存在しない問題を心配する被害妄想な人達
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アベノミクスに懐疑的な人の多くは、財政出動による政府債務の増加と、それとセットである量的緩和に伴う歯止めの効かないインフレを懸念しているようです。それ以外で特に問題があるという話は聞きませんので、そこだけクリアすればよいというのは優秀な国民を持つ日本政府にとって比較的楽な仕事ではないでしょうか。
なぜなら、そもそも、財政問題自体が日本の諸問題のなかで比重が大きいかどうかはともかく、アベノミクスは3%の名目成長と2%の物価上昇を最重要政策に掲げているからです。実質1%の成長というのは随分控えめではないでしょうか。
狙い通りに行けば、最初の10年間で50兆円、10年後くらいから40兆円規模の新規国債発行(債務償還費を年に10兆円と仮定/実際はもっと多い)を続けたとしても、16年後あたりから政府債務の対GDP比が減少して行く事になります。
(ギリシャはユーロ建てでしかも外債、日本は円建てで殆どが内債)
これは素人でも簡単な計算で証明出来ます。これで行くとインフレ率が高ければ高い程、税収も増えるので債務比率が減る事は明らかです。但し、5%を超えるような高いインフレ率はバブルの頃でもなかったので想定していません。
(日本だけが世界の流れから逆行している)
という事はインフレと政府債務の対GDP比増は同時には起こり得ない事になるのではないでしょうか。デフレだからこそ税収不足分が加算され対GDP比で政府債務は増えたのです。従ってアベノミクス懐疑派の心配は杞憂という事になります。
では、狙い通りに本当に2%のインフレが望めるかと言えば、そちらの方が疑問ではないでしょうか。名目だけで厳然と15兆円ものデフレギャップが存在し、さらに日本の供給力は健在だからです。
従って、相当本腰を入れて金融緩和を進めなければデフレの解消さえ危ぶまれます。しかし、ここで新日銀総裁が、そこまでやるかどうかを案じていても話は進みません。不退転の決意でやるという前提で話をします。(笑)
その場合、よく年金生活者はデフレの方がいい、などと与太話をとばす人がいますが、年金は物価スライド方式だという事を知らないようです。物価が上がった分は必ず保証されますから、その心配はありません。逆もあり、物価が下がれば支払額も減ります。
次に、建設国債などを大量に発行する事により、長期国債の金利が上がる事を心配する人がいます。これも妙な話です。世界一低い金利(信用が一番の証)が上がるならば、経済の相対関係から他の国はもっと上がる事になるのではないでしょうか。
(これだけ低い値で安定している国はない)
さすがにそれは市場として成り立たないと言うか、大混乱になりかねませんから、見えざる手は、それを望まない筈です。つまり、国債に向かう資金が、他に魅力的な投資先でも見つければ話は別ですが、今のご時世、その可能性は薄いと言わざるを得ません。
3.11でも、むしろ円高になるような世界一実力のある国の信用は、そう簡単には下がり様がないのです。さらに金利が上がったところで、メリットを享受するのは買い手である政府系金融機関や、国内の民間機関投資家という事になります。
金利が上がると国債の価格が下がり、売りが売りを呼ぶと言いますが、そういう場合こそ日銀が引き受ければいいのではないでしょうか。日銀が本気だとみれば金利上昇に歯止めがかかります。
しかも、アベノミクスでは、買いオペで日銀がどんどん引き受ける(量的緩和)事になっているのです。一度金融機関に買われた建設国債などを買いオペで買い取る訳です。筆者は専門ではないので、日銀の引き受けられる限界は知りませんが、理論上は天井知らずではないでしょうか。
そんな事をするとハイパーインフレになる、あるいは日本国の信任が落ち、円が下がる〜などという人が必ずいます。また、それは結局借金だから国が税金の形で将来国民から徴収する事になるなどという人までいます。
(対ドルレートで、ここまで上がった国はない/つまり、世界最強という意味)
いえいえ、そのインフレを狙っているのですから、2%に達したところで引き受け、つまり量的緩和を制限すればいいだけの事ではないでしょうか。円安になれば、それはそれで輸出産業が大儲けで大変な事になります。その結果は円高圧力になるので、堂々巡りをするという訳です。
日銀が買った国債は借金だから国が税金を徴収して払わなければならないというのも妙な話です。池田信夫さんのようにマネタイゼーションだと言って忌み嫌う人もいますが、国が元本保証して発行する国債は、元々現金と大差ない訳ですから、政府紙幣でも何でもいいので、日銀が引き受けた債券を政府がファイナンスすればいいだけではないでしょうか。それを市場に流すかどうかは状況次第です。
それでも、ああ言えばこう言うで、量的緩和は結局物価が上がらずに資産インフレ、つまりバブルに向かうと危機を煽る人もいるようですが、それこそが金融緩和の狙いです。不動産などの資産価値が上がるという事は担保価値が上がるという事です。
銀行は所詮不動産にしかお金を貸しませんから、民間の資金調達力が上がり、消費や投資活動に貢献します。財政出動とセットで需要が劇的に増えるという訳です。バブルに関しては規制強化で対応すれば、90年のようなハードランディングもありません。
つまり、どこからどう見ても日本経済に死角があるとは思えないのです。従って、アベノミクスを心配している人が、何を心配しているのか、筆者にはさっぱり分かりません。被害妄想なだけではないでしょうか。
これと反対に拙ブログのように、うんとポジティブな考え方もあると思うのですが、それはマスゴミには取り上げられないようです。
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