日本のアドバンテージ
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昨日のテレビ東京「未来世紀ジパング」に経済ジャーナリスト財部誠一氏が出演していました。たまたまチャンネルを変えた時に発見、また何か怪しい事でも言っているのかと、暫く観てみる事にします。(笑)
筆者のこの人に対する印象はすこぶる悪いです。アジアの発展途上国を紹介し、日本に比べ某国は素晴らしい、是非投資すべきだと言っていた記憶が残っているからですが、また何かろくでもない事を言っているのでしょう。
ところが、どうも様子が違います。(笑)日本のデジカメを褒めているのです。いえいえ、騙されてはいけません。どうせどんでん返しがあって、やっぱり日本は韓国や中国に抜かれて衰退すると言うに決まっています。ここはじっくり見ていくしかありません。
シェアのところでは日本が圧倒していますから、数字をそのまま出せば問題ないのです。ここで日本を貶める事は出来ません。ところが4位にサムスンが入っているという話になり、「いよいよ来たぞ〜」と身構えます。(笑)いつものパターンです。
ところが紹介ビデオにしても、珍しく韓国上げが弱いではありませんか。いいえ、日経系のテレ東に財部氏ですから、このままで済む筈はありません。怪訝に思っていると、最後に「日本は中韓に抜かれるか?」という話になりました。ここでコマーシャルです。
急いでトイレに行ってCM後に備えます。(笑)戻った筆者の食い入るように見つめる目に飛び込んだ、その驚きの答えは何と「韓国・中国は未来永劫追い付けない」でした。シェリー他の出演者も、そんなバカな〜と意外な顔をしています。
(最近の女性タレントでは珍しく大人っぽく、好感が持てるシェリー)
そりゃあそうです。日頃から日本は落ち目だ〜、韓国に抜かれた、中国に買われた〜とやっている訳ですから、素直には受け取れないでしょう。液晶ディスプレイや半導体のようになると思っても不思議はありません。
そこでも財部氏は意外な事を言うではありませんか。「液晶で韓国は叩き売りをやった」・・これには心底驚きました。一瞬、当ブログの読者ではないかと思ったくらいです。(笑)この変わり様は何でしょうか。
その通り、垂直統合型の日本メーカーと違い、日本から主要資本財を買って、組み立てを中国などでやる典型的な国際水平分業型の産業モデルであるサムスンは、通貨安などで国からの援護射撃を受け、シャープとの特許紛争の最中、世界で大安売りを展開したのです。あからさまな日本潰し、シャープ潰しでではないでしょうか。
その不毛な争いの結果は共倒れです。勝った筈のサムスンも大赤字と言うのですから笑えません。グローバリゼーションの最も恐れるべき弊害が出ました。「デジカメも二の舞か」との悪い予感は当然です。
(業務用ハイビジョンカメラでは、ソニーが圧倒的シェアを持つ)
ところが財部氏の言う「永遠に日本を抜けない理由」は日本特有の超精密な技術に加えて、心臓であるCMOSイメージセンサー(下)にあると言うのです。この電子部品をソニーが圧倒していて、他社はその部品を買うしかないという訳です。動画で特に能力を発揮すると言います。
そういう意味では、デジカメは小さな自動車です。精緻ながら頑丈な箱と、職人技であるレンズなどミクロ単位の超精密技術、電子部品の優秀さで成り立ちます。番組ではF1に例えていましたが、この牙城だけは、新興国だけでなく欧米も真似が出来ません。安心の世界なのです。
なあんだ、心配して損をした。(笑)分かっているじゃありませんか。どこで勉強したのかは知りませんが、大きく考え方が変わって来た事は確かなようです。いい傾向だぞ。一部ではありますが、テレビもジャーナリストも保守方向に向かい始めているのかも知れません。
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