« 原点回帰こそ成長戦略 | トップページ | 国土強靭化の目玉、抗共工事 »

2013年3月26日 (火)

アベノミクスの足を引っ張るTPP

Photo_2      
------------ TPP消費税増税に絶対反対!!-----------

ブログランキングに参加しています。

ある人が、筆者がTPP に反対してるのはおかしいと言っていました。貿易の恩恵を一番受けている自動車会社に、昔は社員として在籍し、今現在も自動車関連の技術輸出で生計を立てているくせに、おかしいではないかと言うのです。

いや〜そう言われると面目ない。(笑)確かに矛盾しているように見えます。多くの人はそう思うでしょう。特に自動車業界に身を置く人から見れば、BKD的に見えるのかもしれません。(^_^;)

でもねえ。と筆者は言いました。
「米がなんて言っているか知っていますか? 輸出倍増だと言っているのですよ」するとその人は「もちろん知っています。その分日本も増やせばいいではないですか」と言います。お互いに足りないところを補い合ってウィンウィンになればいいと思っているようです。

「ところで米の輸出は150兆円にも上り、日本の倍以上です。倍増という事はさらに150兆円も増やすという意味ですよ」と筆者が言うと、その彼は絶句しました。そこまでの数字とは思ってもいなかったようです。

オバマ米政権は「国家輸出戦略」に関する報告書を公表した。 報告書は5年間で輸出を倍増させるには、輸出額を2009年の1兆5700億ドルから、2015年までに3兆1400億ドルに増やす必要があるとしている。(ロイター)

世界の総GDPが7000兆円にもなろうとしています。その内米が1500兆円ですから残りは5500兆円です。日本が約500兆円として米抜きでの世界は日本の11倍という事になります。

P101495889
(25%の高関税で米が守りたい人気の大型SUV/トラックに分類されるが、主に乗用に使われる/PHOTOはシボレーシルバラード)

難しい前提ですが、仮に米が輸出倍増を実現したとしましょう。取りあえず、世界にまんべんなく割り当てたとします。そうすると日本のノルマは150兆円の11分の一、つまり13.6兆円という訳です。

ところで、日本がTPP に参加して輸出を増やせる産業って何でしょうか。自動車?既に現地生産と輸出を合わせて、米での総販売台数の40%近く(550万台)を占めています。これ以上増やす事が、トヨタ欠陥車問題でも分かるように現実的とは思えません。かつてのように摩擦が起きたり、いやがらせを受ける事は必至ではないでしょうか。

Ph001
(ボロクソに言われ、罰金まで取られて企業イメージを悪くしたが、結局無罪だったトヨタ欠陥車問題

他に何があるかと言うと、中間財としての資本財や生産財はありますが、これは米の生産能力に比例しますから、日本の営業努力で増やせるものでもありません。考えてみると、既に散々輸出しまくって、挙げ句の果ては上陸してまで生産をしている日本側が、頑張っても増やせるものには限界があるのです。

という事は一方的に米側だけが増える可能性があります。例えば日本側も少し頑張って、プラスマイナスで10兆円だけ米からの輸出が増えたとしましょうか。そうすると対米貿易は多い時で9兆円くらいの黒字でしたから、それが全て吹っ飛ぶ事になります。

ちょっと待って下さいよ。12年度の貿易収支が7兆円くらいの赤字でしたから、TPP に参加する事によって、それが17兆円まで膨らむ可能性がある事になりはしないでしょうか。。その場合、米以外のTPP参加国から黒字にすればいいじゃないか、と言われるかも知れません。

しかしながら、他は殆どが経済規模も小さい農業国です。対日輸出を増やそうと虎視眈々と狙っている訳ですから、そう簡単にはいかないのではないでしょうか。むしろもっと赤字が増える可能性があります。

グローバル化の象徴のようなTPP に対して、賛成派に欠けている点は、むしろグローバルにものを見る視点です。これまで日本は輸出で散々稼いできました。それが積もり積もって何百兆円になり、それが生む利息まで加算され、対外純資産が12年始め頃には250兆円にも膨らんでいました。

これがアベノミクスの円安差益で15%は増えますから、300兆円近くにもなるのです。つまり、そういう日本のような大幅黒字国があって、対角線上に米のように300兆円近くも赤字を膨らませている債務国があるという訳です。

Chart3

グローバルに見て、その不均衡こそが問題になっています。ギリシャやスペイン問題がそうです。それを是正するために、外貨を溜め込んでいる国から赤字国が調整をして、バランスを取ろうというのがFTAやTPP だと思えば分かりやすいかも知れません。

つまり日本は太っ腹になって赤字を増やし、300兆円もある対外債権を半減させるくらいの覚悟がなければ、そういう自由貿易協定に入るべきではないのです。

但し、その場合は何とかして赤字を減らそうという作用が働きますから、競争力を得るために賃金が下がりデフレから脱却する機会は遠のきます。さらに、いくら国内で金融緩和をしても、金融資産全体で見れば赤字分が増える事になり、その効果は薄まってしまう訳です。

結局、内需拡大と外需依存は両立しないという訳ですね。企業単位で見てもメリットがなく、国民経済の足を引っ張ってしまうTPP はアベノミクスの邪魔にしかなりません。迷わず内需拡大に邁進しましょう。

 

 ブログランキングに参加しています。共感いただければクリックを!!

 日本人必見の動画

当ブログは日本の名誉を挽回するために尽力される中山成彬議員を応援します。
                                       ホームページ
    
  NHK によって削除された動画が見れます(39分頃から)

20130310055615ae8 
   (予算委員会で慰安婦問題を取り上げる中山議員/日本維新の会)

|

« 原点回帰こそ成長戦略 | トップページ | 国土強靭化の目玉、抗共工事 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

こんちには。

前に面白い、というか、なるほど!と思う話を聞きまして、何かと言いますと

『自由なんてものは有り得ない』

という話でした。

どういうことかと言うと、AさんBさんCさんの3人がテーブルに座っていて、テーブルの中央にパンが1つあります。

ABCのそれぞれが

『パンを食べたい』

と思っています。

なら、1つのパンを3つに分けるしかありませんが、ところが、ABCのそれぞれが、パンを丸々1つ食べたいと主張します。でも、パンは1つしかありません。

どうしますか?

Aは“100mを9秒台で走れるほど足が速い人”で、BCの隙をついてパンを取り、猛スピードで逃げて、BCが諦めたところで、1人で悠々とパンを食べました = BCは自由を行使できなかった

Bは“めちゃくちゃに喧嘩が強い人”で、ACを力でねじ伏せて、1人で悠々とパンを食べました = ACは自由を行使できなかった

Cは“アカデミー賞ばりの演技力がある人”で、自分は余命いくばくも無く、パンを丸々1つ食べることが死ぬ前のささやかな望みだと嘘をつき、演技力でABを納得させ、1人で悠々とパンを食べました = ABは自由を行使できなかった

つまり、3人がパンを丸々1つ食べたいと思った時点で、自由は成立せず、特定の能力に秀でた者がパンを独占することになる。よって、自由とは「ぶん取り合戦」に外ならず、ぶん取り合戦を勝ち抜く能力を有した者のみが自由を行使できると、そういうことです。

このぶん取り合戦を、道徳教育で“分け合う美徳”を教え、自由を抑制する = 我慢する。または、法律で規制することによって「秩序」が保たれると、それが人間社会だと言うわけです。

しかし、国と国の関係で見ると、例えば、大東亜戦争で日本に勝った連合国が、日本は悪い奴で、だからこそ我々が“お仕置き”してやったんだと、大義名分を作り、そして、日本という国家を自分達に都合がいいように作り替えたように、所詮はぶん取り合戦です。

つまり、“より喧嘩の強い国が自由を行使できる”というわけです。

自由貿易なんぞは、私からしたらぶん取り合戦に外ならないものでして、韓国の財閥企業に君臨している欧米資本家が、韓国における株主配当の50%をもぎ取って、祖国に持ち帰っているのと同じで、弱者から見たら自由なんてのは、長渕剛の『ろくなもんじゃねぇ!』でしかないわけで、まさに、ピーピー言うしかなくなります。

日頃、日本政府や日本人のモラルという“手厚い保護”に守られていながら

『自由こそ素晴らしい!日本はまだまだ自由が足りない!閉鎖的だ!』

とか言っちゃってる人は、ボクシングのリングにでも立って、「世界チャンピョンをぶっ飛ばす自由」を行使してから言って頂きたいものです。

ラッダイト運動もそうですが、自国民が仕事がなくなるのに、外国の製品を有り難がって買い続けるような人間は一部であり、最終的には戦争というジョーカーを切ってでも、自国の利益を守るものなのです。

自由を追求するということは、それだけ「弱肉強食化」するということで、性善説でお人よしな日本人が、世界の荒波にもまれたら、戦争してでも利益をもぎ取るような根性がない以上、負けるのは必定です。

よって、自由は制限すべきであり、強者になって生き残る自身があるなら、米国にでも行って、アメリカンドリームを掴んで来ればいいでしょう。

日本には要りません。

純正の日本人は、3人でパンを分け合うのです。それが日本人であり、これからも日本人は分け合う民族なのです。他所の国からパンをぶん取ってくるような“みっともない真似”はしたくもないし、しないのです。

名前を忘れましたが、英国の生粋の保守の政治家が、英国が7つの海を支配し、世界の頂点に君臨していた頃に

『誇り高き大英帝国が、他所の国のものが欲しいからと、その国に軍隊を差し向けて、ぶん取ってくるなんて、英国の恥である!』

と英国政府を糾弾したそうですが、いっても、欧州には日本の武士道と通じるものがあるのだな、と感じたものですが、今の欧州は果たしてどうでしょうか。

投稿: 硫黄島 | 2013年3月26日 (火) 01時40分

アベノミクスの正しい処方箋であります内需拡大ですが、TPPをちょっと脇に置いて、懸念材料が産業競争力会議ですね。

日本の内需が成長したのも一部大企業が世界に出れたのも、非常に正直な、馬鹿が付くくらい真面目な、人を疑わない国民性あってこそだったであろうと思います。対価はきっちり払う、約束は守る社会です。
ところが小泉構造改革以降ガラッと変ってしまった印象です。大胆な規制緩和でスピードは上がりましたけども、それでのし上がった会社が少々アレだなあと。。行儀が悪い。少々の悪さは許されるお墨付きでもあったんじゃないの?と疑いたくなりますね。そんな風土って韓国的な訳でして、メディアや御用学者に「韓国に見習えっ」と言われても内需ガタガタの韓国なんかにゃなりたかないよと思う次第。

で、産業競争力会議の三木谷氏の楽天ですが、今韓国で問題のコンピュータのシステムダウンにからんだ商品を楽天の韓国館 笑 で販売しちゃうという社風。海賊版ではないが販売は違法な(マイクロソフトも違法だと認めました)ウィンドウズOSを韓国政府公認で「格安で販売します」ですと。

三木谷氏のいる産業競争力会議が発信する規制緩和じゃあ内需はガタガタになること間違いなしでしょう。

投稿: blue | 2013年3月26日 (火) 10時33分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 原点回帰こそ成長戦略 | トップページ | 国土強靭化の目玉、抗共工事 »