経済学という、チョー適当な学問
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世の中の学問の中で、経済学程いい加減なものはありません。なぜなら経済学者と言われる人同士で正反対の主張をするからです。特にマクロ経済は訳が分かりません。本当に経済学者か、というくらい酷い説を唱える人がいて唖然とします。
その、分かり易く具体的な例が「日本国の借金」です。「日本は世界一の借金大国で、莫大な負債は将来世代へのツケになる。国民一人当たりの借金は700ン万円だ」と言って譲らない人と、「いや、そうではない。政府の借金はあくまでも政府のものであり、国民は債権者だ。従って借金ではなく国民の資産である」と主張する人がいるのです。
二種類しかないという事は、どちらかが正しいという事になります。それは全く間違っている人達がいるという事を意味するのです。そんな適当な学問があっていいのでしょうか。コペルニクスの地動説でもあるまいし、21世紀には似つかわしくありません。
そこで主張している人を見ると、前者は財務省及びそのOB、大新聞各社、またマスコミによく出て来る経済通の人達という事に気付きます。有名大学の教授クラスまでいますが、殆どが財政再建派の増税容認派です。
後者は野党系政治家の一部とマスコミに登場しない大学教授等の経済学者、あるいはネットの世界にいる論客達という構成になります。財政出動派で消費増税には否定的です。
ふむふむ、大体ニュアンスが分かって来ました。(笑)後者の理論がまかり通ると具合の悪い人が前者で、後者のメディアへの露出を制限している姿が垣間見えます。つまり、為政者は、あくまでも前者の理論が正しいという事にしておきたいようです。
この場合の為政者とは、政府、財務官僚、あるいは穿った見方をすれば、陰で日本に影響力を行使し続けたい存在という事になります。誰かは知りませんし、そんな事はどうでもいいのです。(笑)経済学上の事実関係を明らかにするのが今日のテーマですから。
ところで、前者のグループに見られるのは、単式簿記の家庭の家計簿的考え方をしている点です。収入と支出を並べて赤字だ〜と悩むやり方です。この見方をすれば日本は大変だという事にしかなりません。借金があるのに毎年収入をはるかに超える生活をしている家庭に置き換えたりして、煽ります。
後者は企業などの決算書に見られる複式簿記がベースです。借方と貸し方があり資産と負債を分けて考えるやり方です。筆者なども、一応経営者の端くれですから複式簿記の見方は、多少分かるつもりです。
その考え方でいくと日本政府の借金の、何が問題なのか分からなくなります。日本全体を貸借対照表(バランスシート)で見た場合の最終的な数字が黒字(255兆円)なら万々歳ではないでしょうか。経営者としては左うちわです。
勿論、企業に例をとっても、例えば、あの優秀なトヨタ自動車でさえ借金はあるのです。最終的に負債を資産が上回れば問題ありません。確かに、継続して負債を増やして行く事自体は問題です。そこは、然るべき対策を講じるべきです。
しかし、政府には民間企業と違って徴税権と通貨の発行権があるのです。つまり、海外から外貨建てで借りていない限り、最終的には増税、あるいはそれが難しい場合、円を刷れば問題は解決する事になります。従って前者がよく言うデフォルト(債務不履行)は嘘という事になります。
インフレ?確かに、急激に大量の円を市場に供給すればなるかもしれませんが、年に20〜30兆円くらいなら、何とでもなるのではないでしょうか。
それより何より、日本には世界一の技術力と有り余る供給力があるという、世界で唯一のデフレ大国だという視点が抜けています。つまり、これが意味する事は金融政策、財政政策が拙いという事にしかならないのですが、なぜかその点は追求されません。不景気は、まるで民間のせいのように言われます。
いずれにしても、マクロ経済をきちんと理解し、内需主体の経済体制にパラダイムシフトしなければ、日本に明日はありません。ところが、マクロ経済を理解した上でも外需依存政策を推進したがる人がいるので頭が痛いのです。(笑)こういう人は地球単位でのマクロ経済を勉強するべきです。
そもそも財政再建派は「国の〜」というフレーズを使用しますが、ここにもレトリックが潜みます。日本語の国とは政府(GOVERNMENT)を現す場合と、国民も含めた国(NATION)を現す二通りの解釈がありますが、英語のように「GOVERNMENTの借金」と言えば、国民は誰も自分たち借金だとは思わないのではないでしょうか。
それを「NATIONAL」(国民)の借金だと言えば、アメリカなどでは袋だたきに遭います。そんな覚えありませんから。(笑) 分かり難いかも知れませんが、日本の場合、GOVERNMENT (政府)の借金はNATIONAL (国民)の資産なのです。
何年か後に現金化出来る、一種の手形が国債ですから発行する側は負債でも、買った側から見れば、明らかに金利付き資産です。しかも国債を発行して政府が得た現金は、予算として全額国民の側に戻されるのですから、そう悪い話でもないのです。
問題は、同じ金融資産でも国債分は固定され、投資(株や不動産を含む)に向かわない事です。これが現金であれば、景気にも、また違った結果が出ていたのではないでしょうか。いずれにしても、政府の無策を呪わざるを得ません。
ちょっと竜頭蛇尾だったかも知れませんが、時間切れです。ご容赦を。(笑)
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コメント
> 経済学という、チョー適当な学問
・・・罠朱党というチョー適当な政党がうろうろする限り、チョー適当な三流国家に限りなく落ちぶれていくのでしょうね・・・
あ、そうか日本という国家を消滅させるのが目的のbkdの集まりが罠朱だったのでしたね。嘘で固めた公約で、政権を奪取後はやる事なす事真逆な政策ばかり、それを応援する中国よいしょの新聞屋。韓国に回収されたテレビに出てくる経済学者とか評論家は変なのばかりですね。
・・・既存の政党政治家に愛想が尽きた人達が大阪の橋何とかさんを応援したい気持ちも解ります。
その一方で、自民の日本国憲法改正草案とか、野党の方がそろそろ本気で国政に取り組んで来たようです。
投稿: 元危機管理屋 | 2012年5月22日 (火) 13時44分
maleするのは、人生史上ほとんど初めてです。
だけれども、よくぞ言ってくれたぞよ。
あなたほどの見識がある日本人も珍しい。
浜矩子さんくらいかなと思っていました。
だけど、政治家にガッカリするのは辞めるほうが良いでしょう。
なぜなら、すべて現象が先行して、政治は最
後方の仕事にしか過ぎないからです。
まして、政治家になりたいなんて考える連中は、ただ権力志向の強いエゴイストな人間だけでしょうから。
彼らのことなんか相手にしないで、健康な生活を送っていただきたいと思います。
私があなたに興味をもったのは、実は、常識に捉われない車を是非作って欲しいからです。
その話は、また別の日に。
ちょっと疲れました。今日はこの辺で。
投稿: 幸野谷昌人 | 2012年6月 6日 (水) 23時54分
幸野谷昌人 様 コメントでアドバイスをいただき有り難うございます。
これまでも常識に捉われない車作りをして来たつもりですが、もっと頑張った方がいいかも知れませんね。これからはEV の時代です。デザイン自由度も増えますので楽しく頑張って行きたいと思います。
投稿: 田中徹 | 2012年6月 7日 (木) 10時17分