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2012年5月17日 (木)

TPP に賛成している人に理論派はいない(?)

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TPP交渉、中小対策で合意=年内妥結は不明、対日協議も継続

 【ダラス(米テキサス州)時事】米テキサス州ダラスで開催していた環太平洋連携協定(TPP)の第12回拡大交渉が16日、事実上終了した。米通商代表部(USTR)のワイゼル首席交渉官は同日の共同記者会見で、貿易自由化に対応した中小企業への情報提供などの支援策で合意し、「期待以上の進展があった」と成果を強調した。ただ、日本の参加問題については、協議を継続する方針を示すにとどめた。(時事通信)

何かと忙しかったり、飼い犬ならぬ、飼い猫に手を噛まれたりで更新が遅れました。猫もパニクると何をしでかすか分かったものではありません。未だ手が腫れています。いえ、外にだっこして連れ出しただけなのに、野良猫に反応したようです。箱入り息子の限界でしょうか。(笑)

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さて、先日、都内某所で美味しい創作料理系中華をつつきながらの、某経営者の会がありました。面白い話が聞けるかと参加したのですが、のっけから盛り上がったのです。(笑)

さすがに、最近の時事問題は経営者達も危機感を持っているようで、数年前とは真剣度が違います。鋭い意見が飛び交った事は言うまでもありません。中でも金融に関する問題は皆さん、非常に疑問に感じているようです。

まず主催者の「世界の通貨を、ちゃんとコントロールしている機関はないのか」という怒りの発言で幕は切って落とされました。ギリシャなどのユーロ問題で右往左往している事に対し、一体どうなっているんだという気持ちは痛い程分かります。

サルコジ君が失脚したくらいでは、収まりそうもありません。さらに肝心のギリシャ内で政治がグチャグチャですから、端にいる方がやきもきします。とりわけ、メルケルさんの心中、穏やかならぬものがあるのではないでしょうか。あそこは国民が細かくてきついから。。。(笑)

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そもそもユーロ体制自体に無理がありました。皆、EU に参加さえすればドイツのようになれると、幻想を抱いたとしても無理はありません。ところが最初から数字を誤摩化していたのでは、ボロが出るのは必定です。

デリバティブ金融商品と同じで、玉石混淆に詰め込んで売りに出したはいいが、出来の悪い果実はすぐに腐り始めます。空けてビックリ玉手箱ではありませんが、何でもかんでも詰め込んだり、大きな組織にすればいいというものではないのです。

落ち目のEU は、米や日本に対抗する為に、無理くり徒党を組んだというのが真相でしょうが、デカすぎる組織は総身に知恵が廻りかねます。独仏だけではコントロールは難しかったようです。

その会ではTPP に関する話題も出ました。意外に皆さん反対意見なので安心したのですが、民主党の説明に納得出来る筈もないのです。メリットとデメリットを、きちんと定量的に示す義務を、はなから放棄しているのですから論外です。まともな条約だとしても、危なっかしくて任せられません。

それにしても、反対派が賛成派を徐々に凌駕しつつあるのではないでしょうか。この件に関しては、何度も言うようですが、デメリットは山のようにあっても、メリットなど欠片もありません。説明する必要もないくらいですが、頭の硬い発展途上国的思考に凝り固まった、自由貿易やグローバリゼーション信奉派には通じないようです。

特に、あの論理的で真正保守派と思われる櫻井よしこさんが賛成なのは分からないのです。何をご乱心召されたのでしょうか。(笑)保守を標榜するが、実は親米派なのかも知れません。凄く残念なのです。

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ちょっと考えれば分かりますが、日本やドイツのように、貿易で散々儲けて来た国があって、逆の国が存在する訳です。日本の対極にいる米国との、事実上の二国間FTA であるTPP は、米が年間8兆円(昨年は5兆円)もある対日貿易赤字を少しでも減らしたいというのが偽らざるところです。

という事は、日本がこれ以上、対米貿易黒字を増やす事などという事は、米にとってTPP の主旨に思い切り反するのです。そこを理解出来ないというのは、どういう脳ミソなのでしょうか。理解に苦しみます。オバマさんが輸出倍増を言っているのは、もちろん日本も含んでの事です。

さらに、目の肥えた日本の消費者が、米から買うものなどないから心配ない、という分かったような見解も、余りにも浅いと言わざるを得ません。ならば違う分野で稼げるのがTPP の怖いところだからです。保険や金融の分野では、垣根がなくなれればイチコロでしょう。

いずれにしても経営者の皆さん、米や世界の胡散臭さには、ある程度気がついているようで、情報入手に対する熱意は半端ではないようです。いい傾向ではないでしょうか。

 

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コメント

> 特に、あの論理的で真正保守派と思われる櫻井よしこさんが(TPP参加を)賛成なのは分からないのです。何をご乱心召されたのでしょうか。

・・・たぶん TV討論等で反日勢力側を木っ端微塵に論破して来ているので、中国共産党側の対極に位置する西側文明諸国側に付きたい意識が本能的に働いた・・・と推測致しております。
あまりに日本の民主(旧世代の自民も含めて)が外交とか国防意識とかマクロ経済を理解していないBAK◎なのでね、いっその事アメリカの子分になった方がマシ・・・と感覚的に判断されたのでしょう。
日本は中共にもアメリカにも屈服してはいけません、あくまで自立自尊の国家であるべきです。日本が文化文明を以て、世界をリードするべきなのです。
あれッ、これは桜井さんの持論でしたよね!早めにこっち側に戻ってくださいませ。

投稿: 心配性君 | 2012年5月18日 (金) 01時04分

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