やはり黄金の国ジパング(後編)
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昨日の続きになります。
ロボット化による大量生産や半導体等、電子部品の登場で、価格という点では極限と言えるところまで下がっているクルマですが、世界のクルマが皆同じ価値を持っている訳ではありません。それこそピンキリなのです。外観だけで評価してはいけないのです。
尤も、トヨタのハイブリッドカーなどは、世界中探しても同程度の性能、価値で同じ価格帯というのは見当たりません。性能、特に環境性能的に、かなり見劣りしても同クラスなら200万円以上高くなります。
(JC08モードでの燃費は13.8km/ℓ でしかない Audi A6 hybrid 690万円 因にクラウンハイブリッドは23.2km/ℓ で410万円から)
これでは勝負になりません。ドイツなどから言えば、せめて円高になってくれ〜ではないでしょうか。ところがアベノミクスで円安が進んだから大変です。中韓と足並みを揃えるように日本攻撃をしました。為替操作での円安誘導を疑ったのです。
このように、部品点数が多く、ハイテク度合いが高い商品程、性能や価格の差がつき易くなります。クルマ程ではありませんが、電子機器や家電製品も実際はそうなのです。
研究開発に莫大な投資をした商品は、簡単にディスカウント出来る筈がありません。性能が高ければ、末端価格も高くて当然です。ではなぜ、技術で世界をリードする日本の電機メーカーが赤字を出すような事になったのでしょうか。
それは研究開発費を必要としないライバルメーカーが途上国に現れたからです。出来合いの技術をお手軽に合法、非合法で拝借し、部品を水平分業で世界に安く求めれば、嘘のような価格設定が可能なのです。さらに政府まで一緒になって支援するのですから何をか言わんやです。
これではオリジナル技術を開発したメーカーはたまったものではありません。こういうイレギュラーな事態を想定して開発している訳ではないのです。
話が横道にそれましたが、本来ならば日本製品のアドバンテージは高く、他国のメーカーは到底太刀打ち出来ません。一人勝ちになるでしょう。という事は、今より高い設定で売られていて当然という事になります。
それでも、液晶TVなどにしてもクルマ同様、実際の価値に見合った価格設定がされていたかと言えば疑問なのです。それは、労働集約型の産業に比べれば明らかに価値が凝縮されている事を意味します。既に十分美味しい、お米の付加価値は上げようがありませんが、工業製品は無限に高付加価値化が可能なのです。
どう考えても、その差は開いていく一方という事になります。サービス業などの労働集約型産業の給料が上がり難い所以です。ところが今現在はと言えば日本は外需依存型のデフレですから、その差は実態程にはなっていません。
これがアベノミクス効果で、物価が上がり正当な価格設定に戻っていけば本来の差がついていく事になります。労働生産性の差が表面化する訳ですが、この溝は埋まりようがありません。従って所得の差はどんどん開いていく筈なのです。
さすがに同じように働いて、この格差は容認出来ません。勤労意欲にさえ影響します。何らかの埋め合わせが必要ではないでしょうか。つまり、そこは政府が富の再分配で調整するしかないのです。
ところが今現在、産業競争力会議などがやろうとしている事は真逆で、労働生産性の低い産業から高い産業へヒト・モノ・カネを移そうとしています。そうではなく、日本というシステムの中での伝統や文化を肯定するなら、むしろ労働生産性の低い産業を保護し守らなければならないのです。
それを不公平だなどと言ってはいけません。(笑)政策的に内需を拡大して、理想とする自給自足体制を目指すならば、ある程度の社会主義化は必然です。大きな政府が税制や社会保障をメインに、合理的再分配体制を確立すべきなのです。
そう考えた時に、一つの先端企業だけで発展して行く事の難しさに思いが至ります。つまり、オールジャパン体制が出来た時にこそ、バックアップとしての生産要素も拡充され、その力は最大限に発揮されるのです。
これをガラパゴスと言うならば、敢えて否定する意味はありません。特に海外を必要とせず、世界で一番厳しい目を持つ市場で独自の進化をして行く訳ですから、正に発展的ガラパゴスではないでしょうか。
為替は当然、円高になります。貿易に頼らない高付加価値の塊のような国の通貨が安い筈はありません。当然最も価値のある通貨として円がドルに代わって世界に君臨する事になります。
しかし、覇権の野心がなく世界と積極的に関わる事のない円は基軸通貨には不向きです。従って、当面は円本位制による米ドル基軸通貨体制がベストの選択になるのではないでしょうか。
既に実質的に日本が米を支えている構造の今と大きくは変わりませんが、名目上も円がドルを支え保証する体制です。未来型安全保障体制構築の一環と思えば納得出来るかもしれません。見返りは米軍の傭兵化です。
そもそも85年のプラザ合意で、対円相場半分を狙ったドルは、その時点で基軸通貨としての資格、価値を失っています。基軸通貨とは本来、軍事、政治、経済全てでトップでなければ務まらないのです。
そこで、経済で落ち目の米は日本に肩代わりをさせたかったのでしょう。円が担保するドルは実質、金(GOLD)の裏付けの必要がなくなります。その時点で世界最強の価値ある通貨は円という事になったのです。
その円の価値を保証するのが経済力、すなわち技術力に裏付けられた供給力です。またそれを保証するのは高い民度に裏打ちされた、暗黙知で動く社会構造なのです。
但し、強すぎる円は敬遠されました。程々が米にとって都合がいいという訳です。その結果は、もうお分かりでしょうが、20年にも及ぶデフレ不況を強いられる事になりました。
ところが今回、アベノミクスで円の存在感が大幅に増大する事になります。今こそ金融緩和効果で円安ですが、日本経済が内需主導の成長軌道に乗った時、金の代わりに、こぞって真に価値ある円が買われる時代がやって来るのです。1ドル50円をも上回る超円高時代です。その時こそ、黄金の国ジパングが燦然と黄金色に光輝く事でしょう。
但し、その条件は簡単ではありません。安倍政権がいかに米と上手く折り合いをつけるかにかかって来るのです。それはTPP を含む新しい安全保障体制の構築を意味します。正に日本の正念場ではないでしょうか。
(強く美しく / 山本千尋 16才 武術太極拳)
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