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2013年4月18日 (木)

戦後レジームからの脱却(前編)

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----- TPP 日中韓FTA 消費税増税に絶対反対 ------

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昨日は時間がなく、中途半端な終わり方をしてしまいました。読んでもよく分からなかった方が多いのではないでしょうか。尤も、拙ブログをよく読みに来られる方には、いつも言っている事に毛が生えた程度なので「またか!」と思われたかも知れません。(笑)

しかし、貿易の問題、素人の筆者が言うのもなんですが、実は奥が深いのです。経済の根幹に関わります。ここをきちんと理解しない事には、安倍総理の言う戦後レジームからの脱却も中途半端なものになりかねません。

そもそも経済の基本は、国富論で有名な、かのアダム・スミスも言っているように内需にあります。独立国である以上当然なのですが、必要とする全ての産業が国内にあり、自給自足出来るのが安全保障上もベストである事は論を俟ちません。

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       (経済学者で哲学者でもあるアダム・スミス)

貿易は、あくまでもそれを補う補助的な手段なのです。従って、米や日本を見れば明らかですが、先進国になる程貿易依存率は下がって来ます。輸出+輸入は、総額で言えば世界一位と4位ですが、対GDP比で見れば25〜30%程でしかありません。

これが途上国になると分母が小さい事もありますが、大変な数字になります。韓国100%、中国70%、シンガポールなどは輸出だけで200%にもなります。そこまで海外に依存して、いざという時に大丈夫なのでしょうか。この不安定、不確実な時代、人ごとながら心配になります。

何度も言うようですが、これまでの地球は異常でした。なぜなら大多数が貿易で儲けることができたからです。ところが、その繁栄は幻想でしかなかったのです。実態は「米一人が貿易赤字を溜め込む事によって成立していた」という事がリーマンショックで判明しました。その時点で世界経済のパラダイムが大きく転換したのです。

つまり、気前のいいお父さんがいなくなり、兄弟同士の弱肉強食時代に突入したという訳です。必然、通貨安競争が起きます。この時点で気付くべきなのですが、未だに外需依存を、しかも日本のような先進国においてさえ、叫んでいる輩が少なくないから問題なのです。

おい、産業競争力会議メンバー、聞いてるか。(笑)

ところで、ぶれないハードボイルドタッチの保守ブログとして人気が高く、筆者も毎日読ませていただいている「我が郷は足日木の垂水のほとり」さんで、拙ブログが反貿易、反グローバリズムを提唱するブログとして紹介されています。今日は、その名に恥じない記事を書かねばなりません。(笑)

実は、韓国や中国のような途上国ならいざ知らず、日米独のような先進国は、貿易をすればする程、表面の数字はともかく実質的には貧しくなります。ところが技術も資金も、何もない国の場合は世界と関わりを持ち、その恩恵に浴する事の意味は大いにあるという訳です。

しかしながら、施す方にはメリットは殆どと言っていいくらいないのです。その証拠に日米独、製造業で見れば、決して楽をさせてもらっていません。尤も、米の場合は自動車などにおいて技術的アドバンテージを日独に奪われて久しいので、厳密な意味での先進国の定義からは外れるかも知れません。

と言うのも、このグローバル化時代(笑)勝者は常に一人だからです。この事実をねじ曲げる勢力がいるからややこしいのですが、世界が完全にフェアであったなら、一番の技術を持つ会社、あるいは国の一人勝ちになる事は間違いありません。

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(ソニーの4K対応 TV 55型が50万円出そうな。メチャクチャきれいと言う)

そりゃあそうでしょう。例えば安価な大画面液晶TVなどを高精細なハイビジョンで見られたなら、誰がブラウン管TV の従来放送など見るでしょうか。従って、普通ならシャープを代表とする日本企業の一人勝ちになるところです。

それは、シャープの場合、殆どの特許と要素技術、生産財、資本財供給ネットワークを系列内に持つからです。これを垂直統合型と言います。シャープ始め日本企業が、この形にこだわって来ました。利益を系列内に落とすという意味と、機密漏洩防止の為です。

その為に長年に渡って系列と共に研究開発がなされ、莫大な投資をして来ました。亀山工場なども、そりゃあもう莫大な利益をもたらす事が容易に予想出来たからこそ大枚はたいて建てたのです。ところが結果は(?)あり得ない事態が起きました。皆さんもよくご存知なので今日は多くを語りません。(笑)

つまり、野心でぎらついた途上国は、合法非合法織りまぜ、あの手この手の工夫をして先進国から利益をもぎ取ろうとします。だから先進国も防衛しなければいけないのです。その点で、ノー天気な日本は今も昔も恰好の餌食です。(笑)

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             (イメージ画像です。)

誰かが暴露していましたが、80年代後半から90年代にかけて、週末のソウル行きの飛行機は日本の半導体技術者で溢れかえっていました。現役の技術顧問団が100人単位で組織され、技術を垂れ流していたのです。勿論会社には内緒です。これで商売上手く行く訳がありませんて。(笑)通産省だけのせいではないのです。

ちょっと脇道にそれました。そもそも、周辺国がフェアであったとしても、海外(主に発展途上国)に関わる事で、浸透圧のように富は流れます。一種のノーブレスオブリッジだと思えばいいのでしょうが、自国をデフレ不況にしてまでは、どうかと思います。

例えば、世界がフェアで、良いものを買うというマインドがあったとします。その場合、答えは明らかです。自動車や電機始め、殆どの分野で日本の一人勝ちになります。世界に存在したそれらの産業は駆逐され滅亡に追いやられるのです。

その結果は(?)例えば輸入するものがなかったと仮定すればどうでしょうか。輸出で莫大な外貨をもらっても使い道がありません。仕方がないので相手国の国債などの債券を買う事になります。しかし、その債券が生む利息も所詮外貨です。溜まる一方になります。

今の日本は、それに近い状況ではないでしょうか。輸出超過の累積である対外純資産は世界一の301兆円を持ちますが、だから何(?)って感じです。(笑)お金を貸して物を売って、その売り上げで債権を買い資金を還元する(?)言ってみればただ取りじゃないですか。一種の詐欺のようなものです。

いや、その海外での売り上げは円に両替され、国内に還元されて国が豊かになるとおっしゃるかも知れません。しかしよく考えるとそれも妙な話なのです。国内的に見て、ものの対価として得たお金でないという事は、国内の、ものの供給量に対して過剰なお金という事になります。(実際は輸入も多いので、そうはなっていません)

そうです。輸出ばかりで輸入がない場合はインフレ懸念が生じるのです。という事は国内産業への供給圧力がかかることになります。その結果は輸出分が国内に廻され、内需が伸びるという訳です。国内で売る方がリスクも減ります。

だったら、最初から資金を何らかの方法で国内向けに供給しておけばよかったという事にならないでしょうか。はい。(笑)もうお分かりでしょう。それを今回日銀が始めたのです。大規模金融緩和です。これは何を隠そう戦後レジームからの脱却と連動する内需拡大策なのです。つまり、目指すところは脱グローバル化ですね。

この話、書き始めるときりがないので明日に続きます。


 

 

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