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2012年1月20日 (金)

日本人の最大の長所とは

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昨日のテレビで興味深いことを言っていました。電力供給の理想型は地産地消、すなわち各家庭単位での発電が最も効率が良いし安全だと言うのです。たまには良い事言うなあ、と感心しきりです。(笑)

常温での核融合のような夢の技術か、燃料電池の進化形かは知りませんが、いずれはそういう形になるのではないでしょうか。その芽は既に息吹いています。家庭用燃料電池発電機は300万円近く、高いのではありますが、商品として成立しているようです。ガスの供給を受けなければならないのがネックではありますが。。。

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         (東京ガスの燃料電池発電機)

そこで誰かが「大量に作って配る方が効率が良いのでコストは安いのでは?」と言うのです。それはそうかもしれません。ただ、超伝導でも実現しない限り、現状では送電に莫大なロスがある事も事実です。超効率家庭用発電と、どちらの技術が早いのかという問題に帰結するのでしょうか。

そこで思い浮かぶのは、自動車のハイブリッド技術です。「21世紀に間に合いました」と言うキャッチコピーで1999年にトヨタからプリウスが発売になりました。世界中の自動車関係者から大いに注目された事は間違いありません。

しかし、そのパフォーマンスを見たときに、キワ物のそしりは免れない代物であった事も事実なのです。80万円くらいのコスト高で、重量も100キロ近く重くなります。

果たして、この大きなハンデを補うものがあるのでしょうか。答えは「否」です。世界中の自動車メーカーが胸を撫で下ろした事は想像に難くありません。国内評論家も冷たい反応でした。未だにディーゼルだと言っている有名評論家もいるくらいです。

燃費だけで言えば、実用燃費で20キロ走ったとしても、同クラスガソリン車との比較で、使い方にもよりますが10万〜15万キロ乗らないと元が取れないのです。

これは年間走行1万キロ弱で、新車から5〜6年保有の、日本人の平均的な使い方から見れば絶望的ではないでしょうか。従って経済的には合わないのです。しかも性能的にもハンデがある訳ですから買う理由がなくなります。

この頃、欧州では盛んに、これからはディーゼルだと言っていました。合理的な思考をする彼らから見てハイブリッドカーはあり得なかったのです。その通り欧州の乗用車のディーゼル比率はぐんぐん上がって行きます。

問題の、クルマとしての立ち振る舞いも格段に良くなりました。メルセデスあたりはガソリン車に引けをとらない振動騒音と加速性能を実現しています。厳しい排ガス規制をクリアしながら、コストがリーズナブルである高性能ディーゼル車が日本にも入って来ているのです。

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90~08年の新車登録に占めるディーゼル乗用車のシェア(ボッシュ調べ)

01_px450 (ガソリン車並みの価格で売るベンツのEクラスステーションワゴン)

        「E350 ブルーテック アバンギャルド」

しかしながら、日本人には長年の間に蓄積したディーゼルに対するアレルギー反応があったのです。実際、ディーゼルの排ガスに含まれる微粒子は花粉症のアレルギーを引き起こす大きな原因であった事も事実で、筆者などは、あれ程苦しめられた花粉症が、新排ガス規制のお陰で治ってしまったのです。

クルマが好きで、デザイナーになる為に必死の思いで自動車会社に就職したのですが、その業界が作り出すものが、長年苦しめられた病の原因だったとは、皮肉過ぎて笑えません。

話が横道にそれましたが、そういう事情もあり、日本人の選択は当時、ディーゼルより効率の悪いハイブリッドカーでした。コストメリットより、必要があるのかどうかはともかくとして、CO2を減らす事や省エネを撰んだのです。

勿論、先進的、進歩的で環境に留意している人達というカテゴリーに属する満足感もあります。知的好奇心と言えば聞こえが良いのですが、要するに新しいもの好きで珍しいもの好きなのです。(笑)

そういう筆者も二台程モニターしています。初代アルファードハイブリッドは14万キロ走行で通算燃費11Km/ リットルを記録しました。ほぼ元は取った計算になります。(笑)その間、ニッケル水素電池は全く劣化するそぶりさえ見せなかったのです。

ともあれ、そういう人達の数が必要十分なだけ揃ったという事実が次世代のハイブリッドカーを多数排出する事になります。今度は大量生産によるコストメリットも期待出来るのです。さらに今月末発売のリチウムイオン電池搭載のプラグインハイブリッドカーになると、全く評価は変わって来ます。

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経済性、先進性、環境、振動騒音性能他で圧倒的優位に立つのですから、もうエクスキューズはいりません。堂々と撰べるという訳です。ついにディーゼル(乗用車)の未来に引導を渡しました。

もし、トヨタがハイブリッドカーを作らず、あるいは作っても大して売れなかった場合は全く違った展開になっていたのではないでしょうか。乗用ハイブリッドカーは永遠に日の目を見なかったかも知れません。

そう考えた時に、日本には現状をブレークスルーして行く要素が全て揃っている事に気がつきます。開発のアイデア力と探究心、資金力、それをサポートするユーザー心理と受け入れる社会です。

という事は、電気の世界も同じではないでしょうか。少々効率が悪くても、新技術を出して行く事で新しい道が開けて行くのです。他国では絶対に真似の出来ない事が実現して行き、結果的には世界を牽引します。素晴らしい事ではないでしょうか。これがある限り、日本のアドバンテージは揺るがないのです。

筆者はトヨタさんから原稿料もらっていませんので。。。念のため。(笑)

 

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