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2012年5月 8日 (火)

日米関係を、もう一度よ〜く考えよう

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先日、ある有名ブログを見ていると、気になるフレーズがありました。「日本の輸出依存度は低いと言うが、日本は原料を輸入して、それを加工する事により付加価値を付けて輸出する、そういうモデルで発展して来た事に間違いはない。」と言うのです。

それはそうです。そこは誰も否定するところではありません。何が言いたいのかよく分からなかったのですが、これからも輸出依存は変わらないとでも言うのでしょうか。日本の近代史をよく知らないから、こういうフレーズになったのかもしれません。

かく言う筆者も歴史そのものに詳しい訳ではありませんが、自動車業界にいて、メーカー内や在野でのビジネスを通じ貿易の事は一般の人よりは分かるつもりです。

確かに戦後間もない頃は、ないないずくしでした。資源ない、設備ない、技術ない、資金ない、です。その為に米からお金を借りたくらいです。「最初はくれると言っていて、後でやっぱあげない。」って言われたそうですが、(笑)どこかの国と違う日本は、文句を言う事もなく律儀に全額返済したのです。

その時代は、産業がまともになく個人は勿論貧乏です。必然国内には需要がない訳ですから外需依存にならざるを得ません。米などの金持ち国に輸出して稼ぐのが発展途上国の経済モデルと言って相違ないのです。

しかしながら、ずっとそういう事をして来た訳ではありません。稼いだお金は国内に還元されて内需も伸びたのです。池田政権の所得倍増計画などもあり、民間の給与所得は年10%以上の率で伸びて行きました。高度成長時代です。

それを可能にしたのは原料以外の生産財、資本財の供給が、国内で賄えたからです。つまりピラミッドの底辺の中小企業が優秀で、大企業のニーズに応えて行ったという歴史、積み上げがあるのです。国内垂直統合型産業モデルの完成です。

従って、経済が成長するに連れ、海外に頼る燃料、原料などのGDP比は下がって行きます。逆に個人消費はGDP の60%近くまで膨張したのです。10倍の人口を抱える中国の35%と比較すると、いかに一人当たりの消費が巨大であるのかが分かります。

そうです。資本主義と言えども普通は、正常に進化し成長する場合、外需依存率は下がって行くのです。特に日本の場合は、貿易摩擦問題もありました。集中豪雨的な輸出攻勢は、世界から決して歓迎されません。エコノミックアニマルなどと、あまり名誉ではない呼ばれ方もしたのです。

その解決策は、現地に進出して現地にも利益をもたらす事以外にはありませんでした。85年のプラザ合意で超円高になってからは、生産拠点の海外進出が相次いだのです。それは今や200兆円以上もの付加価値を生み出します。フランス一国のGDP にも匹敵するのですから、現地に進出せず、輸出を続けていたなら戦争になっていたのではないでしょうか。(笑)

ですから、今更自由貿易だ、TPP だのと言われてもピンと来ないのです。既に貿易立国から卒業して投資立国への道を歩んでいる日本に、貿易で儲けようなんてコンセプトは的外れもいいとこなんです。むしろ貿易では譲歩すべき立場と言えます。マスコミはミスリードしますが、日本経済はそれほど巨大で強力なのです。

これまで散々貿易赤字国を作り、その上に対外資産を積み上げて来た訳ですから、日本のような経済大国で技術先進国が、いつまでも途上国型の経済モデルにこだわるのは、途上国から見ても迷惑な話と言えます。

つまり、国の形は変化するのです。特に日本のように技術のある国のポテンシャルは計り知れません。どういう輝かしい未来が創出出来るのかというイメージも膨らませないで、従来の経済モデルに固執するならば、じり貧しかないのです。

また、その人気ブログではTPP に反対の立場ではありますが、貿易で日本が心配するような事はないと言います。米製の自動車他の消費材が日本のユーザーに受け入れられる筈がないから、と言うのですが、そんな事は当たり前です。

だから怖いのです。(笑)江戸の仇は長崎で討たれます。遺伝子組み換え農作物の集中豪雨的輸出とか、売れない消費材に関しては、非関税障壁に対する訴訟を起こされたりです。米という国は歴史的に見て、損をする為に外国と交渉したり、条約を締結した試しなどありません。

そういう歴史的背景から見て来ると、冒頭での人気ブログの発言が、いかに頓珍漢であるかが分かります。問題は、そう単純ではないのです。

ちょっと話が散漫になって来ました。
ただ、今現在言える事は、米には散々やられて来たし、結果論的に表面の数字だけ見れば、やり返しても来ました。そういう意味での日米収支は、間違いなく日本の赤です。

これ以上、やられないような対策を講じる上でTPP問題を考えなければならないのですが、相手の土俵に上がる事だけは、得策とは言えないのではないでしょうか。

 

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コメント

> 日米関係を、もう一度よ〜く考えよう

・・・私の認識として、現在の日本と米国との関係を考えてみますね
・・・今日本は張りぼて国家:韓国・中国・米国への金と技術の貢君状態、言い換えると餌食状態。2年半前から顕著になりました。
太平洋戦争後に安保条約によって、日本国民(左派右派含め全ての日本国会議員を含む)から国防意識とか日本固有の美学とか精神が消滅しつつあり、米国が(武力の脅かしを含む)年次改革要望書を日本政府に突きつけて、日本を同盟国(手下・属国)にしようとして来ました。
米国は宇宙開発では地球ではトップランナーではありますが、金がない。但し太陽系観測・認識はまあまあ、外太陽系宇宙への観察データは豊富です。一般への情報開示も比較的公平です。米国のオープンな平等感覚はまだ健在。日本の公式図書館は、日本のデータを消し始めました、民主が中国・韓国の手下の証明。
JAXA主導での宇宙開発方面のNECとか日本のエレキ技術のレベル、担当エンジニアさんの頑張りは世界に誇るべきですね!
米国は個人の感覚では比較的身近、しかし、身近の人に・米国・中国・台湾など、ちゃんとした人がいるので、変に国粋主義者にはなりえません。一応キリスト教・仏教・神道をかじりましたから。
日本の神道が地球人類にはふさわしいと思います。
根拠;人類も地球という有限の物質世界に閉じ込められてはいるが、神道的イマジネーションは物質的存在を乗り越えられる・・・ユダャ教・キリスト・イスラム教は兄弟みたいで良く似ています。敵は殺さなければいけないのです。

投稿: AZ生 | 2012年5月 8日 (火) 18時03分

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