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2013年7月30日 (火)

AKBに学べ(?)

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----- TPP 日中韓FTA 消費税増税に絶対反対 ------

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5月の安倍首相の演説で「国際競争でも連戦連敗、メイド・イン・ジャパンの誇りは、まったく色あせてしまいました。」というフレーズがあり、大変驚いたのですが、筆者が経済理論以外では凄く尊敬している経済学者の池田某氏までもが日本の製造業は連戦連敗だから「製造業はAKB に学べ」というタイトルで記事を書いていました。(笑)

一体この人達は何をもって、そういういい加減なことを言うのでしょうか。全く理解に苦しみます。文面からして輸出競争のことを言っているのかもしれませんが、これだけは断言出来ます。製造業全体を見渡して、そういう事実はありませんし、見方も著しく偏っています。

国内市場では、安ものコモディティを除いて先進国としては異例と言われる程日本製の寡占状態だし、海外市場でも現地法人の2007年の売り上げ236兆円をピークにリーマンショック以降落ちたとは言え2011年でも182兆円(その内製造業は88兆円)もあります。

輸出に限って見ても、むしろトータルで見た日本の製造業を含む輸出産業は連戦連勝なのです。その証拠は経常収支に現れています。(下の表参照)2008年のリーマンショック後の落ち込みは世界的なもので、民主政権下の超円高時代を思えばむしろ頑張っていると言えます。

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(サービス収支の赤字は観光によるものが大きい、先進国は観光に来る人より行く人の方が多い。この表を見て連戦連敗と言うなら、一体どこの国が勝っていると言うのか?)

2011年からの貿易収支の落ち込みは3.11に由来する事は明らかで輸入エネルギーコストが上がりました。それも段階的に解消され、安倍政権下、為替の適正化も手伝って今年の後半当たりからは黒字化が予想されます。

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(エレクトロニクス系の完成品は超円高や技術流出で途上国にさらわれる。代わりに製造業をサポートする生産財、資本財が輸出のメインとなり70〜80%を占める。)

いずれにしても、貿易収支の黒字が通算で世界一だからこそ対外純資産が世界一の額となり、その対外資産が生む所得収支の黒字が経常収支の黒字を安定させました。

貿易収支の赤字を補ってあまりある程の利子や配当利益を生み続ける訳です。結局、その累積である対外純資産が現在で300兆円にも及ぶ世界一の純資産国であるという事実を、連戦連敗と言う人達はどう見ているのでしょうか。

池田某氏に至っては、AKB の何を学ぶのかも全く意味不明なのですが、レント・シーキングの例として言っているようです。ところが「演出だけでスーパースターになれる」でレント(過剰利潤)を得ていると言うには無理があります。

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 (これがAKB らしい。裸になれば皆同じだ。笑/池田氏のブログから拝借)

他に真似するグループが出て来れば厳しい競争に晒されるからですが、AKB にあって他にないものを探す事は困難です。事実似たようなグループがどんどん出て来ています。AKBにとって幸か不幸か、筆者には見分けがつきません。(笑)

常識的に考えて、演出などよりプロダクションの力関係の方が大きいと思うのですが、そういう意味では日本の芸能界はレント・シーキングの好例と言えなくもありません。反日偏向電通と上手くつるんだ者勝ちという事でしょう。

その結果テレビは視聴者無視の、下品なだけで面白くもないお笑い芸人や、バカを売り物にした中途半端なタレントばかりが幅を利かせています。見る者に悪影響しか与えない、その質は年々落ちテレビ離れを加速させているようです。近い将来、自爆するか悔い改めるか、いずれかを選択するようになるでしょう。(笑)

話を戻して、どうも日本の製造業やIT産業は誤解を受けているようですが、グーグルやアップルが莫大な利益を得ているのを見て、ああいう風になれないから日本は駄目だと思うのは拙速です。第一そんな会社が世界に何社あると思っているのでしょうか。

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  (RECON JET サングラス型 Android OS ベースのウェアラブル端末)

しかも、その世界は新発明や新しい要素技術、あるいは画期的ソフトが現れれば一夜にして形勢が逆転します。つまり不安定この上ないのです。来年の今頃は画期的な日本製ウェアラブル端末などが世界を席巻しているかも知れません。そういうものではないでしょうか。

筆者の専門で、代表的な製造業である自動車産業で言えば、基礎的性能、品質、デザインを含むコンセプト、環境省エネ技術等で世界を席巻し、販売台数、売上高で世界一の座を長年に渡って維持しています。今年も上半期で世界トータル1245万台(8社合計/内、現地生産805万台)を記録していました。

ただ残念な事は現地生産化がより進み、国内生産比率が三分の一近くにまで落ちている事です。最盛期は国内で年間1175万台(昨年990万台、今年は900くらいか?)も生産していましたから空洞化は進行しています。

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(スバルXV ハイブリッド/燃費こそリッター20キロと目立たないが、ボクサーエンジンの4WD として抜群の機動力を発揮する。日本では割安感が魅力でバカ売れのようだが、世界でスバルはブランド化している。)

いずれにしても世界トータルで見れば圧倒的に強い日本車ですが、これは魔法や、何か特別なレントを得てという訳ではありません。クルマを構成する全要素の分野でフェアな競争を行って来た結果が集大成として結実しているのです。

その秘訣はと言えば、飽くなき探究心と長年に渡って築き上げた国内あるいは系列内垂直統合型の産業モデルにこそあります。

基礎技術、要素技術他、あらゆる技術の集合体であり、摺り合わせ型開発の典型でもあるクルマは、米や韓国が採用する水平分業型では品質の安定、高品質化は望むべくもありません。ましてブランド化などあり得ない事になります。

という事は逆説的に言って、他の分野へも応用可能な素材やエレクトロニクスを含む基礎技術、要素技術で世界最高水準の日本の製造業が連戦連敗の訳がないという事にならないでしょうか。

例えばアップルやサムスンの重要部品の大半を日本製部品が占めている事を見ても、世界で安定して勝ち続けているのは実は日本なのだという事が分かります。先ほどの経常収支の数字もそれを裏付けているという訳です。現代は自動車のように完成品だけを見て評価出来る時代ではないのです。

池田某氏は、「日本の製造業が連敗しているのは、レントをいかに取るかという戦略がなく、バカ正直にいいものを安くつくれば売れると思っているからではないか。」と言います。だから日本メーカーはAKBに学ばなければいけないとでも。(???)

しかしながら、結局レント・シーキングを必死でやらなければ勝てないような品質では長続きはしないし、世界の勝者になる事がいい事かどうかはともかくとして、真の意味での勝者にはなり得ない、という事ではないでしょうか。

最後はバカがつく正直者が笑うのです。また、そうあるべきです。

 

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コメント

> 最後はバカがつく正直者が笑うのです。また、そうあるべきです。

・・・中国や韓国は発表されたGDPのカッコいい数値の捏造疑惑が囁かれているそうです。で、海外からの投資家や製造業の撤退の動きもあるそうです。中国からの工場や店舗の撤退は国内法でガンジガラメ。海外への進出を煽った日経新聞とか浅墓な評論家ってかなりなBKD。

おーい君達評論家はマスコミから依頼があれば金にさえなればって言っても、出任せ情報で適当な事言うなよな!

投稿: 青うさぎ | 2013年7月30日 (火) 13時50分

> 池田某氏は、「日本の製造業が連敗しているのは、レントをいかに取るかという戦略がなく、バカ正直にいいものを安くつくれば売れると思っているからではないか。」と言います。だから日本メーカーはAKBに学ばなければいけないとでも。(???)

・・・あ~池田某氏って知っているのかな?サムスン(差無寸?寒損?)電子がパテント訴訟を3800件位抱え込んでいて敗訴がその半分だとしても既に欧州から輸入禁止判決を受けており、この先真っ暗け。。。近代国家の現代的企業とは言えないのではないのかな!
技術は全てパクリ放題。日本の一流電気技術者を摘みまくり2年位して片っ端からポイ捨て・・・

・・・池田某氏って指導者にズ~っと恵まれない国のこんな企業の何処がお手本になるのでしょうか?顔洗ってサッサとおねんねしてなさいね、もしかして民主と同じ類の出任せ嘘つき君?・・・

投稿: 心配性君 | 2013年7月31日 (水) 05時30分

こんにちは。

AKBに学べと言われても、ロリコンと一部のマニアにしか受けないようなものを…。

欧州のぼったくりブランド品にも似ていますが、ライセンス生産なんてやってるから、ルイ・ヴィトンなんかはもはやただのバックですよね。

あれに大枚を注ぎ込む人の気が知れないというか、そのうち、市場から見放されると思いますが。

その点、エルメスは職人さんの手作りを続けていますから、ぼったくり感はありませんね。

欧州の凋落はユーロ導入という暴挙より遥か以前から始まっていたのではないかと、私は思っています。

欧州はブランドという付加価値でもっているようなものだと私は理解していますが、自らブランドイメージをぶち壊してしまったら世話ないですね。

ロココ調の高級家具なんかも、支那に工場を展開してしまったため、パクられてしまい、安価な支那製が市場を荒らし回っており、ついに「コルチャゴ」という老舗メーカーがなくなってしまいました。

うちの奥さんがロココ調のヨーロッパ家具が大好きなもんで、コルチャゴが倒産したと知ったとき、お通夜みたいになってました(笑)奥さんからすれば笑い事じゃないんですが…。

※細かいことを言えば、コルチャゴはロココで、奥さんが最も好きな「シリック」というメーカーは、バロックとロココの間のネオクラシックというらしいです。

それ以来、うちの奥さんはすっかり支那嫌いになってしまい、夫婦揃って支那製はひたすらボイコットしています。

去年、ベッドのマットレスを注文したのですが、日本製を指定すると、業者から支那製は今すぐにでも納品できるが、日本製は2週間かかると言われ、迷わず2週間待つ方を選択しました。

業者側は、支那製だけど品質は日本製に負けず劣らずだとか言ってきましたが、それも信用できないし

『マットレスまで爆発しちゃたまりません』

と返して差し上げたら、爆笑されました。


付加価値を付けるというのは、ブランドのみならず、長年の積み重ねと信用が大事だと思います。もちろん、健全な付加価値のためには、自由貿易やデフレは論外です。

それをAKBなどの一過性のマニアや変態相手の商売(失礼!)と一緒にされちゃたまりません。

安倍総理の真意がどこにあるのか分かりませんが、池田某氏なんかは、これまでの某氏の主張も勘案すると、味噌と糞を一緒くたにしているのではないかと思われても仕方ありませんね。


そういえば、中山恭子先生が国会で麻生大臣に企業の会計制度のことで、米国に右ならえはよくないと申し上げておりましたが、そのとき、麻生大臣は神戸の「金剛組」という企業を取り上げ、この企業は大化の改新の頃から1500年も続く企業であり、世界で2番目に古いデンマークの王室よりも歴史が長く、おそらく世界一。このような古い企業が日本には沢山あり、起業も少ないが倒産も少なく、これもおそらく日本だけ。そういった企業に、たかだか200年の歴史の米国の会計制度を強要するのは伝統をぶち壊すことにもなるから、選択肢は残すべきで、そこは慎重にやらないかん、と答弁されてました。

中山先生は、胸のすくような答弁を頂いて安心しました。感謝しています。と、おっしゃいました。

金剛組については、麻生大臣の答弁で初めて知りましたが、日本って本当に凄いですね。

対して、AKB…。

う〜ん…。

しか、感想はありません。

投稿: 硫黄島 | 2013年7月31日 (水) 15時27分

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