« ある中途半端な国の物語(1) | トップページ | なぜ仲が悪いのだろうか(?) »

2012年8月23日 (木)

ある中途半端な国の物語(2)

606

   (当ブログは、消費税の増税と、TPP への参加には絶対反対です。)

ブログランキングに参加しています。

コーラ国大統領、リメイ・ハックは、そもそもはチャバン国の出身である。その為に親茶派だと思われていた。事実就任当時は両国の未来的関係を重要視する言動があり、これで前任者のように晩節を汚す事はないだろうというのが一般的な見方であった。

ところが経済に有能な筈の、彼の貿易偏重経済政策は見事に外れる。サンチャン電子やホンデ自動車のような大企業偏重の輸出奨励策は通貨安を誘導、その結果は国内の物価高や失業を招いた。さらに自由貿易の為に農業や、弱い産業は切り捨てられていくのである。

任期も末期、例により身内は逮捕され、支持率は20%を切った。さながらレイムダック状態になった彼が、突破口をどこに求めるかは明らかだった。突如バンブー島に上陸したリメイはチャバン国民の神経を逆なでした。

それにしても、技術的蓄積がない国が輸出で食っていくのは厳しい。輸出額こそ対GDP比50%近くもあるのだが、その為の材料や、ない資源を輸入する為に輸入も50%近かったのである。

対チャバン貿易赤字は常に2兆円以上あり、稼げば稼ぐ程、チャバンが儲かる。それを見た政府関係者は、我々は鵜飼いの鵜ではなかろうか、と自虐的に言っていた程だ。貿易収支はゼロ近辺を彷徨い、世界的不況の度に通貨危機を迎える。

Ab544a790d8fc7a73ace74734740623d

その理由は明らかだ。サンチャンとホンデの売上だけで対GDP比30%(25兆円)にもなるのだから異常である。親が裾野の分まで広げ過ぎているのだから、子が育つ筈もない。特に優秀な人材はサンチャンやホンデを目指した。

一方のチャバンは世界一の自動車産業を擁し、電機産業も9社も数え、その生産財、資本財の裾野の広さは圧倒的であった。因みにタヨト自動車とソニック電機の売上は対GDP比で6%(30兆円)程でしかないのだ。

さらに言うならば、サンチャンなどは国の庇護の下、法律すれすれの危ない橋を渡るのが日常化していた。特許紛争も絶えない。チャバンから早期退職の技術者が大量に招かれ、技術の指導に当たるのだから特許侵害が起こらない方が不思議だ。

勿論チャバン国の技術者のモラルも問題だが、デフレ不況を放置する政府や茶銀の責任も看過出来ない。どう考えても腑に落ちない政策はよく、トロイの木馬に例えられた。つまり、間諜である政府要人が、世界に向けて平成の開国をやり過ぎているノダ。つまりノダ漏れ、いやダダ漏れ。(笑)

特に罪深いのは消費税の増税である、選挙公約の違反を堂々とやるのは、最早チャバン人とは言い難い。出自を調べればコーラ国に行き当たるという説も、あながちガセとも思えないにだ。

田山はビジネスの関係でO州やメリカは言うに及ばず、アチア諸国の経済事情にも精通していた。特に現場でのチャバン優位性を肌で感じているだけに、現在のチャバン国の地位が相対的に落ちているのが納得いかなかった。

コーラ国始め、シーナ国、チューワン国、ダイ国への出張はトータル250回にも及び、時代の流れ、新興国の成長も目の当たりにして来た。その間チャバンのバブル崩壊、97年アチア通貨危機、08年リンバンショックの洗礼を受けているのだから、いかに勘が悪いとは言え見えて来る世界はある。

ここで詳細を述べるのは控えるが、チャバンが割を食っているのは確かだ。実力以下の状況に陥れられているのは間違いない。正直者は損をするのだ。言い換えれば世界はそれだけ胡散臭いと言える。

こういう話をすると、「チャバンはメリカとの戦争に負けたのだから仕方がない」と言う若者もいた。確かに、あの戦争で、有利な条件で講和条約に持ち込めていたなら状況は全く違っていただろう。ミドルウェイ海戦が全てだ。

あるとき、コーラ国エージェントのジェーク氏に何気なく、「あの戦争は全く惜しかった」的な事を言ってみたが、反応は実に冷ややかだった。「メリカに勝てる筈がないじゃない」一顧だにする価値がないと言わんばかりだ。それ以降、田山はこの手の話は外国人とはしない事に決めた。

Img_1798714_62250498_0

ジェーク氏程の知識人で親茶派でも、かつての大チャバン帝国には良い印象を持っていないらしい。ところで、彼はよくコーラ戦争の話をしてくれた。それは悲惨な話だった。チャバン人の想像をはるかに絶する。

Shougen

考えてみれば、チャバンが統治した時代は戦闘があった訳でもなく、かなり穏やかで平和な時代であった。経済は発展し、共栄圏を構成するアチア人としての意気も高かったのだ。

それと比較して、南北に分断されてからは悲劇の始まりだった。北の野心から戦闘はコーラ全土に及び、被害者は北と併せて、チャバンの大戦での被害者数をも上回る400万人にも及んだ。

そういう歴史を知らずして、コーラ人の事は語れない。田山は地政学的にも、こういう状況に置かれると、人は変わらざるを得ないのかも知れないと漠然と考えた。チャバンに生まれた幸運を神に感謝せざるを得ない。(続く)

 

ブログランキングに参加しています。共感いただければクリックを!!

|

« ある中途半端な国の物語(1) | トップページ | なぜ仲が悪いのだろうか(?) »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ある中途半端な国の物語(1) | トップページ | なぜ仲が悪いのだろうか(?) »