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2013年4月 6日 (土)

次元の違う財政政策について、お話ししたい。

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----- TPP 日中韓FTA 消費税増税に絶対反対 ------

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昨日の続きになります。
基本的に昔からデフレ体質と言える、勤勉で禁欲的な日本をインフレに持って行く事は至難の業です。特に最近は電子部品やロボット技術などの発達により生産力は桁違いになっています。従って、材料さえ供給されるなら、さしたるコストアップなしに、20〜30%増は余裕ではないでしょうか。

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さらにインターネットの発達は消費者にリアルタイムで格安情報を提供します。販売店泣かせな世の中になったものです。従って、世界に名だたる10社近いメーカーが国内にひしめく自動車にしても家電製品にしても、価格の下落圧力がかからない訳がありません。

これは先進国の宿命とも言えますが、進化のスピードが早い日本のような国程その傾向は強くなります。言うなれば価値の凝縮が起きるのです。必然的に他の国との間に格差が生じます。同じカテゴリーの製品が、性能がむしろ高いのにも関わらず価格は段違いに安いという現象が起きてしまうのです。

例えば、カムリ・ハイブリッドを300万円そこそこで売られたのでは太刀打ち出来る国はありません。ドイツあたりでさえ、同じ性能は望むべくもありませんが、似たようなものが500〜600万円で出来れば上出来ではないでしょうか。

しかし、その差を解消する手段は、今のところ為替しかないのです。従って日本円は常に上昇圧力に晒されます。

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(あの反日の韓国でさえ、ヒュンダイ車を抑えてカーオブザイヤーに輝いたカムリ/カムリ・ハイブリッドはエコカー部門で一位)

円高による価格競争力低下を恐れるメーカーは、あらゆる努力を惜しみません。部品の共通化などによる更なる合理化、ロボット化、デジタル化などです。それでも足りない場合は下請けいじめに向かい、最終的には人件費に手を付けるという訳です。

結果的には、こういう行為がデフレを助長するのですが、メーカー単位で見た場合は、それしか方法がありません。よく言われる合成の誤謬というやつでしょうか。

コモディティ(一般消費財)に関しても耐久消費財程ではありませんが、日本の場合は価値が圧縮されます。工夫や質の向上が絶えず起こりますが、本来上がるべき価格は、どこかで吸収され販売価格には添加されません。

日本人の心情として、一見同じ見え方の商品がモデルチェンジしたからと言って値上げする口実とはなり難いからです。従って、ここでもデフレ圧力がかかる事になります。

という事は、日銀がいくら金融緩和をして市場に資金を供給しても、おいそれとはインフレには向かわないのではないでしょうか。ただ、無制限の金融緩和は株や土地の資産インフレを誘発しますから、そういう点で購買力、担保力は間違いなく上昇します。

それは国全体の所得を押し上げますから、消費性向がデフレ時代と変わらないとしても、売り上げは間違いなく上がって来るという訳です。

つまり物価上昇なき好景気です。2%の物価上昇目標は、そういう点で有効と言えます。いつまで経っても2%に達しないので、民間は安心して設備投資や消費が出来る事になるのですす。

例えば、住宅やクルマというような大型耐久消費財の買い替えサイクルを早める事は、インフレかどうかは関係なく、手っ取り早く経済のパイを膨らませる事に有効です。これにグレードアップが伴えば言う事がありません。

2012062911020361vp1 (これから主流になるスマートホーム、年間の光熱費で約96%、CO2排出量で約81%削減可能と言う。家庭単位ではエネルギーの自給自足が出来る日も近い。

話が変わりますが、韓国という国は日本の悲観主義と違って、「ケンチャナ精神」が行き渡っています。沖縄の「ナンクルナイサ」に近いかも知れません。政府も民間もです。従って負債が増える事に頓着しません。

韓国の中央銀行である韓国銀行は世界でも稀なくらい、大赤字を出していると言います。その主たる要因は、韓銀自らが発行する通貨安定証券にあるようです。その国債のような証券でウォンを吸い上げドル(米国債)を買う訳ですが、通貨安定証券の方が米国債より金利が高く、逆ザヤになっていると言います。

その韓国で国民の巨額負債が社会問題になっていましたが、徳政令で解決を図るようです。

1億ウォン以下の信用融資を6ヵ月以上返済できなかった延滞者約32万6000人が、借金の最高50%(基礎受給者は70%)を、国民幸福基金を持って帳消しされる。学資金の融資を6ヵ月以上延滞した人も、国民幸福基金から支援を受ける。

これって、効果としては減税と同じですね。あるいは不良債権に対して政府紙幣を刷って対応しているという解釈も成り立つかも知れません。インフレを恐れない大胆な金融政策ではないでしょうか。

実際にも酷いインフレにはなっていないと言います。もっとも、格差が開く傾向なので一般市民に購買力があるかどうかは疑問なのですが、今現在で見る限りケンチャナ精神は有効かも知れません。いえ、バカに出来ないのです。

日本も見習えとは言いませんが、少なくとも韓国よりも大胆にして問題があるとは思えません。麻生さん、いかがでしょうか。急に大胆になった日銀に倣う訳ではありませんが、次元の違う財政政策についても、お考えをうかがいたいです。供給力不足で公共事業の入札が不調に終わるケースが増えている昨今

大型減税や徳政令、中小企業対策としていかがでしょうか。

えっ、我田引水だって(?)かたい事言いっこなしね。(笑)


 

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コメント

カムリハイブリッド 半年ほど前に手に入れました。
リッター15㎞は楽々です。しかもレギュラーですよ。
ウインダムからの乗り換えで いささか乗り心地と質感には劣りますが 満足です。 
クルーズコントロールなんてものも装備されていて、高速などアクセルを離してお任せで一定スピードで走ります。
 本当は アメリカ大陸の様な何時間も延々と走るような所では最適なのでは。 
こんなものは、日本人しか作れませんよね。
一時 ハイブッリド車はEVのつなぎと言われましたが、電力供給と 電池の御難続きでどうなんでしょう。
 韓国の徳政令 羨ましいですね。個人ではなく日本の場合中小零細企業の借金棒引きで 生き返る企業は多いのではないでしょうか。 株高や円安で大企業や輸出関連企業の景気が良くなっても 中小企業 中でも製造業の小企業が良くならなければ 物作り日本を取り戻せません。 日本は 護送船団だの 談合入札だのと言う一人が勝つのではなく落ちこぼれを出さない方式で発展してきたのだと思います。 しかしその中で、お互い良いものを作ろう、良いサービスを提供しようという競い合いはあって、それが日本製品の信用を世界に広めたのだと思います。
 皆が助け合って、中流階級が増えて元気な、そう言う日本を取り戻したいです。

投稿: 古希のネトウヨ | 2013年4月 6日 (土) 17時09分

やはりリッター15走りますか。素晴らしいです。(^_^)
技術は日進月歩なので迂闊な事は言えませんが、画期的な二次電池が現れない限り、ハイブリッドカーの時代は続きます。
何と言っても既存のインフラで済むところが強いです。従って、2〜3倍の性能を持つ二次電池が現れたとしても、ハイブリッドのアドバンテージは揺るがないのではないでしょうか。

投稿: 田中 徹 | 2013年4月 6日 (土) 17時22分

ソロス氏 黒田日銀へ警鐘「海外への資本逃避も・・・」
(ブルームバーグ)
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MKROP56JIJV501.html

投稿: 柳生大佐 | 2013年4月 6日 (土) 22時13分

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