日本にはファッショもポピュリズムもいらない
ブログランキングに参加しています。
大阪橋下市長の暴走が止まりません。マスコミや周りがチヤホヤするからでしょうか。子供市長と誰かが言っていましたが、どこかの国の子供総書記のような傀儡でなく、権力をもった子供市長なら大変です。
日曜日のテレビで、某学者と議論をしていましたが、公共の電波で、あそこまで相手を愚弄するのはまずいのではないでしょうか。どちらに理があるのかはともかく、気の毒で見ていられませんでした。
確かに言っている事は一々尤もなようです。机上の空論しか言わない学者が駄目なのは、筆者も当ブログで、一部のマスコミに出て来る太鼓持ち経済学者を叩いていますから、橋下市長を批判出来る立場ではないかも知れません。(笑)しかし、ノーベル賞を取るような立派な学者もいる訳ですから十把一絡げに学者は無能と言うのはまずいのです。
次に、橋下市長が夢中になっている、市の行政、教育改革ですが、確かにそういう末端のところから改革しなければ全体は良くなりません。その熱意には頭が下がります。しかし、反対派からは徹底的に嫌われてしまうやり方は稚拙です。あらぬ事で足をすくわれかねません。
それを押さえ込む為に大衆迎合的(ポピュリズム)になったり、数は力とばかりに誰とでも組むと言うのでは、首を傾げざるを得ないのです。ファッショの匂いさえ感じます。存在そのものが憲法違反の疑いのある公明党と迎合するに至っては馬脚を現したと言わざるを得ません。
素人が無責任な事は言えませんが、もう少し地道で穏やかな改革でもいいのではないでしょうか。地方の問題は、そこまで差し迫った問題とは思えないからです。甘いかも知れませんが。
番組では後半、土光臨調会長の改革の話をしていました。赤字垂れ流しの旧国鉄を黒字にした辣腕は光ります。生活費3万円、メザシを食べてあばら屋に住む事も真似が出来るものではありません。
氏のモットーは「個人は質素に、国は豊かに」だったそうです。さらに増税なき財政債権を成し遂げたとあっては言う事がありません。見習って欲しい企業経営者や官僚、政治家が一杯います。(笑)
しかし、若輩者が失礼かも知れませんが、コストカットをして黒字に持って行く事は、そんなに難しい事とは思えないのです。しかも外部の人間ですから。しがらみもなく遠慮なしに出来ます。
どこかの自動車会社のトップも外から来て遠慮なくコストカットをし黒字にしました。やった事はそれくらいしかないのに、日本人の感覚からは考えられない収入を得ています。やっかみも入っていますが(笑)土光さんとは随分違うようです。
話が明後日に飛んでいますが、何が言いたいのかと言いますと、個人や企業ならそのやり方(要はリストラ)でいいのです。リストラをして、減量すれば立ち直れます。ところが、国はそういう訳にはいきません。国の経費を切り詰めれば皺寄せは国民に来ます。
つまり、公務員の給与を削減したり、議員定数を減らすなどの行政改革をして国債発行をゼロにしたとします。その場合、GDP は上がるどころか、間違いなく減るのです。歳出には国債償還費や利息等、消費に結びつかない支出を含みます。その分は金融機関に戻り、経済成長に貢献しないのです。
国債償還費や利息の分だけは国債を発行したとしても、最高でも横這いです。GDPが増える事は考えられないのです。くどいようですが、デフレ期に国が借金をするのは信用創造機能が働かない民間の代わりをしているだけです。企業には内部留保が200兆円も積み上がっているのですから、借り入れる必要がないのです。
信用創造機能が働き、GDPが増えて税収が増えるところまでは、何と言われようが国債を発行し続けるしかありません。政府の負債が増え過ぎるのに抵抗があれば増やさない手を使うだけです。
財政規律云々と言いますが、デフレギャップ分までは日銀の国債引き受けでも政府紙幣でも、手はいくらでもあるのです。民間の給料が上がり、消費が力強くなるまでやってみればいいではないですか。何を恐れているのかさっぱり分かりません。
土光さんに逆らう訳ではありませんが、現在の理想は「個人は豊かに、国も強く豊かに」です。折角それが出来る国に生まれて来たのですから、その恩恵を受けない手はないのではないでしょうか。
橋下市長も、そこを理解してくれればいいのですが、国の財政と、地方や企業の財政を同列に見ている限りは国政に参画する資格はありません。一地方の市長向きと言えます。その場合間違っても地方主権、大阪都などと言って欲しくないのです。
内憂外患を抱える今の時代、国家を弱体化させる国の細分化は避けなければなりません。
ブログランキングに参加しています。共感いただければクリックを!!
| 固定リンク
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 日本人はどこからやって来て、どこへ行こうとしてるのか?(最終回)(2024.08.30)
- 日本人はどこからやって来て、どこへ行こうとしているのか?(5)(2024.08.29)
- 日本人はどこからやって来て、どこへ行こうとしているのか?(その4)(2024.08.26)
- 日本人はどこからやって来て、どこへ行こうとしているのか?(その3)(2024.02.07)
- 日本人はどこからやって来て、どこへ行こうとしているのか?(その2)(2024.01.29)
コメント
≫ 大阪橋下市長の暴走が止まりません。マスコミや周りがチヤホヤするからでしょうか。子供市長と誰かが言っていましたが、どこかの国の子供総書記のような傀儡でなく、権力をもった子供市長なら大変です。
・・・我が国の首相は近代世界史を知らない、ファッショでポピュリズムがむんむん臭う、そのくせに周辺国ばかりを援助する、権力をもった子供がやっちゃっていませんか?・・・なので国民が大変ですよね。
投稿: 青うさぎ | 2012年1月16日 (月) 01時31分
> 日本にはファッショもポピュリズムもいらない
・・・日本に必要なのは、日銀のお金印刷機のスイッチをONにする勇気だけ
・・・貴ブログで散々打ち上げて来た結論のひとつですよね!
投稿: AZ生 | 2012年1月16日 (月) 09時07分
えーと、土光敏夫というと、『知恵を出せ、それが出来ないなら汗を出せ、それが出来ないなら去れ』的なことを言って、国鉄・石川島播磨改革した人でしたっけ?
革命時にのみ絶対的に必要となる人材ですよね?
ちなみに松下幸之助は、『あかん、潰れる。まずは、汗をかいてみなはれ』でしたっけ?
橋本さんの言動に対して感情的言い方をすると、財務省/マスコミ/政治家が、『税金/国債代が足りないから、消費税を増やす』と言うならば、『その前に、税金で食ってる公務員、特に地方の公務員/政治家を50%クビにしろ』と言いたい。
不景気時に、一種の公共投資と考えるならば公務員給料としてもOKとは思います。でも、やっぱり弊社でお世話になった人たちがリストラされていくのを見ていると、地方公務員がムカついてショウガナイんです。
投稿: MTM | 2012年1月16日 (月) 22時54分