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2012年10月26日 (金)

国貧論(前編)

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当ブログは、消費税の増税と、TPP への参加には断固反対です。

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今日はグローバリゼーションと日本経済について考えます。
あれっ、また大上段に構えてしまったかな。(笑)あくまでも素人の思いつきですから、気軽に読んでご意見などいただければ幸いです。

さて、TPP 参加賛成者は、まず間違いなく資本の自由気侭な移動をも否定しない自由貿易信奉者です。つまり、無意識下での新自由主義的グローバリストという訳です。意外に多い事に驚かされます。それが国を富ませると信じ込んでいるからでしょう。

ところが日本はそういう意味で、欧米を除けば、物も資本もとっくの昔から移動しっぱなしのグローバリズム優等生なのです。欧米との相違点は相互主義的なコンセプトが根底にあるという事です。言い換えれば侵略主義的思想があるかないかです。

従って、日本企業は貿易や直接投資で相手を富ませることはあっても、自らがぼろ儲けする事に関しては欧米程得意でないと言えます。一時エコノミックアニマルと言われた時代がありましたが、全くピンと来ません。単なる高度成長に対する欧米のやっかみではなかったでしょうか。

ところで、達成しているかどうかはともかくとして、持続可能な主権国家としての基本は自給自足です。衣食住を国内供給で満たし、さらに必要があれば、つまり将来的にその国を侵略する、あるいは損害をもたらす可能性のある仮想敵国の存在が認められるならば、その時点で国防に考えを巡らせばいいという訳です。

一国の国民が幸せに生きて行くには、それ以上のものは必要ありません。ただ、人間は知的好奇心が旺盛な生き物ですから、高付加価値の部分でのプラスαを欲しがります。これに関しては地球との共生の範囲内であれば許されるのではないでしょうか。地球の許容量は意外に大きいのです。

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これらをふまえて、では貿易とは何でしょうか。衣食住を国内で満たす過程で余剰物資が出てくれば、足りなくて困っているところに輸出するというのは大いにありです。また、高付加価値のところで、自国にないものと相手国にないものを交換するのも許される範囲内と思われます。

その場合に問題になるのは不均衡です。物々交換であれば、自ずとブレーキがかかり、あまり問題になりませんが、通貨を使う場合は、どちらかが赤字になる危険性を孕みます。それが恒常化すれば問題は拡大するのです。これに金融が絡むとメチャクチャややこしい事になります。(笑)

つまり、利益を出す側が損害を出す側に対して、常に資金を提供せざるを得ないのです。日本とアメリカの関係を見れば明らかですが、貿易黒字分、米国債を買って、儲かった筈の資金を還元するような事になるという訳です。

これって、プラス側、つまり貿易勝者側の丸損ではないでしょうか。。。対等な二国間ならそんな事はない。いずれは返済してもらうと言われるかもしれませんが、実力の差は埋め難く、結局ドイツとギリシャの関係を見ても分かるように、最終的には相手が開き直って踏み倒されるのが落ちです。

これが全世界の国が対象だとボケますが、日本対世界を一対一の図式で見れば同じ事ではないでしょうか。つまり、貿易を促進すればする程、外貨が溜まる日本のような国が損をするという事になります。現在も確かにそうなっていますね。(3.11以降は除く)

いえ、そんなセコいことを言ってはいけません。ノーブレスオブリッジですから、貧しいところに富を移譲すると思えばいいのです。(笑)そういう立派な考えなら問題ないと言えます。ところが相手は味方ばかりとは限りません。潜在敵国がいるかもしれないのです。そういう国を利して、自分の首を絞めていいのでしょうか。

物事をそこまで考えない人は、貿易によって相互に発展すればいいと言います。例えば自動車を自国で消化する分の2倍作る能力があるなら、余剰分を輸出して、その分海外からものを買えばお互いが豊かになると考えるのです。

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確かにそうです。日本で言うならば、自動車は極最近までそういう事をしていました。1000万台作って500万台も輸出していたのです。台あたりの出荷価格が平均で200万円とすれば10兆円にもなりますから、相当な買い物が出来る事になります。小さな国なら買えてしまう程です。

勿論耐久消費財の自動車だけでなく、主力の資本財や生産財の輸出もバカになりません。合計では年に60〜70兆円にもなります。TPP 賛成者はこれがもっともっと増える事を夢見ているのでしょうか。TPP にメリットがあると言うなら、そういう事になります。

では、例えば、日本全体で対GDP 比50%の余剰物資の生産能力があったとしましょう。実際にも、何年か準備期間があれば可能です。しかもそれがTPP やFTA などで全て輸出出来る環境になったとしたら。。。

金額にして240兆円程ですが、その金額分の輸入をするのは至難の業です。だって、海外に資源系以外で買いたい物がそんなにありませんから。(笑)

それでは話にならないので、あるという前提にしましょう。(笑)ついでに世界各国も自由貿易によって、対GDP比で50%の輸出入が出来ると仮定します。凄い事ですが、可能性がないとは言い切れません。グローバリズムは、それを奨励している訳ですから。

その場合、数字的にも物質的にもメチャクチャ豊かになります。生活に必要十分な量の物資に加えて50%増しです。そこら中、物で溢れかえり、有り難みが失われて行くでしょう。しかし、それはどう考えても持続可能とは思えません。今の60億人から80億100億へと人口が増えた場合を想像して下さい。

つまり、供給力を上げて、比較優位理論を実践し、お互いに豊かになろうというのは幻想なのです。交易によるロスや環境汚染も甚大なものになります。効率悪い事この上ありません。あっという間に地球の資源を食いつぶし、地球が住めない星になるのではないでしょうか。

だからと言って日本だけが美味しい汁を吸って、他の国の活動を制限する訳にもいきません。従って、この方法自体に無理があるのは明らかではないでしょうか。

長くなりそうなので、続きは明日にします。

 

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