漏らさないのが一番の成長戦略
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反日偏向放送局の総本山であるNHK は、気分が悪くなるので基本的には見ないのですが、ドラマ「メイド・イン・ジャパン」は、どれだけ反日的に作っているか、確認の為見る事にしました。(笑)とは言っても時間の都合で全てを見た訳ではありませんのでご了解下さい。
案の定、変な話になっていました。ちょっと悪意とミスリードを感じます。日本と、日本の製造業が落ち目で、他国の支援なしでは生きていけないような、そんなイメージを視聴者に植え付けようとしたのかも知れません。
まず、分かりやすくする為かも知りませんが、話が単純過ぎます。似たような現場を経験している筆者などから見れば、「それはないだろう」とか「そんなに簡単には事は運ばないよ」の連続でした。
そもそも国内電機大手という設定である筈の「たくみ電機」は、感覚的には中小企業的な描かれ方です。日本を代表するような、「パナソニック」クラスの大企業という感じはしなかったのです。数人規模で開発したものを、一人の熱血漢が国外へ持ち出すという設定も違和感があります。そんな規模じゃないだろう。(笑)
むしろ青色LED 訴訟で有名になった日亜化学工業と発明者、中村氏との間でのトラブルくらいの感覚なのです。あの程度の規模の会社で大発明があれば、ああいう騒動も起きかねないかもしれません。
あの騒ぎにしても、青色LED の発明が中村氏一人の手柄だというのは無理があります。開発チームがあって、間接部門を含む会社全体のバックアップの下で達成される訳ですから、一人だけに何百億円もよこせという大騒ぎは違和感があるのです。特に日本人には馴染めません。
話はたくみ電機に戻って、リチウムイオン電池の開発と、その技術流出というのがテーマでしたが、これは関係者や専門家から見れば、全くあり得ないような話ではないでしょうか。一人の技術者が、素材や電子制御の為の部品、システム含め、全ての要素や技術を網羅出来る筈がありません。
つまり、一人の技術者が、自分の成果の採用を見送られたからといって、会社を裏切り、単身海外に赴き技術移転をするには荷が重過ぎるのです。素材メーカーや、各専門分野との関係はどうするのでしょうか。日本の場合は海外に比べ、メーカーと国内のベンダーが要素技術を共同で開発するケースが特に多いのです。
言うなれば系列です。かなり深く密接な関係を持って開発しますから、親会社や発注者(共同開発者)を裏切る事は、かなり難しい筈です。電気自動車の未来を左右しかねない、リチウムイオン電池ならなおさらです。
そもそも中国は、日本の技術がなくても米の技術ベースで既に作っていましたから、話の筋そのものもピンと来ないのです。一番違和感があったのはヤマト自動車が中国メーカーへ発注するという下りです。これは、いかに安くても、まずあり得ません。
(NASA の大容量リチウムイオン・ポリマー二次電池/これは米製でしょう。米だってコストや性能、安全性を少し犠牲にすれば作れない事はないのです。/笑)
自動車メーカーは皆、信頼出来る系列などの特定電池メーカーとコラボをしています。ですから未来永劫とまでは言いませんが、いくら安いとは言え、得体の知れない海外への発注などは考え難いと言わざるを得ません。
トヨタなどは特に慎重で、リチウムイオン電池のハイブリッドカーへの搭載は、決して早くはありませんでした。性能、コスト、安全性、全ての面で日本カーメーカーの合格点をとるのは至難の業です。
それにしても、それほどの大企業を日本の金融機関が見捨てるという話も納得いかないのです。尤も、シャープなどを見ていると、あり得ない話ではないのですが、そこまで追い詰めた国の責任は重いと言わざるを得ません。
国内での需要が供給に追いつくよう、金融政策さえまともであったなら、シャープ程の会社が簡単に資金不足に陥る筈はないのです。デフレで国内に活路は求められず、かと言って海外は、ざるのような技術流出で安い製品が溢れ、しかも実力以上の円高ですから、どんな企業だっておかしくなります。
おかしくなっていないのは、他国が簡単には真似の出来ない高付加価値を持つ、自動車始めとする一部の製造業や素材産業です。これを見れば、日本の電気産業の不振の原因がよく分かります。
さらに、液晶ディスプレイでも明らかになったように、日本企業の競争力を削ぐ為に、米始め周辺国、海外企業が協調して動いている事も間違いないようです。従って、国家規模の対抗戦略が必要になります。
まず技術流出を止め、内需を拡大し、行き過ぎた円高の是正をする事が喫緊の課題です。後の二つはアベノミクスで実践されますから、民間企業は技術流出を食い止める方策のみを考えればいいという事になります。
日本経済が力強く復活し、3〜5%くらいの成長軌道に乗るまでは、ある程度の外需依存もやむを得ません。そういう意味で、実は技術の漏洩防止が一番の成長戦略ではないでしょうか。(笑)
物語は玉虫色の決着という、米映画にありそうなシナリオでしたが、「まあ、ないだろうなあ。」というのが、率直な感想です。だって、日本がだらしないだけで、どこにも悪い奴がいないじゃないか。(笑)
東芝のSCiBTMは、安全性に優れた二次電池です。酸化物系新材料の採用などにより、外力などで内部短絡が生じても熱暴走を起こしにくい構造です。
また、充放電6000回以上の長寿命、6分間での急速充電、キャパシタ並みの入出力密度、-30℃の低温での動作等、優れた諸特性があります。/東芝のホームページより
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コメント
> 漏らさないのが一番の成長戦略
・・・国家国民の財宝;金・人・技術・情報・機密がどんどん敵性国・敵性企業へ流れています・・・スパイ防止法が国家・民間・企業に必要。
まづは一人ひとりの意識革命からね、えいッじれったい!自民・ミンス・コウメイ・ミンシャ・キョウサン・・・あ全部に工作員がうようよ。
投稿: 元危機管理屋 | 2013年2月11日 (月) 23時46分