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昨日の続きのようですが、ボーイング787トラブル関係、結構大袈裟な事になって来ました。何やら日本が悪者扱いされているようで、穏やかではありません。(笑)
「ボーイング787」のバッテリー出火トラブルで、国土交通省とアメリカ連邦航空局は21日、バッテリーの製造会社の立ち入り検査を実施している。立ち入り検査が行われているのは、京都市南区にある電池メーカーの「GSユアサ」。
アメリカのボストンで出火した日本航空機と、高松空港で煙が感知された全日空機のバッテリーは、GSユアサのものが使われていて、くわしい原因を調べるため、国交省とアメリカ連邦航空局は、バッテリーの設計や製造過程などについて担当者から事情を聴くなど、立ち入り検査を行っている。
ボーイング787は、トラブルの原因が明らかになり、安全が確認されるまで、運航は再開されないことになっている。
そればかりか、本国での製造までが止まったそうです。誰が払うのかは知りませんが、損害賠償は莫大なものになるのでしょうね。犯人にでっち上げられないように気をつけないとえらい目に遭わされます。
いえいえ、どう考えても妙な話です。例えば、ガソリン業者がどこかの会社にガソリンを納品して、それが製品に積まれてユーザーに渡った後、何かの拍子に燃えたとしたら、責任は誰にありますか(?)明らかでしょう。
そのガソリンが不良品なら問題ですが、燃えた訳ですから不良品ではなかった訳です。(笑)この場合、まずユーザーを疑うべきです。正しい使い方をしたかどうか、その為にマニュアルはあります。
ユーザーがマニュアル通りに使っていた事が証明されれば、次は製造者です。787の場合は、最終的にはボーイング社の責任となります。そりゃあそうです。最終検査をして責任を持って出荷する訳ですから、言い逃れは出来ません。
部品に欠陥があろうがなかろうが、それをチェックして納入するのはボーイング社です。従って問題があればPL法で厳しく裁かれる事になります。
(エバレット工場の最終組み立てラインで製造されるボーイング787)
それが大前提として次の話に移ります。まあ、そうは言っても全品をくまなく検査する訳にもいきませんから、納入業者にも一定の責任は存在するのです。この場合、フランスのタレス社が、仕様通りのものを納品したかどうかがポイントになります。
ここに問題があった場合は、立証するのは難しいかも知れません。電子制御ユニットの中は殆どブラックボックスだからです。解析に膨大な人員と時間をかける事になります。まず不可能でしょう。
トラブルのほとんどない日本車になれてしまうと意外性がありますが、ドイツ車などは、電子部品系のトラブルは凄く多いのです。いくら防衛関係で高度な技術があるとは言っても、フランスですから、トラブルが全くない筈はありません。(笑)
(シトロエンBX お洒落なんだけどなあ、いくら何でも故障が多過ぎ)
そう言えば、大昔乗っていたシトロエンBXは、シートなどが凄くお洒落だったのですが、トラブルに泣かされました。エアコンの水が車内に漏れ出したり、マイナートラブルの連続だったのです。嫌気がさしてすぐにフォードトーラスワゴンに買い替えましたが、こちらも電気系トラブルに泣かされました。
何と、燃料計が嘘を言うのです。(笑)空っぽなのに、残が10リットルくらいのところを指していましたから、高速道路でエンストです。。幸いゆるい下り坂だったので、奇跡的にサービスエリアのガスステーションまで惰性で辿り着けました。家族四人で「もっと走れ〜」と叫んだのは楽しい思い出(?)いいえ、笑い話にもなりませんよ。(笑)
(フォード・トーラス/嘘のような本当の話、ガソリンゼロで2〜3キロ走った)
横道にそれましたが、もし、タレス社にも問題がないという事であれば、最後にサプライヤーとして単品をタレス社に納品したGSユアサが疑われるという訳です。しかし、この場合もタレス社が窓口なので、基本的には納品検査をしている筈のタレス社がバッテリーの責任を負う事になります。
従って、バッテリーに問題があったとしても、最終的にはにタレス社とGSユアサとの間の問題となります。しかし、どう考えてもバッテリー単品に問題がある可能性は極めて低いと言わざるを得ません。
既に自動車での実績が山ほどあり、加えてタレス社、ボーイング社の厳しい基準を突破して来ている訳ですから、99.9%問題があるとは思えないのです。
ところで、バッテリーに問題があったのはたったの2機ですよね。という事は他の機は問題ないという事になります。大半が駄目というのならタレス社のシステムエラーを含めた電源管理ミスが怪しいのですが、2機だけなら、やはり、配線ミスを疑うべきじゃないでしょうか。これを立証するのは、そう難しいとは思えませんが。。。
ボーイング787のトラブル(時系列)
1月7日、JAL機が米ボストンの空港で出火事故
出典/相次ぐボーイング787機のトラブル エアラインの経営にも影響必至の懸念|ダイヤモンド・オンライン(※この機は後の13日にも整備中に燃料漏れ)
1月8日、JAL機が米ボストンの空港で燃料漏れ
出典/[FT]ボーイング、相次ぐ事故で新年が台無し :日本経済新聞(※1月7日の機とは別の機)
1月9日、ANA機が羽田空港出発後にブレーキに不具合
出典/ANAボーイング787で欠航 ブレーキの一部に不具合 : J-CASTニュース
1月11日、ANA機が宮崎空港到着後にエンジン付近から油漏れ
出典/ANAボーイング787型機で「油漏れ」 宮崎空港到着後に発見 : J-CASTニュース
1月13日、成田空港で整備作業中にも燃料漏れ
(※ボストンの空港で出火した機)
出典/ANAとJALが787型機の運航停止、緊急着陸の機体電池から電解液| Reuters 燃料約100リットルを流出
1月16日、ANA機が異臭を発し高松空港に緊急着陸
出典/相次ぐボーイング787機のトラブル エアラインの経営にも影響必至の懸念|ダイヤモンド・オンライン
さて、どういう結論に至るのか、結果を待ちたいと思います。
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コメント
ご無沙汰しております。
拙ブログも先日、ボーイング787のトラブルに関して、GSユアサが叩かれている現状に疑問を呈しておりました。
こちらのエントリと一つ前のエントリを、拙ブログにて紹介・引用させて頂きたく思います。
宜しくお願いします。
投稿: 長谷部蘭月 | 2013年1月23日 (水) 12時33分
100%正確な記述であるとは言えないかも知れませんが、常識的に考えれば書いてあるような事になります。
電池の問題を抜きにしても、ボーイングの設計そのものにも、問題があった可能性を否定出来ません。
こんな記事でもよろしければ、どうぞ使って下さい。
投稿: 田中 徹 | 2013年1月23日 (水) 13時12分