« 日本の人材を守れ! | トップページ | TPP に賛成している人に理論派はいない(?) »

2012年5月15日 (火)

やはり子供経済新聞か。

ブログランキングに参加しています。

昨日のTVタックル、なかなか面白かったのです。出演者が好き勝手喋るので訳が分からないのですが、民主党政権の駄目ぶりだけは浮き彫りになったのではないでしょうか。テレビが少しづつ変わって来ている感じがします。

それと言うのも、8000人規模でも一切報道されませんが、昨年から継続している偏向報道に対するデモ行動が功を奏して来ているのかもしれません。参加のし甲斐があると言うものです。

20120514_221223

さて、本日の話題です。
昨日、日経新聞を褒めたばかりなのに、昨日の社説は、また冴えません。(笑)誰だか知りませんが、社説を書く人材に問題がありそうです。

その社説は「超円高や東日本大震災など、厳しい経営環境の中で、2012年3月期に利益を増やした企業が少なくない」というフレーズ始まります。しかし、上場企業の経常利益は前年を10%程度下回ったものの「発表済みの前記決算では全社の約半数が経常増益であり、過去最高を昂進した例も多い」と続くのです。まるでそれが日本にとって良い事のようです。

おいおい、それはおかしいだろう。(笑)重箱の隅をつつくような真似はしたくありませんが、逆にマクロ的にものを見なければ判断を誤ります。天下の大新聞が、しかも経済新聞が、読者をミスリードするような事があってはいけないのです。

この問題を語るには、まず近年のGDP の推移を見なければ正しい判断が出来ません。日本のGDP は2010年に比べて2011年は3%マイナスしているのです。輸出も丁度3%減っています。輸入は逆に12%も増えました。原発事故で化石燃料系の輸入が増えましたから当然と言えます。

従って、日本の経済全体が縮んでいる事を前提に考えなければなりません。その中での決算という事になります。つまり、売り上げベースで、個々の企業が3%のマイナスなら前年並みという事で普通なのです。

ところが、売り上げを伸ばし、利益を上げたという事は、国内でシェアの奪い合いをして勝ったか、輸出メインの企業の場合、数字的に言えば国内のマイナス分を吸収したという事に他なりません。つまり、その分赤字企業がいるのです。

内需専門の企業の場合でも、人件費や外注費などの経費を圧縮して利益を得たのなら、誰かのマイナスの上に成り立っている事になります。つまり、GDPが減っているのにも関わらず利益を増やしたという事は、その利益増加分とGDP減少分のダブルパンチを国内の誰かが受けたという事になるのです。

Photo

さて、それは誰でしょうか。そうです。中小企業です。(苦笑)中小企業は、不景気の場合、生存空間を大企業に圧迫されます。その大企業が売り上げ維持だけでなく利益も出すという事は、圧迫だけでは済まない事を意味します。圧迫された上に養分まで吸い取られるのです。(笑)

Photo_3

やせ細った体から養分を抜かれますから、これで生きていろと言う方が無茶ではないでしょうか。従って、中小企業がバタバタと倒れる事になります。これは個々の努力の限界を超えています。日本が最も苦手とする政治問題なのです。

いえ、筆者は決して儲かっている大企業が憎くて言っているのではありません。(笑)利益を出す為に努力する事は当然だからです。しかし、その結果が日本のピラミッド型産業構造を下から支える中小企業の犠牲の上に成り立つのでは本末転倒と言わざるを得ません。日本の未来に影を落とします。

勿論GDP のパイが膨らんでいる時なら話は別です。増えた分を取り合うのはむしろ健全と言えます。中小企業も知恵の出し甲斐があるというものです。従って好循環になります。

しかし、現状はと言えば、政府や日銀が資金(血、あるいは養分)を十分に供給しているとは言い難いのです。むしろ、絞っている状況だというのに、さらに消費増税やTPP 参加というデフレを促進する政策で愚を重ねようというのですから、国を潰そうとしているとしか思えません。

この政権に何を言っても空しいのですが、せめてマスコミには、そのあたりを鋭く追求して欲しいのです。ところが、大人っぽい分析や考察がなく、表面だけを見て「これだけの厳しい状況下でも利益を出す企業があるのはさすがだ。企業の真価が問われる」と言われれば、一言言いたくもなります。

むしろ合成の誤謬とも言える現象に対し、巨視的視点を持たず、ノー天気で浅い分析をしているようでは、子供新聞と言われても仕方がないのではないでしょうか。

 

ブログランキングに参加しています。共感いただければクリックを!!

|

« 日本の人材を守れ! | トップページ | TPP に賛成している人に理論派はいない(?) »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

> 日経はやはり子供経済新聞か。

・・・勇将(ゆうしょう)の下(もと)に弱卒(じゃくそつ)無し・・・の逆現象が今の我が国の大手マスコミ子供。

国家を預かるM主党が勇将どころか国家の解体業者のN(のだ)H(はとやま)K(かん)・・・悪い冗談です。
とん(豚、丸く太ったドジョウ)ちん(珍しいルーピー鳥)かん(空き缶)ともいわれていますね。
・・・なので、輝かしい優良な新聞の日経まで、馬鹿になってしまいました。
・・・但し朝日は戦前・戦時中は極右翼・・・戦後は極左を騙る売国紙に大変身、日経より性質がわるいです。

投稿: AZ生 | 2012年5月15日 (火) 17時08分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 日本の人材を守れ! | トップページ | TPP に賛成している人に理論派はいない(?) »