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2012年3月17日 (土)

内需大国への道(中編)

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という訳で、(笑)ちょっと発想の転換、つまり、外需頼みではなく、もっと内需に目を向けるだけで外から恨まれる事なく経済成長が可能なのですが、長年に渡るプロパガンダにやられていて、ちょっとやそっとでは転換が出来そうにありません。

政府や役人、マスコミもこぞって外需外需と合唱しますから無理もないのです。確かに発展途上で、ある時期まではそれでもいいのではないでしょうか。ある時期とは貿易黒字が他国の赤字という犠牲の上に成り立ち始める頃です。

実は、そのあたりで注意深い行動をしていれば、ここまで叩かれる事はなかったのかも知れません。ところが米が赤字をいくらでも増やしてくれる事をいい事にして図に乗り過ぎた嫌いはあります。

図に乗ると言えば、それは何も日本の専売特許ではありません。韓国や中国もせっせと輸出拡大に励んでいます。韓国などは輸出プラス輸入の、総貿易額の対GDP比が90%にもなるのですから、どんだけ売れば気が済むのでしょうか。しかも赤字覚悟で官民一体の特攻をして来ますから厄介です。(笑)

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           (日中の対外資産内容比較)

さすがの米もたまりかねて、韓国とFTA を締結しました。一方的にやられる訳にはいかないからです。既に貿易に関しては意識のチェンジ(笑)を行った米の思惑は韓国の一方的な期待を打ち砕くものです。

何てったって今、自動車を50万台も韓国から輸入していますが、米からは殆どないのですから。。。「オバマさんは同じ数を輸出するのだ」と張り切っています。さあ大変だ。(笑)

でも冷静に考えてみて下さい。それが貿易の正しい精神なのです。フィフティフィフティがフェアだし持続可能と言えます。ですから、いくら排他的な2国間ブロック経済だと言っても、WTO は異を唱え難いのではないでしょうか。

例え自動車で完全なフィフティフィフティに出来なかったとしても、他のアイテムでトータルがフィフティフィフティになれば平和です。ところが、そこに落とし穴があります。韓国の場合、対日貿易赤字が年2〜3兆円(下)もあり、その殆どは製品を組み立てる上で必須の生産財と資本財なのです。

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という事は、米とフィフティフィフティになったとしても、日本とはFTA を結んでいませんから、対日赤字は改善のしようがありません。さあ、これは大変です。貿易量を増やせば増やす程赤字が増えて、当初の目論見は崩れてしまいます。

米はと言えば、外貨を大して持っていない韓国に、さほど魅力があった訳ではありません。FTA で貿易攻勢をかけ赤字にしてしまっては売掛金の回収に問題が生じます。勿論米の事ですから、様々な圧力で黒字あるいは対等に持って行く事は難しい事ではないのです。

ではなぜ米は、売掛金回収難というリスクを犯してまで韓国とFTA を結んだのでしょうか。答えは、そうです。日本です。韓国と日本は昨年、通貨スワップ協定を締結しています。韓国はいざという時に世界一の債権国から、お金を5.4兆円も引き出せるのです。

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これなら韓国は勿論、米も安心ではないでしょうか。しかしよく出来た話です。筆者には米韓FTA と日韓スワップの時期が重なったのは偶然とは思えないのです。これを迂回献金と言います。(笑)冗談はともかく、米はしたたかですから、その気になれば損をする商売をする筈がありません。

もうお分かりでしょうが、日本も世界を相手にした場合、貿易でいくら頑張っても、取れないものは取れないのです。だって(笑)日本が金融純資産としての外貨を一番多く持っている訳で、、、他は貧乏国だらけなのです。(笑)

そういう日本のような国は、外需獲得に血道を上げなくても内需で十分経済成長出来るのです。第一、人んちのお金を当てにするなんて品(ひん)がありません。世界を相手に真っ黒けの黒字を作れる国が内需を拡大出来ない筈はないのです。

真黒けになる為の要素は技術力と供給力です。その技術が世界一で、供給量に関してはデフレギャップを大量に持つ国です。どこに世界に頼らなければならない要素があるのか教えて欲しいのです。

確かにエネルギー系を含む天然資源は輸入に頼っていますが、せいぜい対GDP比で5%程でしかありません。貿易収支を均衡させる為には、そのくらいの輸出は多少の円高でも片手間仕事ではないでしょうか。

余った供給力は国内の為に使いましょう。資金(?)バカ言っちゃいけません。今のお金は管理通貨と言って国の信用以外、何の裏付けもないお金です。足りなきゃ刷ればいいだけです。

それに抵抗があるなら、国内に莫大にある金融資産を廻るようにすればいいのです。それも出来ないと言うのなら、出来る政治家に代えるだけです。いねえか。(笑)

また、話が取り止めなく、堂々巡りになって来ました。肝心な超高付加価値の話は続きとします。

 

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コメント

> 内需大国への道・・・

回答・・・軍需大国たるべし

投稿: 閻魔大王 | 2012年3月17日 (土) 15時37分

海外では常識・・・日本では非常識って奴を1つ上げてみると、国防意識が政府と国民に有るか無しかが挙げられますよね。竹島、尖閣が取られているのに反撃どころか、ウンともスンとも言わない国って日本の民主党だけ!亡国の輩。5~10年後に日本は独立国として存在しているのかしら!?

で、内需の効果的向上策ですが、海上保安庁の巡視船・監視船を5倍に増やし、竹島尖閣の回りに悠々と遊弋させて、図々しい隣国に見せ付けるべし。勿論国産の船であって、世界でも先端の技術をふんだんに装備するべし。弱腰だと中国韓国北朝鮮がもっともっと図に乗ってくるに決まっています。
海自は潜水艦を20隻位建造しましょう。中国の空母対策です!そうすれば、米軍頼りの情けない現状を脱出し、東南アジアの平和が保たてるという事ではないでしょうか。空の守りですが、いつ完成するか分からないF-35よりも、国産の戦闘機を推進しましょう。

トータルで何10兆の内需(裾野効果も著しくUP)及び、溌剌とした若者の就職需要が創出できます。あ、日本が強くなれば、外国は攻めて来なくなるし、外交も(押しが強くなるので)スムースになること請け合いです。

投稿: 地球防衛君 | 2012年3月17日 (土) 16時36分

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