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2013年3月 1日 (金)

蘇る地球の良心

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当ブログは、消費税の増税と、TPP への参加には断固反対です。

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昨日、日本経済に死角はないと書きましたところ、最近の貿易赤字は死角だろうと言われました。確かにそうかもしれません。ここ2年程で13兆円程の貿易赤字は GDP 押し下げ要因になっている事は確かではないでしょうか。

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(長年に渡り、貿易黒字を積み上げて来た日本。最近の貿易収支は赤字でも対外投資からの利子や配当による所得収支が黒字なので、経常収支が赤字になる事は、当分ないだろう。)

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それについて今日は考えてみたいと思います。ところで拙ブログ、いっちょまえの事を書いていますが、あくまでも素人の独断と偏見で書いているブログだという事だけはご了解下さい。

さて、ご指摘の通り3.11による原発停止と資源価格高騰などで資源系輸入額が上がっています。投機筋の仕掛け等を考慮に入れても、今後よっぽどの大発見(油田等)とか、大発明がない限り大きく下がる事はなさそうです。

しかも、中国やインド等、新興国の経済成長のスピードを考えた時に、資源価格より、資源そのものの枯渇の方を心配すべきではないでしょうか。さらに汚染問題も加わり、地球が何個あっても足りない状況は目前に迫っていると言っても過言ではありません。本当にこの先どうなるのか考えただけで憂鬱になります。(笑)

B1c11c7c67eb402b845aac6c9719331c_l (大気汚染の中国、このままの勢いで経済成長する事が果たして可能なのか?ところが中国の一部マスコミは、中国に進出している日本企業のせいだと言う。)

まあ、そうは言っても一個人が他国の事や地球単位の事を憂いても始まらないので、まず身の回りと日本を中心に考える事にしましょう。少し気が楽になります。(笑)日本雛形説で、何事も日本からの波及効果狙いと言えば傲慢でしょうか。

そもそも筆者は、日本の貿易赤字自体は中期的にみれば解決して行く問題だと捉えています。あまつさえ、経常黒字が続く限りは貿易赤字が続いても問題がないというスタンスです。対外純資産にしても多く持ち過ぎではないでしょうか。

と言いますのは、日独中こそが世界の貿易問題の張本人だからです。世界の約半分の国が貿易赤字と、それが主原因での経常赤字で苦しんでいます。ギリシャやスペイン、あるいは米の財政赤字、経常赤字と、それの累積である対外債務こそが諸悪の根源と言えるのではないでしょうか。

一昨日のブログでも書きましたように、貿易に勝者はありません。重商主義が上手くいかなかったように、勝ってもGDPを減らし、最悪の場合、踏み倒されるのが落ちです。負ければ債務問題に苛まれる事になります。

Column_0105_011_2 (ちょっと古い資料ですが、2013年は円安もあり、日本の純資産はもっと増える事は確実、右側に位置している国は返す当てのない借金に喘ぐ国、従って緊縮財政が求められる。日本は逆なので金融緩和が出来る。)

いや、合法的なルールに則っているのだから、それでいいのだ。貿易弱者は借金をきちんと返すべきだ。と言われてしまっては話が進みません。ルールさえ改善すれば、今日のような金融問題に端を発する世界的経済危機は決して避けられない問題ではないのです。

まず、貿易の決済に通貨を使った事で今日の問題は起きました。1945年のブレトンウッズ会議で、世界基軸通貨としてドルを国際決済通貨と定めた訳ですが、これによって世界経済は大きく発展する事になります。

つまり、米がドルを大量に刷る事により世界貿易が飛躍的に発展したのですが、それは言い換えれば米が巨大な負債を抱える事を意味するのです。世界覇権国家米と世界経済が右肩上がりで成長するうちは、これで問題ありません。誰かが負債を抱えなければ資産も増えないからです。米中心に世界のバランスシートは膨れ上がりました。順調に行くなら、この考え方はありです。

ところが好事魔多し、2008年に盟主米のメッキが剥がれたのです。そうです。リーマンショックです。世界中から借金をしまくって、それで生計を立てていた米が、サブプライムローンなどという誰が考えても無理がある住宅ローンの債権を証券化した、いかがわしいデリバティブ金融商品が破綻した事により信用の大収縮を招きました。

その後はご存知の通りですが、国内火の車で、とても海外から借金が出来る状態でなくなった米はドル安や、バカバカしい程の金融緩和で必死に応戦します。リーマンショック直後のG20 では恥も外聞もなく日独中などの貿易優等生に対し4%枠をはめて経常黒字の縮小を迫る程でした。

その目論見は中国の反対に合い実現しませんでしたが、米というお得意さんをなくした世界がひっくり返った事は言うまでもありません。安定的輸出先がなくなったのですから、必死で代わりを探します。各国通貨下げ競争が始まったのです。

そこで出遅れた日本は、直接の金融被害が小さかったのにも関わらず、大きく影響を受けます。さらに3.11もありグローバリゼーションの弊害が大きく出ました。世界と関わったために大きく発展もしましたが、世界が怪しくなった時にもまた大きな被害を受けたのです。

この混乱の原因はなんでしょうか。明らかに言える事は、米初め各国が身の丈以上の経済活動をしたからです。それを補完したのは国際通貨システムと、それを増幅する金融システムに他なりません。このよく切れる諸刃の刃は、自分の身に返って来た時が問題なのです。

いえ、言いたい事は、交易が通貨を用いず、例えば物々交換であれば、問題など起き様がないという事です。各国余剰品をその価値に見合った他国の余剰品と交換すれば、借金のしようがありません。

多少不便かも知れませんが、世界的大混乱など起き様がないのです。食料やエネルギー、また武器等の安全保障上の重要アイテムを交易により他国に依存する事も論外ではないでしょうか。日本の死角というか、改善すべき喫緊の課題はここにこそあります。

では今後の日本は、世界に対してどう向き合えばいいのでしょうか。そこを明確にする必要がありますが、その第一歩目の試金石がTPP と言えます。グローバリゼーションを受け入れ、米を主体とする世界と積極的に関わって行くのか、あるいは世界との関わりは程々にして身の丈にあった内需主体の経済を選ぶのかという選択です。

その場合、日本という国の形をどうしたいのかという永遠の根幹的テーマ、国家のあり方そのものの考え方を決める必要があります。主権国家日本としてのアイデンティティ、伝統や習慣、文化を守るのか、あるいは得意分野に特化して世界に貢献する地球の一地方人として、グローバルな世界に埋没するのか、の二者択一です。

筆者は地球のためにも日本という国家は世界に埋没するべきでないと思います。従って基本前者しかないのですが、多くの日本人は、それではやっていけない、あるいは大きな成長は望めないと思い込んでいるようです。

しかし、その為に世界に迎合するのであれば余りにも情けないと言わざるを得ません。民族としての誇りはどこへ行ったのかという感じです。地球の良心としても日本は自立して地球に貢献すべきです。

ところで、筆者が日本の未来に対し楽観的なのは、何も性格だけでなく世界とのビジネス等の経験を通じ、日本のポテンシャルをいやという程知っているからです。貿易赤字問題にしても、レアアースで見せたように、ピンチの時の日本は底力を見せます。

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  (世界に貢献する日本の省エネ技術の代表、ハイブリッドカー)

省エネ化と材料の代替化です。従ってエネルギー問題は長期的にみれば省エネは勿論、再生可能エネルギー開発があり、最悪のケースでもEEZ内に自前の資源を持っている日本にとって大した問題にはなり得ません。

その結果として貿易収支をゼロ近辺に抑える事が十分可能で、それが世界の貿易収支の均衡化にも貢献する事にもなります。テクニック的にも日本企業が海外に展開する生産拠点からの逆輸入などに対し、高めに課税する事によって輸入を減らす手もあるのです。関税自主権のあればこそです。

元々貿易でGDP を押し上げて来たとは言い難い日本は、貿易を縮小し、その分を内需拡大につぎ込む事で、さらに成長する事が可能である事は自明です。そのポテンシャルは無限とさえ言えます。しかもそれは人口の増減とは直接関係ありません。

アベノミクスとは、それを具現化するための手段なのです。そこを理解するからこそ拙ブログは安倍政権を支持する訳です。え〜例によって竜頭蛇尾な感じは否めませんが、時間の都合によりこれで終了します。

この問題は拙ブログの長期的なテーマとして今後も扱って行くつもりです。

 

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コメント

こんにちは。

田中様のお考えに概ね賛成でございます。

歴史を見れば、英国で起こった産業革命のとき、産業の機械化で職を奪われると感じた工場労働者達が機械をぶち壊す運動(ラッダイト運動)をやりました。英国政府はラッダイト運動の首謀者に多額の懸賞金をかけてまで取り締まっています。

何でもそうですが、いいことの反面として悪いことがあります。

日本が世界も羨む技術を持っているからといって、世界中が両手を広げてそれを歓迎すると思ったら大間違いなのです。

日米貿易摩擦なんかはラッダイト運動と言ってもいいでしょう。

だから、日本は世界に打って出るしかないとか言ってる人は、ラッダイト運動で返り討ちに遭ってから言ってもらいたいものです。

結局、歴史は人類に様々なことを教えてくれていますが、中には歴史を捏造する民族もいますけど(笑)、人類は歴史に学ばないのでしょう。

「大きなお世話」とはよく言ったもので、良かれと思ってしたことでも、相手からすると“ありがた迷惑”だった、なんてのはよくある話です。

相手がそれを望むのなら構いませんが、例えば、支那なんかは経済成長のためにGDPを水増ししてでも外資を呼び込んで、いざ、GDPで日本を抜く(?)と、平気な顔で日本企業を焼き打ちし、平気な顔で『出ていけ!』なんて言います。

世界とはそんなものであり、かといって資源の乏しい日本が鎖国せよとは言いませんが、外国との貿易は“ほどほどに”しておくがよいと思います。

あくまで、日本国内で日本人が切磋琢磨し、外国が日本の製品や技術を欲しがれば売る。そういうやり方でよいと思います。

経常収支を赤字にしないためには、技術の海外流出を防ぐ法律を作り、タダでは絶対に差し上げない。技術者には、技術を海外に流出させた場合に罰則を設ける。

そのくらいはやってもいいと思います。

グローバリズム万歳の人は、世界の「ローカリズム」を良く知るべきです。

誰だって、自分の国は愛おしいものです。(日本人は少し違うようですが…)

自分の祖国を思うほど、結局、行き着く先はローカリズムです。

ローカリズムを前提として、もちろん、日本人だって根底はローカリズムですから、その上で、グローバリズムはどうあるべきか、グローバリズム万歳の人達は考えるべきです。

紙上だけでは分からないことがあります。人間には誰しも「感情」というものがあるのですから。

投稿: 硫黄島 | 2013年3月 1日 (金) 02時10分

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