北東方向に向かってきれいな放射状になっています。一応用心に超した事はありません。

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さて、日韓スワップ協定に関して、ネット上では予想通り非難轟々です。その中で誤った解釈が多々あり、共通した認識での批判になっていないのは残念です。

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あるブログでは

『韓国に700億ドルものお金を貸した』とか『その財源は税金』といった勘違いもあったようだ。たしかに、日本は外貨準備は十分なので、この限度額拡大は韓国のためと言えるが、我々の税金から支払うわけではないし、韓国に何もなければ(きっとあるとは思うが・・)貸付も発生しない。

と書かれていました。韓国にとって物わかりが良過ぎます。(笑)しかし、どう考えてもこの解釈は正しくありません。一昨日の片山さつき議員のブログで言われているように、円ウオンは30億ドルから300億ドルへ増額、ドル・ウオンは条件付の100億ドルに無条件300億ドルを上乗せして、400億ドルの計700億ドルという訳ですから、外貨準備から全てを出す訳ではありません。また日本には殆どメリットがない事から、純粋に韓国支援が目的と言えます。

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従って300億ドル分の円が返済不能になった場合、広義の解釈で国民負担、言い換えれば最終的には税金からの補填という事になります。さらに無条件上乗せのIMF の目が行き届かないリスキーな300億ドル(ドル分/米国債)ですが、この原資も降って湧いた訳ではありません。

元は政府の短期証券であっても、それを日銀経由で買うのは国民(主に金融機関)です。その資金は、アメリカ様の為に保有する米国債に形は変えても、元はと言えば日本人が汗水たらして働いた成果ですから、それを横流し失ってしまうのであれば、税金を韓国に払うようなものです。

言い換えれば、過剰に積み立てられた外貨準備は、失われたデフレギャップ分の一部がドル(米国債)に置き換わっているのであって、本来日本人が享受すべき利益である事に変わりありません。円にしろドルにしろ、日本にあるお金、あるいは発行する円は全て日本国民だけの所有物なのです。

いずれしても、日本国の財布から出る訳ですから、財布の中身を稼いでる日本人に了承を得なければならないのは当然です。その日本国民が韓国は反日だし、過去の例からも返済がきちんとされるかどうか分からないから直接の貸し付けはやめたほうがいいと言っているのです。

さらに「韓国に何もなければ貸付も発生しない」という記述も正しくありません。何かあるから借りる為の準備をしたのです。従って、すぐにでも使われる事は、まず間違いないのではないでしょうか。

それにしても、日本側の迅速なる対応に対し、恩を着せて借りようとする姿からは、謙虚さも誠実さも感じられません。返済期限が来ても適当な理由をつけて増額借り換えになるのではないでしょうか。

日本は限りなく貢ぎ続ける事になるのです。物事は正しく解釈しないと予期せぬ被害を被ります。譲ってばかりいては、いつまで経っても問題は解決しません。

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前置きが長くなりましたが、本日のテーマ

先週の女子プロゴルフ(マスターズGCレディース)で3年ぶりに大山志保がポーラ・クリーマー(上)とのプレイオフを制して優勝しました。

招待選手であるポーラ・クリーマーはプレイオフ3ホール目で、大山のミス打球がギャラリーに当たりフェアウェイ方向に出るというアクシデントもあり、涙を飲んだのです。

ポーラ・クリーマーは親日家であると言われていて、日本でプレイする事が多いプレイヤーです。来日すると必ず寿司屋にも顔を出すようで、「いくら」以外は何でも食べると言われています。

そのポーラ・クリーマーを東京読売カントリークラブで見たのは、もう5年も前でしょうか、紅毛碧眼ですらりとした長身はアングロサクソンのDNA を感じさせます。ピンクパンサーと言われるようにピンクのコスチュームがよく似合っていました。

そこでのゲーム前のパッティング練習場の風景ですが、見た途端、極端に言えば愕然としたのです。男子キャディを従え女王様が一つのホールを独占して、悠然と練習をしています。

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その傍には、日本の女子プロが一つのホールに7〜8人の塊になって狭っ苦しそうに練習しているのです。一瞬「なんで?」と思いました。

海外からの客人に対し、日本人特有の謙譲の精神を発揮したのでしょうが、周りで見ると、決してそのようには見えなかったのです。「ランク下のプレイヤーが、先輩、あるいは上位プレイヤーに遠慮しているよう」と言えばまだ聞こえがいいのですが、卑屈に譲っているように見えたのは残念でした。

ポーラ・クリーマーもいい気なものです。一人でホール周辺の半径10メートルの面積を占拠しているのです。四方向から芝の癖を読む為でしょうが、そのエリアに誰も入るな、というオーラを感じます。

ちょっと情けなかったのですが、これを見ても明らかなように、親日と言っても平等に見ている訳ではなさそうです。言わば都合のいい親日なのです。自分のルールや習慣に反する場合はどうなるか分かりません。(笑)

白人だけを目の敵にする訳ではありませんが、日本人以外に日本のルールは通用しないと肝に銘ずるべきです。特に欧米系は身勝手です。明らかに自分たちが上という無意識の前提があり、自分たちの考え方に従うべきと考えています。

貿易の二国間条約とか、TPP とかは、そういう一方的押し付けの下にルールが決められるのです。日本のように相手を尊重し、謙譲が美徳とされる国が得をする筈がありません。

結局引き下がって、美味しいところを持って行かれるのをボーと見ているだけなら、何もしない方がましではないでしょうか。

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コメント

≫ 謙譲の美徳は世界では通用しない。

・・・特に、韓国、北朝鮮、中国、米国、、、あらら殆ど全部の国が、日本的作法の≪謙譲の美徳≫は外交で通用しないのですね!!!散々ODAとかで、技術/資金を何兆も援助してきたのに、言葉でのお礼も聞いたことない!上記の国々が特にひどい・・・かな。

投稿: AZ生 | 2011年10月27日 (木) 10時25分

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