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2013年2月 3日 (日)

雰囲気でものを言う人達

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当ブログは、消費税の増税と、TPP への参加には断固反対です。

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昨日の日経新聞、またまたトンデモ記事を載っけていました。油断も隙もあったものではありません。本当に日本の新聞かと訝しんでしまいます。それにしても、なぜすぐバレる、と言うか、根も葉もない記事を載せるのでしょうか。よく分からないのです。

13版6面の左下、「円安・株高 楽観出来るか」と言う見出しで1日付の英フィナンシャルタイムズ特約という事になっています。一応。(笑)

記事中程に、「円安が大幅に進んだとしても、世界の消費者はサムスン製の機器からソニーや東芝製に乗り換えようとはしないだろう。問題は通貨ではなく、製品の競争力にあるのだ。」

いえ、別に楽観視はしていませんから。。それに過度な円高、株安から修正されているだけで、何か特別なことが起こっている訳ではありません。騒がれるような事は、そもそもないのです。

さらに、なんで円安イコール、サムスン対日本の電機メーカーの図式なんでしょうか。他にも産業は一杯ありますが。。それに日本の輸出品目のメインは資本財、生産財です。そう言えば、このサムスン上げの台詞、テレ東で楽天の三木谷さんも言っていました。

おかしいなあ。ではなぜ中央日報(韓国の新聞)などは円安が近隣窮乏策だと言って非難しているのでしょうか。矛盾しています。円安だと韓国が困るから言っているのだと思っていたのですが、他に何か特別な理由でもあるのでしょうか。

逆に、サムスンなどの製品を構成する日本からの重要部品や材料輸入のため、2〜3兆円もある対日貿易赤字が減るので、喜ぶべきだと思うのですが、よく分からないぞ〜。(笑)そんな事実も知らないのかな。

さらに、製品の競争力が、そんなにあるならなぜ日本で見かけないのでしょうか。消費者のレベルが高くない世界では誤摩化せても、日本の消費者には通用しないからではないですか。

例えば、ヒュンダイが日本車の3分の2の価格で売り出したのにも関わらず、全く成功しませんでした。なぜ上手く行かず撤退したのか、考えてみた事があるのでしょうか。

Hyundai_sonata_02eaf11 (最近のヒュンダイ車のデザインは素晴らしいのです。これがトヨタ・カムリの3分の2の値段で買えたなら。。しかし、残念ながら日本では売っていません)

Camry1556x371 (ところで韓国の2013年度のカーオブザイヤーがトヨタ・カムリに決まったそうです。これは凄く意外です。さらに、プリウスおよびレクサスGSが、それらのカテゴリーの中で受賞したと言います。ウ〜〜ム、これは穏やかでないぞ〜。しかし、これに関しては日本よりまともです。日本の、なあなあのカーオブザイヤーだけは納得出来ません。/笑)

韓国のカーオブザイヤーは日本車
韓国は長らく「税金の万力」によって国内の自動車産業を保護してきたが、それが緩められて以降、とりわけトヨタ自動車の活躍が目覚しく、2010年から3年足らずで韓国市場の8.25%を支配するに至った。追い討ちをかけるように、自尊心を傷つける「平手打ち」のようなニュースが韓国自動車業界を見舞った。「韓国カー・オブ・ザ・イヤー」にセダンCamryが選ばれたのだ。

 ポータルサイトCarscoopによれば、日本側にとっても、このニュースはサプライズであった。受賞式典における中林尚夫韓国トヨタ社長の挨拶は簡便を極めたものであった。「ありがとう!受賞を誇りに思います」。

 情報筋によれば、授賞式の会場には、これまで同コンテストの絶対王者であったヒュンダイ自動車の代表者は一人も見当たらなかった。そのため、Santa Feの新型への特別賞は受け取り手を得なかった。

競争力の核と言える技術力で日本を上回ると言うのなら、その強気も分からないでもありませんが、ではなぜ、技術貿易収支倍率がOECD加盟国中最下位(25位)なのでしょうか。因に一位は日本です。従って、技術力のアドバンテージと言うのも無理があるようです。

筆者は世界相手の競争力と言うなら、電機製品などの場合、価格競争力しか思い浮かびません。筆者だって、家電量販店に行った時は、まず価格を見ますから。(笑)尤も、この場合は品質に差が殆どない日本製品が対象である事は言うまでもありません。

つまり、価格は競争力で言えば、最も大きいウェイトを占めるのです。だから皆安く売りたい為に通貨切り下げ競争をする訳です。米だって、あのドイツだって同じです。「良いものを、より安く」が一番強い事は明らかではないでしょうか。

それにしても、こんな雰囲気だけで書いているような記事を堂々と載せる大新聞・・腐っています。

話は変わって、みんなの党の江田幹事長が、土曜日のTVに出まくっていました。みんなの党と言えば、いつもこの人です。知的で紳士的な見え方と、論客という点で、みんなの党を代表しているのでしょう。

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確かに、財政出動を除いた経済の分野、特に金融に関しては正論を吐きます。インタゲや金融緩和をどんどんやるべきだという点で自民党に近いのです。次期日銀総裁選びに関しても、まあまあまともでした。

ただ、TPP に関しては、途端にまとも感が消えるのです。なぜでしょうか。頭から参加すべきだと言うのですが、参加推進者は皆似ています。自由貿易やグローバリゼーションを錦の御旗に、議論の余地がないと言って譲らないのです。米から何らかの圧力でもあるのでしょうか。

米韓FTA を見ても分かるように、本音として、米は輸出を増やしたいのです。結果は韓国のGDP が減る事になるのは明らかで、その件は先日の拙ブログ「貿易でウィンウィンという欺瞞」でも説明しました。

事実上の日米FTA になるTPP も基本的な考え方は同じです。何兆円もある対日貿易赤字を減らしたいという野心がない訳がありません。さらに、企業活動にとって邪魔でしかない国内法という垣根を取り払う事が、多国籍企業の目的である事は疑い様がなく、オバマさんは、その多国籍企業の為に、日本からファイヤーウォールを消滅させる為に奔走するでしょう。

その為には、色々な事を仕掛けて来る事は想像に難くありません。ひょっとして北の核実験やら、領土問題絡みで何か裏でゴニョゴニョしたり、あるいは日本人を標的にしたテロを仕掛けてみたりと、まあ、想像の域を出ませんが、小ざかしく動き回るのです。XXXという組織は。。

そんでもって、「助けてやるからな、分かってるな。おぬし。」と悪代官よろしく言いたいのでしょう。「TPP に参加しないと責任持てないからな。」と(笑)

Rtr201204130040      (ロケットの打ち上げでは、韓国に勝っている北朝鮮)

ですから、米の傀儡でもない限り、安易にTPP に参加しろなどとは言わない筈です。本当の日本の国益を考えたならば、もっと慎重になって議論を重ねるのではないでしょうか。

いい大学出た頭のいい人達が、少なくとも、雰囲気でものを言ったりしないと思うのですが、いずれにしても理解し難い人達が多い政界や財界、あるいはマスコミに経済専門家達(殆ど全てじゃないか)です。(笑)

 

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コメント

為替と製品競争力の相関で、日本は70円後半の
壁を突破出来ませんね。なかなか。
エネルギーの自給が出来ればコスト面で支援
できるのでは?原発事故で、利権に群がる白
アリ、官僚はモチロン、反対派もコスト高の
一因である事がはっきりとわかりました。
日本のポテンシャルを再評価して自浄して、
とりえず原発でしのいで時間を稼いで、今度
こそ70円の壁を突破しようというコンセンサス
が欲しいですね。日の丸を振りますよ。そんな
話しが出て来たら。

投稿: blue | 2013年2月 3日 (日) 01時44分

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