外貨と国内通貨の区別がつかない人達
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一昨日「経済学者でしかない経済学者は第一級の経済学者どころか、社会に対して迷惑になる」というハイエクの言葉を紹介しましたが、経済が分からない素人もまた、経済学者の迷惑になるようです。
テレ朝のTVタックルで大竹まことが、三橋貴明氏の「日本にはデフレだから、資金はいくらでもある」という言葉に噛み付いて、「借金大国なのに、そんな筈がないじゃないか」と言っていました。分からないなら黙って聞け!と言いたいです。(笑)番組が進みません。
まあ、日頃から借金大国、後世へのツケ、結局税金で返す、と言うセリフを聞かされ続けている状況を考えればやむを得ません。ここまで嘘を垂れ流されれば、何か根拠がある筈だと、常識力ある知識人でも考えるのではないでしょうか。罪深い事です。
また、ある番組では日本のバブル崩壊とギリシャやスペインの破綻問題を一緒くたにしていました。違いは、日本はなぜか自力で再生したが、ギリシャなどは援助が必要だという事くらいのようです。そこに解答があるのですが、日本のバブル崩壊とギリシャ、スペイン財政危機は全くの別問題です。
日本の場合はバブル崩壊によって失われた20年が生じた訳ではありません。その後の処理がまずかったので経済が停滞したのです。実は処方箋次第では、もっと早く自力で再生出来ました。なぜなら実体経済は極めて健全で、破竹の勢いだったからです。
一方のギリシャ、スペインには申し訳ないが、観光くらいしか産業がありません。基本的に外需頼みの国なのです。その国の外貨(ユーロ)が大きく不足して借金に頼り、その借金さえ出来ない状態に陥っている訳ですから救いがありません。この場合の借金は外貨(ユーロ)です。自分の国で発行出来ません。
自国通貨(ドラクエ?ドラクマか/笑)に戻る手もありますが、大暴落は必至です。インフレ率がどのくらいになるのか計り知れません。それこそ刷っても刷ってもきりがない状態になります。
では、日本の場合はどうでしょうか。外貨(ドルやユーロ/600兆円)は溢れているし、ドルよりも価値があると市場から評価されている「円」は5000兆円以上もあります。世界中のどの通貨にも大喜びされて交換可能です。
このポテンシャル世界一の国と、ギリシャやスペイン、あるいは韓国を比較すること自体が無知そのものなのですが、経済番組の司会クラスでさえ分かっていないようです。元と円がドルを介さず直接取引可能になった時に、他のアジアの国とは、なぜしないのか、という意味のことを言っていました。
いつ暴落するかもしれない通貨と貴重な円を同列に見ていること自体が吃驚なのですが、日本に居ながら円の価値を知らないなんて、なんて可哀想な人達でしょうか。(笑)アジア圏の輸出に関して言えば、円建て、ドル建て以外には考えられません。
我が社の場合、輸出は円建てか駄目な場合ドル建て、輸入は現地通過建てを歓迎しています。なぜなら、支払いの時に価値が下がっている事が多いからです。(笑)
通貨の力は国の信用力、産業力、技術力に比例します。財政規律さえ疑わしく、見るべきものが何もない国の通貨など、おもちゃのお金となんら変わりません。管理通貨制度とはそういうものです。価値は為替で残酷なまでに評価されるのです。
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コメント
> いつ暴落するかもしれない通貨と貴重な円を同列に見ていること自体が吃驚なのですが、日本に居ながら円の価値を知らないなんて、なんて可哀想な人達でしょうか。(笑)アジア圏の輸出に関して言えば、円建て、ドル建て以外には考えられません。
・・・ちょっと論点がずれますが、ミンスが韓国の国債を購入するって、紙くず同然の物を買うって莫迦か国賊ですよね!
投稿: 青うさぎ | 2012年8月28日 (火) 15時45分